えっ!?俺運命変えちゃった?~十三番目の円卓の騎士~
語り合いましょう
「ところでアストラン君はアーサー王のこれまでの功績についてどれ位知っていますか?」
「殆ど知らないけど・・・?」
俺を見るサイカの目がキラキラ光る反面他の面々はなぜか目をそらしていた。
「じゃあアーサー王生誕から話さなきゃいけないですね。十八年前まではアーサー王の父親であられるウーサー王がこの国を統治していました。しかしウーサー王は十八年前に起きたウーサー王の弟君で暴君と名高いヴォーティガンと旧貴族達の反乱によって殺されその際行方不明になったのが赤ん坊だったアーサー王なのでありましてそのアーサー王が四年前突如現れた時には誰もが驚いたのですここまででご質問は?」
「確かヴォーティガンがアーサー王登場までこのブリテン国を統治していたんだったよな」
「えぇあの暴君はウーサー王の貧民層を救済する政策に反感を持ち、ウーサー王が政策の一環として民から集めた税収を蓄え込んでいた不当な貴族達を追放したのだけれどその追放された連中と結託し十六年間に渡り国を乗っ取ったのです。乗っ取られてからいうもの政治を真っ当にしていたものは僻地に飛ばされヴォーティガンに与する者だけが得する形に成りつつありました」
ここまでは騎士団に属していた師匠から話を聞いて知っている内容であった。むしろ俺が知りたいのはその先であった
「そしてウーサー王亡き後、ウーサー王に仕えていた円卓の騎士団が中心となった反勢力もヴォーティガンの持つ神具【ファブニール】の前に為す術も無く倒れていきました。残った反勢力達は円卓の騎士の生き残りであるガウェイン卿、ランスロット卿、トリスタン卿、それとリチャード殿下の下に身を寄せ力を蓄えて反撃のチャンスを伺っていたのです」
「リチャード殿下?」
「私の兄君のことだよ」
今まで目を逸らしていたシルバが会話に交じってきた。
「ヴォーティガンには二人の息子がいた、しかし兄君は父の行いに賛同することはなく幼かった私を引き連れ反勢力側についたのさだからこうして今もここにいることが出来るのだよ」
サイカは咳払いをすると、
「話を戻します。神具【ファブニール】に対抗出来るのは神具である【エクスカリバー】ただ一つだけでした。しかしその使い手を見つける為に同じく反勢力に身を置いていた宮廷魔術師はマーリンはある策を思いつきました。それこそ王を選定する剣とも言われる神具【カリバーン】を特別な魔法を用いて地面に突き刺し、それを抜いた者こそ【エクスカリバー】の後継者だというものでした」
「でもそれってアーサー王以外誰も抜けなかったのか?」
「えぇ誰一人選定の剣を抜くことは敵いませんでした。誰もが諦めかけていたその時アーサー王は現れたのです」
サイカが語っていた次の瞬間俺達が乗っていた馬車が突然停まると馬車を運転していた男が荷台とを別つ垂れ幕を上げこちら側に顔を覗かせた。
「あんたら暗くなってきたから今日はここで野営をするそうだ」
外をみると辺りは暗くなら始めており遠くの景色ははっきりと見えなくなっていた。
野営地では一緒に馬車に乗った者同士でテントを張り、薪木を採ってきて火を起こし夕食は元いた世界にあったサンドイッチに似た形の兵糧を食べる次第となった。
「あんまりこれ旨くないのよねぇ」
「分かるそれ!でも良く慣れたわね私達も」
俺達は火を囲むように座って食事についていた。
そこでシャーリンとメルトが食事をしながら愚痴を溢していたのだ。
「学院の野営訓練で良く食べされられたからな、今では美味しく感じるだよこれがぁ」
「嘘っつくなミハール、あんたは最初からガツガツ胃袋の中に呑み込んでいたじゃない!」
「あれっそうだっけか?」
メルトの突っ込みにすっとぼけた顔で誤魔化そうとしているミハールの顔は端から見たら滑稽だった。
「それはそうとジー君のだけなんか違うのに見えるのは気のせい?」
「そうね、なんか乗ってるみたいね」
「その黄色い液体のようなものはなんですの?」
女性陣が俺の兵糧にかかっている液体に興味津々であったのは言動から伺い知れた。何故かって俺の兵糧を凝視する彼女達の目はキラキラ輝いていた。
「これはマヨネーズって言うんだよ」
「マヨネーズ???何ですかその未知なる名称は?」
「強いて言うなら調味料の一種かな」
 
