Re:legend

りゅう

25:強欲vs怠惰

「怠惰…それって…」

ハルカの言葉を聞き真っ先に七つの大罪が頭に思い浮かぶ。恐らく僕と同じ大罪シリーズの魔道書『怠惰の書』を所持しているのだろう。彼女は魔道書を自分の腰にぶら下げる。

両手が空いたからなのか剣の本数が増える。僕が確認しただけで10はある。10本以上の剣が僕に襲いかかってくる。

剣をバリアなどで防ぎながら魔法を発動する。フラッシュ相手の視覚が奪われている間にハルカとエリカがいる場所までさがる。

「リュウさんはこのまま彼女を引きつけてください。私はリュウさんのサポートをします。エリカは…」

ハルカが僕とエリカに作戦を伝え終わると僕は真正面に飛び出す。僕に向かってくる剣を自分の剣で防ぐすると真横から2本の剣が僕を襲う。とっさにバリアを発動させ2本の剣を防ぐ。

「フラッシュ」

ハルカがフラッシュを発動させる。相手の視覚が奪われているうちに一気に距離を詰める。

僕が少女まで数メートルくらいまで距離を詰める。少女の視覚がもとに戻り再び剣の猛攻が始まる。

少女は僕から距離をとる為に数歩さがろうとする。

直後エリカが少女の後ろに回り込み彼女から魔道書を奪う。

魔道書を奪っても少女と魔道書の契約が切れる訳ではない。少女は魔道書を奪われたことに少し驚き手を止め少しさがる。

僕はエリカとハルカと合流する。

「じゃあちょっと気合い入れていきますかね〜」

そういいエリカが少女目掛けて走りだす。エリカ目掛けて剣が放たれる。エリカはその剣を自分の背中に背負っていたバックから取り出した小剣で防ぐ。

エリカが少女の気を引きつけているうちに僕は彼女の魔法をコピーする。

『怠惰の書』   無数の剣を作り出し発動者の意のままに操ることができる。作り出せる剣の本数は発動者の魔力量によって決まる。   魔法ランク5

コピーが終わると同時に『怠惰の書』を少女の真上になげつける。少女はエリカへの攻撃をやめ自分の魔道書を回収する。

「さがって」

僕の声を聞きエリカがさがる。

僕は少女の目の前に立ち『怠惰の書』の魔法を発動させる。僕が魔法を発動させると僕の周りに無数の剣が現れる

恐らく100は超えているだろう。少ししか魔力使ってないんだけどな…

その剣を見て少女が驚く。

「もしかしてお兄さんの持ってる魔道書って『強欲の書』なのかな〜」

少女が呟きながら剣を放ってくる指を動かさなくても剣は動かせるはずなんだけどな…

恐らく染み付いたくせだろう。少女の剣を僕はその場から動かずに全て受け止める。

余った剣を少女目掛けて進ませる。すると少女は新たに剣を数十本作り出し受け止める。僕の方が剣の本数が多く止めきれなかった剣が少女目掛けて突き進む。

少女がかなり遠くまでさがり魔法を解除する。

「お兄さん強いね〜今日はかなり楽しかったよ〜今日はもう帰るけどまた今度やろうね〜」

そういい少女は立ち去る。

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