134:空中デート

ブラックランクの冒険家になった翌日

「よし、スカーレッド行くぞ！」

僕はレッドドラゴンのパートナー魔獣スカーレッドに乗って空を飛んでみることにした。

「じゃあ、リュウさん、スカーレッドさんよろしくおねがいします。」

僕と一緒にハルカもスカーレッドに乗ることになった。ぶっちゃけハルカにはパートナー魔獣のククルカンがいるからスカーレッドに乗らなくても空を飛べるのに…

ハルカの後ろではじゃんけんで負けて悔しがっているフラン、エリカ、エリス、ユリちゃん、ヒナちゃんがいるすごく落ち込んでいた。
後でみんなも乗っけてあげないとな…がんばれスカーレッド！

「じゃあハルカ一緒に行こうか」

「はい！」

僕の言葉にハルカが勢いよく返事をする。
僕がスカーレッドの上に乗りハルカに手を差し伸べるとハルカは少し顔を赤くしながら僕の手を掴みスカーレッドの上に乗った。

「よし！スカーレッド行くぞ！」

スカーレッドが羽を羽ばたかせ空を飛ぶ。

「とりあえず真っ直ぐ進もうか」

僕の言葉を聞きスカーレッドが真っ直ぐ進み始める。徐々にスピードを上げていきかなりはやく飛んでいた。

「バリア」

僕はバリアの魔法を発動させ、風を遮る。

「かなりはやいな」

「そうですね…空中デートがはやく終わってしまいそうです………はっ」

ハルカが慌てて口を塞ぐ。かわいいな〜

「急に変なこと言っちゃてすみません」

「いやいや、気にしないよ」

2人とも顔が真っ赤だった…

「あれ？砂漠？」

気づいたら僕達は砂漠の上を飛んでいた。

「リュウさんここピュレットの領土から出てます。ここは魔族側の領土です」

「え？まじか…見つかる前に帰ろうか」

「そうですね」

僕はスカーレッドに引き返すように指示をだす。

「リュウさん…あれ」

ハルカが下の砂漠を指差しながら言う。

「ん？何かあったの？」

僕は砂漠を覗き込む。

「あれって…人か？」

「たぶん遭難者です。リュウさんとりあえず助けましょう」

「そうだね」

僕はスカーレッドに着地するように指示をだす。