 ここまで会話する事の余り無かったテールが興奮するように尋ねてきた。テールの事は予めメルトから恥ずかしがりやだと伝え聞いおり、話すきっかけが何かないか探していた最中での出来事であったために光明を得た思いだった。
実のところこの世界の調味料の数が少なかったことに驚いたのは言うまでもないのだが、まぁそれを抜きにしてもこの世界の料理は旨いのだが・・・。しかし珠にどこか物足りなく感じる時があった俺は過去の記憶を頼りに幾つかの調味料を作り、その中の一つがマヨネーズである。
「使うか?」
「「是非」」
 
テールに薦めたつもりがマヨネーズを凝視していた皆が口を揃えて返事した。
そこで俺は自作した魔具でポケットと呼んでいる袋からマヨネーズが入った瓶を取り出すと、
「ちょっと何よそれ!」
「それってこれのことか?」
メルトが手に持っている袋を指差して言った。
「これは俺が作った魔具だけど、ポケットと呼んでいる物だよ。この袋の中には異空間が形成されていて沢山の物を収納出来るんだ」
「それ私欲しいです、作ってくれませんか?」
「いいけど、今は材料が無いから今度用意しておくよ」
「サイカだけずるい~私にも作ってよ」
「ジー君私も欲しいな」
 
ニコンとメルトもそんなに欲しいのかと思ったが次の時にはこの袋を皆の前で出したことを後悔する結果となった。
そのあとシルバやミハールも欲しいと言い出し結局この場に皆の分を作ることになった。
ちなみにマヨネーズはとても好評だったが食べ過ぎると太りやすいことを後付けのように言うと女性陣に少しだけ非難を浴びせられ酷い目にあった。
「食事も済んだしサイカ、さっきの話の続きを聞かせてくれないか?」
「分かりました」
「なら俺は寝ようかな」
「ミハールが寝るなら私もテントの中に先に入るとするよ」
「じゃあうちらも寝よっかお休みジー君、サイカ」
メルトが就寝すると言うなり、残りの女性陣もテントに逃げこむように消え去っていった。そして最後に席を立ったシルバが俺の耳元に顔を寄せ、
「後悔した方がいいぞ、サイカにこの手の話を振ったことを」
 
シルバの忠告が何を意味していたのかまだ分かっていなかった。
「殆ど知らないけど・・・?」
俺を見るサイカの目がキラキラ光る反面他の面々はなぜか目をそらしていた。
「じゃあアーサー王生誕から話さなきゃいけないですね。十八年前まではアーサー王の父親であられるウーサー王がこの国を統治していました。しかしウーサー王は十八年前に起きたウーサー王の弟君で暴君と名高いヴォーティガンと旧貴族達の反乱によって殺されその際行方不明になったのが赤ん坊だったアーサー王なのでありましてそのアーサー王が四年前突如現れた時には誰もが驚いたのですここまででご質問は?」
「確かヴォーティガンがアーサー王登場までこのブリテン国を統治していたんだったよな」
「えぇあの暴君はウーサー王の貧民層を救済する政策に反感を持ち、ウーサー王が政策の一環として民から集めた税収を蓄え込んでいた不当な貴族達を追放したのだけれどその追放された連中と結託し十六年間に渡り国を乗っ取ったのです。乗っ取られてからいうもの政治を真っ当にしていたものは僻地に飛ばされヴォーティガンに与する者だけが得する形に成りつつありました」
ここまでは騎士団に属していた師匠から話を聞いて知っている内容であった。むしろ俺が知りたいのはその先であった
「そしてウーサー王亡き後、ウーサー王に仕えていた円卓の騎士団が中心となった反勢力もヴォーティガンの持つ神具【ファブニール】の前に為す術も無く倒れていきました。残った反勢力達は円卓の騎士の生き残りであるガウェイン卿、ランスロット卿、トリスタン卿、それとリチャード殿下の下に身を寄せ力を蓄えて反撃のチャンスを伺っていたのです」
「リチャード殿下?」
「私の兄君のことだよ」
今まで目を逸らしていたシルバが会話に交じってきた。
「ヴォーティガンには二人の息子がいた、しかし兄君は父の行いに賛同することはなく幼かった私を引き連れ反勢力側についたのさだからこうして今もここにいることが出来るのだよ」
サイカは咳払いをすると、
「話を戻します。神具【ファブニール】に対抗出来るのは神具である【エクスカリバー】ただ一つだけでした。しかしその使い手を見つける為に同じく反勢力に身を置いていた宮廷魔術師はマーリンはある策を思いつきました。それこそ王を選定する剣とも言われる神具【カリバーン】を特別な魔法を用いて地面に突き刺し、それを抜いた者こそ【エクスカリバー】の後継者だというものでした」
「でもそれってアーサー王以外誰も抜けなかったのか?」
「えぇ誰一人選定の剣を抜くことは敵いませんでした。誰もが諦めかけていたその時アーサー王は現れたのです」
サイカが語っていた次の瞬間俺達が乗っていた馬車が突然停まると馬車を運転していた男が荷台とを別つ垂れ幕を上げこちら側に顔を覗かせた。
「あんたら暗くなってきたから今日はここで野営をするそうだ」
外をみると辺りは暗くなら始めており遠くの景色ははっきりと見えなくなっていた。
野営地では一緒に馬車に乗った者同士でテントを張り、薪木を採ってきて火を起こし夕食は元いた世界にあったサンドイッチに似た形の兵糧を食べる次第となった。
「あんまりこれ旨くないのよねぇ」
「分かるそれ!でも良く慣れたわね私達も」
俺達は火を囲むように座って食事についていた。
そこでシャーリンとメルトが食事をしながら愚痴を溢していたのだ。
「学院の野営訓練で良く食べされられたからな、今では美味しく感じるだよこれがぁ」
「嘘っつくなミハール、あんたは最初からガツガツ胃袋の中に呑み込んでいたじゃない!」
「あれっそうだっけか?」
メルトの突っ込みにすっとぼけた顔で誤魔化そうとしているミハールの顔は端から見たら滑稽だった。
「それはそうとジー君のだけなんか違うのに見えるのは気のせい?」
「そうね、なんか乗ってるみたいね」
「その黄色い液体のようなものはなんですの?」
女性陣が俺の兵糧にかかっている液体に興味津々であったのは言動から伺い知れた。何故かって俺の兵糧を凝視する彼女達の目はキラキラ輝いていた。
「これはマヨネーズって言うんだよ」
「マヨネーズ???何ですかその未知なる名称は?」
「強いて言うなら調味料の一種かな」
 
