現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

敵襲

「なぁ、あのリラさん?ってどんな英雄なんだ?」

さっきの会話とか、少し気になったので小声でアイザックに聞いてみた。その間にもここに集まる魔物は全てリラさんがぶっ飛ばしている

「………あいつは銀翼のリラって呼ばれてたSSランク冒険者だ。あんな感じで自身の魔力を翼の形状にして攻撃や防御を行う。ちなみにあれは特異魔法じゃねぇから頑張ればお前にも出来るんじゃないか?」

マジか!あんな感じに狙いを定めやすかったり、あとは防御のできる魔法が欲しかったんだよ……あとで練習しよ

「Aランク時代は強いっちゃ強かったが、英雄ってほどじゃなかった。だがある時、リラが一目惚れしたある冒険者が死にかけてるところを助け、それ以来パーティーを組むようになってから凄まじい速度で成長し、ファフニールやウロボロスみたいな最大討伐難易度の魔物を2人だけで討伐。次第に英雄って呼ばれてった……つう感じだな」

「さすが英雄って感じ…」
「見つけたぞ。出来損ない」

突如、俺の声を遮る声が背後から聞こえた

「全員、臨戦態勢!」

アイザックが叫び、全員がそこに現れた者に視線を向ける

「随分と楽しそうじゃないか。絶対の神を裏切った未完成の異分子が……なぁアイザック、アイギーナ」

「んなっバカな!?」

視線の先には……

頭部を剣によって貫かれ、色の無くなった死体へと戻ったリラさん……

剣を持つ、真面目そうな眼鏡の男がいた

……
………
…………

「お前………ロキ信徒か?」

「頭の悪そうな裏切り者でもそれくらいは分かるのか?ロキ様からの命令だ。貴様ら4人はここで始末する」

4人なら……勝てるか?相手はSSランクの冒険者を倒したとはいえ、リラさんにも生前の力はなかったはず。俺は一応Sランク冒険者だし、対人のプロが2人いる……勝てる

「さぁ、先行は貴様らにくれてやろう。これくらいのハンデは必要だろう?」

「英雄兵装……レベル99」
アイザックの体から紅いオーラが溢れる

「オンリーアーミー」
アイギーナが5人に増える

「ソウルサイス」

……
………
…………

数分後…

アイザックとアイギーナは倒れ、ジャンヌも体のいたるところから血を流していた

剣を振るい舞う男は勝利に酔う

「貴様ら如き……本気を出すまでもない」

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