Re:legend
182:報告
僕はドリフトを使いヒューマニアの王城に戻った。
「あっ、リュウさんおかえりなさい」
「やっと帰って来たわね」
僕がヒューマニア王城の応接室に入るとアミちゃんとエリカが出迎えてくれた。
「2人ともお疲れ様とりあえずゆっくり休みなよ」
僕はそういいながらソファに腰掛けヒューマニアのメイドさんが持って来てくれたお茶を飲む。
「防壁は作れたんですか?」
「うん。とりあえず大陸は北南で半分になってるよ。」
「ほんと、めちゃくちゃね」
エリカが笑いながら言う。
「そういえばお姉ちゃんどこにいるか知らない?」
エリカがハルカについて尋ねる。
「ハルカは…」
僕は何て言ったらいいのかわからず少し黙り込む。
「ハルカさんについては私から説明させていただいてもよろしいですか?」
僕が黙っているのを見てファルファさんが話に入ってくる。
「お姉ちゃんに何かあったの?」
僕とファルファさんの顔を見てエリカが恐る恐る尋ねる。
「無事と言えば無事ですし無事じゃないと言えば無事じゃないという感じですね」
「どういうことですか?」
「ハルカ様は戦いで傷などは負ってませんもちろん死んでもいませんし、怪我もしてません…ですが…ハルカさんは今、記憶を失ってます」
「記憶…を…?」
「はい、ハルカさんは『記憶』の魔法を使う魔族と戦い記憶を奪われました。ハルカさんが戦線離脱したことにより私達は撤退しました。」
「そんな…」
「現在マオラはリュウさんのおかげで奪還完了してますが『記憶』の魔法を使う魔族は既にマオラにいませんでした…」
「リュウ、本当なの…?」
エリカがハルカのことは嘘だと僕に言ってもらいたいような表情で僕の方を見る。
「本当だよ…」
僕は事実を伝えることしかできなかった。
「エリカ様、申し訳ありません私達がハルカ様に頼ってばかりいたから…」
ファルファさんがエリカに頭を下げる。
「気にしないでください…私もいつもお姉ちゃんに頼ってばかりですから…」
エリカはファルファさんに頭を上げるように言う。
「リュウ、今お姉ちゃんは何処にいるの?」
「王城の医務室にいるよ、僕や王城の医者でもハルカの症状は治せなかった…」
「そう…」
「とりあえずハルカのところに行こうか…」
「そうね…」
僕はエリカを連れて医務室に向かうことにする。
ファルファさんとアミちゃんには応接室で待ってもらうことにして僕達はハルカのもとへ行く。
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