Re:legend
198:増築
「おかえりなさいませ」
家の扉を開けるとユリちゃんが出迎えてくれた。
「ただ今、ユリちゃん、えっとこちらラハド・ビースト・アルデヒドさんとニコル・ビースト・アルデヒドちゃん2人ともうちで暮らすことになったから部屋の準備をしてもらっていいかな?」
「わかりました」
「わたしも手伝いますね」
「あっ、わたしも」
ヒナちゃん、アミちゃんがユリちゃんに続く。
「みなさん仲がよろしいんですね」
ニコルちゃんが笑いながら言う。
ちなみに今後ニコルちゃんは少し冒険家の仕事をしてみるらしい、一応うちの誰かは一緒について行ってもらう予定だから大丈夫だろう。
ラハドさんは僕の騎士として僕の側近のような立場になってもらう。つまりはエリスと同じ立場になるということだ。
僕達が少しリビングでくつろいでいるとユリちゃんがリビングにやってきた。
「部屋の準備ができましたよ」
「本当ですか?ありがとうございます」
ニコルちゃんが嬉しそうに言う。
「とりあえずお二人には3階の部屋に住んでもらいますね」
「「わかりました」」
ニコルちゃんとラハドさんはユリちゃんに案内されて部屋に向かう。
「そういえば、うちも少し狭くなってきたな…」
「そうですね…大分人も増えましたし」
僕の横に座りお茶を飲んでいたハルカが言う。
「よし、家を増築するか」
「え?」
僕の言葉にハルカが驚くが手は打ってある。
以前ヒューマニア王都からここに引っ越した後、かつてこの家が建っていたヒューマニア王都の土地に新たな屋敷を建てたのだ。
外観はこの家と同じ感じの3階建の建物、ちゃんと高さ等もこの家と同じにしてもらった。
「じゃあ、さっそく始めるか」
僕はそう言いながらドリフトを使いヒューマニア王都の家に向かう。
「エンチャント:ドリフト」
僕は家にドリフトを付与し、家をピュレットの家の横に移動させる。
「フュージョン」
僕は随分前にコピーした魔法を発動させる。
フュージョン:物と物を1つに融合する。生物は不可
フュージョンで家と家の端を繋げて1つにする。
家の掃除をしていたソラミちゃんが慌てて僕の元に駆けつけるが僕の説明を聞き、少し呆れていた。
「まさか本当に増築するなんて…」
ハルカが呆れていた。
その後僕はロンさんのもとに行き屋敷の周りの土地を大量に購入する。
そして屋敷の塀を移動させ、増築完了。
その後ヒューマニア王都の不動産に行き、また新たな屋敷を作ってもらうことにした。
不動産の店主がまたですか…と少し引きつっていたが気にしない。
ついでに増築した際にリビングを少し広くした。家の風呂を潰した分リビングが広くなった。
これからお風呂は新しく増築した方の家にあるお風呂を使うことになる。
新しいお風呂は今のお風呂よりかなり広く作ったから文句を言う者はいなかった。
今までのお風呂でも十分広かったんだけどな…
今まででも銭湯くらいの広さはあったが…
増築を終え、僕はリビングで少しくつろぐ。
「あの…リュウさん…増築したのはいい…けど…人手が…足りない…です…」
「え?」
ソラミちゃんの発言により僕の仕事が一つ増えた。
新しいメイドさんを探さないとな…
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