現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

絶望へのカウントダウン。消失

「今回のことに関しては本当にアスカさんだけが頼りですからね」

俺とアスカは城門を出たところで合流し、全速力で不夜の平原へと移動していた。

「分かってるよ。俺はそう簡単に死なねぇし、俺たち転生者は一度だけあのふざけた神様が助けてくれるらしいからな。俺とお前で倒すのがベストだ」

アスカはユキトとの決戦が終わってからはたまにしか王都に来ないけど、前に来た時に魔導通信機を渡しておいて良かった。すぐに駆けつけてくれた。

「てか、誰にもバレてないだろうな?特にディーノとか」

「第二騎士団の待機所に住むようになってからは、とりあえずの別居でしたから大丈夫だと思います」

ディーノ、ファントム、メリルは全力で着いてこようとしたけど全力で止めた。それでも週に5回くらいのペースで来るけど

「なら、いいか。…で、なんか策はあるのか?」

「策はないです。私の未来の日記には黒竜についての対処法とかどんな事をするのかさえ書いてませんでした。だから……黒竜戦ではアスカさんにひたすら耐えてもらって、私がその間に全力で魔法を使って倒します!」

「小学生でも思いつきそうな作戦だな」

「う、うるさいです!」

……
………
…………

「おい、黒竜どころか…騎士団も黒い魔物もいねぇぞ」

「な…なんで?」

周りは夜なのにここら一帯だけ明るい……ここが不夜の平原で間違いない。

「俺らが行動したことで未来が変わった…とかは?」

「……いや、未来は変わるかもしれませんけど、騎士団が黒い魔物を倒しに遠征してることは日記を見る前にベリアルさんから聞いたことです。竜はともかく、騎士団と黒い魔物はいるはず…」

絶望はどこへ?

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