Re:legend
185:『傲慢』の行方、『色欲』再来
「そうか…逃げられたか…」
『記憶』を追いかけた人達の報告は全て一緒だった…
「とりあえず同盟国全てにあいつの手配書を配ろう」
『記憶』に逃げられたことを同盟国の国王に報告するとヒューマニア国王が同盟国の人達に提案した。
「みつけ次第ピュレット国王様に連絡という形で大丈夫でしょか?」
ヒューマニア国王の提案を聞きファルピッテさんが尋ねる。
「お願いします…あいつは私が倒したい…」
エリカが呟く。横ではハルカがエリカを黙って見つめていた。
「では、奪還した場所について話し合いましょうか」
「そうですね」
ソニアさんの提案に僕が頷く。
会議の結果ピュレットにはラッド村とラビ村が併合されることになった。
「では、今日はこれで解散にしましょう。これからは『記憶』の捜索に力を入れましょう」
ファルファさんがそういい、今回の作戦は終わり、お開きになった。
「じゃあ、ピュレットに帰ろうか…」
僕はそういいピュレットのメンバー全員にドリフトを発動させる。
ピュレットについてから僕はドリフトを使いラビ村に向かった。
「じゃあ、ここはお願いします」
「了解しました」
ラビ村にマックさんの小隊を配置し、僕はラビ村を去る。
その後ラッド村にエルザさんの小隊を配置した。
2人の小隊長にはヒューマニア国王からもらった連絡用の魔道具を持たせておいた。
その後僕は家に戻りリビングでくつろいでいた。
「リュウ、ちょっといいかな?話があるんだけど…」
白が僕のもとにやってくる。
「話…?」
「うん、誰もいない場所に移動できないかな、エルを連れてきてくれると助かる、あとフェアリーも」
「わかった」
僕はその場にフェアリーとエルを呼び出す。
「フェアリーには絶対にハルカから目を離さないでもらいたい何かあったらすぐにリュウに連絡して」
「はい」
白がフェアリーにそういい僕とエルとともに人気のない場所に移動する。
「で、話ってなんだ?」
ドリフトで人がいない平原に移動した僕は白に問う。
「ハルカのことだよ…」
「ハルカがどうかしたのか?」
「彼女はハルカじゃない…」
「はっ?どういうことだ?」
「彼女は『色欲』だよ…ハルカじゃない」
「『色欲』?ポワンか?」
僕はかつて戦った『色欲』を思い浮かべる。
「ポワンではないよ、彼女は権利を剥奪されたからね、新たな『色欲』だよ」
「嘘だろ…エル、人探しの魔法を使えるか?」
「無理です。この前使ったばかりだから魔力が足りません…あと2週間は使えないと思います」
エルが申し訳なさそうに答える。
「その魔力は僕の魔力じゃダメか?」
「私の中にある魔力じゃないとダメなんです…」
「だったら…」
僕はエルにエンチャントで『暴食』の魔法を付与し、エルに魔力を放つ。
『暴食』の魔法でエルは魔力を吸収した。
「これならできます」
そういいエルが魔法を発動させる。
「みつかりました。ハルカさんの反応は2つ、片方は家にもう片方はエルフラウにあります」
「エルフラウ…だと…」
エルの魔法の結果を聞き僕は驚く。
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