銀狼転生記~助けた幼女と異世界放浪~

テケテケさん

034 ~俺、人に戻ります~

 《条件の達成を確認 一部スキルの練度が最大になります》

 《条件の達成を確認 一部スキルを自動統合【虚飾】を取得》

 《スキルの変質を確認 【電光石火★】を取得》

 《条件の達成を確認 【人化】を取得》


 《進化が完了しました。個体名 幻狼は古幻狼エンシャントファントムウルフになります》

 進化完了のアナウンスが鳴り止む。
 体を覆った光の奔流が止んだのを目蓋の裏で感じる。

 終わったか。

 恐る恐る、目を開ける。
 ん?  ちょっと視点が変わったか?
 全体的に体が大きくなった気がする。
 エルビスよりは小さいだろうが。

 取り合えずステータスをみるか。



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名前 ロウ(ミコト)
種族 古幻狼:銀 (神格種)  危険度:測定不能
装備 幸福のイヤリング
   呪刀・紫吹


LV:20/200 up 
HP:20000/20000 up
MP:6080/6080 up

攻撃力:11000(1000)up
防御力:6700 up
抵抗力:5200 up
俊敏性:10000 up
魔法力:4800 up
 運 :5 down



:ユニークスキル:
 【空間魔法★】【武器創造★】【神々の系譜Ⅲ】
 【次元魔法Ⅱ】【スキル創造】【魂の咆哮】
 【銀零Ⅱ】【眷属作成】【アヴァロンの実創造】【虚飾】new

:パッシブスキル:
 【魔力感知】【危険察知】【翻訳】【精神汚染無効】【邪神の籠愛】【攻撃力up中】【防御力up中】【ゴブリンキラー】【氷結無効】【自己再生】【寒さ無効】【暑さ無効】【嗅覚上昇大】【聴覚上昇大】

:ノーマルスキル:
 【突撃】【鑑定Ⅵ】【逃げる】【投擲Ⅷ】【捕食Ⅲ】【ハウリング★】up【電光石火★】new【短剣技Ⅱ】【遠吠え★】【念話★】【覚醒】【人化】new

:称号:
 〖転移者〗〖転生者〗〖寂しがり屋〗〖捕食者〗
 〖短剣使い〗〖殺戮者〗〖ゴブリンの天敵〗
 〖探索者〗〖幻獣〗〖神獣〗〖古狼〗new〖絶対零度の支配者〗〖森林の支配者〗〖金狼の加護〗〖試練を越えし者〗〖魔を極めし者〗〖創を極めし者〗〖加護を与えし者〗new〖大罪者〗new〖子連れ狼〗〖邪神の籠愛を受けし者〗

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 ……言葉が出ねえ。


 ステータスの壊れっぷりもそうだが、危険度が測定不能になってやがる。

 俺、まだ人間殺したことないのに既にヘイト稼ぎまくってる感が半端ない。
 更にいえば、この時点で既に最終進化まで行きました感が半端ない。

 まだ、第二章だぞ!!
 伸びしろあんのか? 俺!!

 「ロウ、おっきい」

 『おう、待たせて悪かったな。フィリ』

 うん。
 やっぱりちょっとサイズアップしてるみたいだな。

 俺の足がフィリと同じサイズになっちまった。
 まあ、大きくなるのは予想出来てた。
 エルビスも、デカかったしな。

 さて、恒例のスキル考察の時間だが……。
 今回の進化で、【ハウリング】や【三角跳び】のスキル練度が最大になり、【三角跳び】は【電光石火】に変質した。

 【ハウンリング★】:MP50消費 指向性のある音の波を放つ。その威力は、頑強な砦を破壊するほど。効果範囲の知性を持たない個体を恐慌状態にする。

 【電光石火★】:MP5×効果時間 効果中、自身の俊敏性が二倍になる。又、物理攻撃力にプラス補正がかかる。

 そして、【影分身】【隠蔽】【影爪】のスキルが統合されて、【虚飾】ってスキルになった。

 【虚飾】:MP0消費 失われた大罪の一つ あらゆる自称を隠蔽し、実体のある幻を作り出す。周囲の影を操作出来る。

 ……凄く意味深な内容だ。
 まず、大罪ってのは有名な”七つの大罪”のことだろう。
 俺の粛正対象リストに載ってる、魔王バアルは〈暴食〉の大罪持ちだ。
 何か、関係があるのか?

 有用なスキル何だろうが、不安が拭いきれねえ。
 絶対ヤバいスキルな気がする。
 称号に〖大罪者〗ってきたしな。

 くそっ、俺、何もしてねえのに!!
 スキル取得しただけで罪人呼ばわりはヒデえ。


 閑話休題


 さて、大罪も気になるが、俺的に今最も気になるスキル。

 【人化】

 エルビスが人間から【神獣化】するのと同じように、俺は神獣から【人化】するみてえだ。
 少し前の自分なら、

 ──せっかく転生してまで獣の姿になったのに、今更人間の姿になるなんて…。

 という思いだっただろう。

 だが、今は正直助かる。
 実は、フィリには秘密にしているのだが、スフィアの遺体を捕食してからというもの、獣としての本能が覚醒したのか、食肉衝動が酷い。
 しかも魔獣とかの肉ではない、エルフや人間の肉に対する衝動。
 魔獣の肉でも多少、気が紛れるが正直キツイんだこれが…。
 このまま、現状を放っておけば、仕舞いには、フィリを”肉”と認識してしまうようになるかもしれない。
 そうなるのが途轍もなく怖い。

 だから、【人化】をすれば食肉衝動が抑えられるのでは?

 という考えが頭から離れないわけだ。
 確率の低い賭けだが、俺はこれに賭ける。

 『フィリ』

 自分の体程もある俺の尻尾へじゃれついているフィリに声をかける。

 「ん?」

 『今から、【人化】を使って人の姿になる』

 フィリが固まる。

 「…人間になるの?」

 尻尾を強く抱きしめるフィリ。
 俺が人間になるのが怖いのだろうか。
 やっぱ、この世界での人間への評価はかなり悪いみたいだな。

 『安心しろ。外見が変わるだけだ。中身は俺だよ』

 それを聞いて少し安心したのか、フィリは俺の尻尾を解放する。

 俺は、湖面の傍へと歩み寄る。
 これで、【人化】した自分の姿を確認する事が出来る。
 まさか、転生前の姿に戻るわけじゃないよな?
 ”転生”って言うぐらいだし、生まれ変わったおかげで外見は変化してるはず!

 …よし。
 頭の中で【人化】を念じる。

 ──ドクンッ

 何かが切り替わる感覚。

 湖面に写る巨躯は徐々に縮小していく。
 同時に、全身に生えていた銀毛が無くなり、健康的な肌が露わになる。
 次に、多少の痛みを伴いながら骨格が人間のそれに変化する。
 そうして、少しずつ獣の肉が人の形を模っていく。
 最期に、顔や尻尾、耳等に残っていた獣の特徴が消え去る。

 ──まじか。

 湖面に映っていたのは、転生前の自分と瓜二つな銀髪のだった。

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