現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

カウントスタート。新たなる希望

「どこへ行くのですか?私達の餌が」

桃色の長髪を持つ、角と尻尾の生えた少女が空から飛来し男を踵で踏み潰す。

「こんな冴えない男1人で私達が満足するわけないでしょう?」

彼女の冷徹な声と共に、鮮血を浴びたような紅い獣が数匹現れ黒い魔物を噛みちぎる。

「ふふふ…黒い竜とはどこですか?この新種の魔物も雑魚すぎて、私達はまだ空腹ですよ」

「な、なんで?クレア様が…」

「なんとか間に合ったみたいですね。無事ですか?ジャンヌさん」

マサヤさん!?なんで?

「盗み聞きする気は無かったんですけど、魔導通信機の故障でアスカさんと会話してるのを聞いてしまって…クレア様に相談したら本人が出向くって聞かなくて……」

王族が来ちゃうってこと自体がすごいけど…それを聞き入れてもらえるマサヤさんってどんな権力者なんだよ……

「おかしいよなぁ?」

踏まれていた男がクレア様を物ともせずに立ち上がる。

「おっと」

クレア様は後方に飛び、綺麗に着地する。

「なんでこうも邪魔が入るんだよ?誰かが俺の計画を知ってるとしか思えないよなぁ?」
「ほんとさぁ……」
「死ねよ」

男の体がボコボコと膨れ始め、破裂する。

黒い波が起こり、辺りを埋め尽くす。

「私達の魔力が通らない!?」

「ちっ!仕方ねぇ!ライフカウ…」

アスカが何かをしようとしたその時、破壊を巻き起こす黒い波が俺たちの前で止まる。

「なんとか間に合ったっス……あいつが出す黒い魔力は俺の防御魔法で相殺できるっぽいっス!」

短い茶髪に特徴的な十字の髪留めを付けた青年が立っていた

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