 ここまで会話する事の余り無かったテールが興奮するように尋ねてきた。テールの事は予めメルトから恥ずかしがりやだと伝え聞いおり、話すきっかけが何かないか探していた最中での出来事であったために光明を得た思いだった。
実のところこの世界の調味料の数が少なかったことに驚いたのは言うまでもないのだが、まぁそれを抜きにしてもこの世界の料理は旨いのだが・・・。しかし珠にどこか物足りなく感じる時があった俺は過去の記憶を頼りに幾つかの調味料を作り、その中の一つがマヨネーズである。
「使うか?」
「「是非」」
 
テールに薦めたつもりがマヨネーズを凝視していた皆が口を揃えて返事した。
そこで俺は自作した魔具でポケットと呼んでいる袋からマヨネーズが入った瓶を取り出すと、
「ちょっと何よそれ!」
「それってこれのことか?」
メルトが手に持っている袋を指差して言った。
「これは俺が作った魔具だけど、ポケットと呼んでいる物だよ。この袋の中には異空間が形成されていて沢山の物を収納出来るんだ」
「それ私欲しいです、作ってくれませんか?」
「いいけど、今は材料が無いから今度用意しておくよ」
「サイカだけずるい~私にも作ってよ」
「ジー君私も欲しいな」
 
ニコンとメルトもそんなに欲しいのかと思ったが次の時にはこの袋を皆の前で出したことを後悔する結果となった。
そのあとシルバやミハールも欲しいと言い出し結局この場に皆の分を作ることになった。
ちなみにマヨネーズはとても好評だったが食べ過ぎると太りやすいことを後付けのように言うと女性陣に少しだけ非難を浴びせられ酷い目にあった。
「食事も済んだしサイカ、さっきの話の続きを聞かせてくれないか?」
「分かりました」
「なら俺は寝ようかな」
「ミハールが寝るなら私もテントの中に先に入るとするよ」
「じゃあうちらも寝よっかお休みジー君、サイカ」
メルトが就寝すると言うなり、残りの女性陣もテントに逃げこむように消え去っていった。そして最後に席を立ったシルバが俺の耳元に顔を寄せ、
「後悔した方がいいぞ、サイカにこの手の話を振ったことを」
 
シルバの忠告が何を意味していたのかまだ分かっていなかった。
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