クラス転移はts付きで

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四十一話~第一印象よりも重要な事はない~

 翌日、ボクが目を覚ますと、そこは寮にあるボクの部屋だった。
 そして寝ているボクの上にボクが乗っていると言う、意味不明なオプションつきで。

「ら、ラム? 何でボクの上に乗ってるの?」
「いや、女の僕の姿を余り見たことがなかったから見たけど、本当に変わらないんだね、まあ、少し可愛くなってるけど」

 そう言ったラムの表情は、友達に向ける表情ではなく、自分が獲得した獲物に見せるような笑みをボクに見せた。

「いやね、可愛いからね、寝込みを襲おうと思ったんだけど、流石に彼氏持ちを押そったら不味いかなって考え始めたところなんだよ」
「ぴぃ! ちょ、止めて! 何でボクがボク自信に、ボクの初めてをあげなきゃならないのさ! 本当に退いて!」

 やはり、ボクを獲物を見るように見ていたのは間違いではなく、ラムが発した言葉は、ボクを性的に食べようとしようとして居た、と言うことを白状していた。
 勿論、そんなことは、そこらに居る野郎に犯されるよりも嫌なので、ボクは大声で叫びながらじたばたとしていた。
 勿論、そんなに騒ぎ立てたら、隣の、怒りっぽいのか、優しいのかが良くわからない人が起きてしまうわけで、

「もう、朝から煩いわよ、何故あなたは何時も騒がし、く?」
「ああ、ちょっと助けて貰えないかな?」

 ラムがボクの上に乗り、襲おうとして居る今の状況を見て呆然としているレティシアさんに、助けを求めた。
 しかし、助けの声は耳に入っていないようで、いまだに呆然としている。まあ、分かるよ? ボクもレティシアさんと同じ状況だったら、夢なのかと勘違いして二度寝知ると思うよ? でもね? 一応、ルームメートが襲われかけているんだから、少しは心配してくれても。

「普通のライムと、短髪のライム? どう言うことよ? 私の頭がおかしくなったって訳?」
「大丈夫、レティシアさんがあってるから。とりあえず上の奴を離して」

 正気に戻ったレティシアさんがそう聞いてきた。
 勿論、勿論それは普通のことだ、ボクだってそうする、だけど、だけども、自分の貞操に危機が迫っているときに、そんな悠長を言われたら少しいらつくのが普通だろう? だからねぇ? 急いでくれないかなぁ?

「はあ、じゃあライムに乗っかってる方のライム、そこを退いてくれたらオムライスをおごってあげるから、退いて」
「うぐぐ、分かったよ、退くよ」

 先程まで、ボクがある程度力を込めて暴れても外さなかった腕を、ラムはオムライスに釣られ、離した。そう思うと、ラムにとってボクはオムライス以下なんだと言うことに気付いてしまい、無償に叫びたくなった。

「さあ、どう言うことなのか、説明してもらうわよ?」

 結局、何時も通りボクはレティシアさんに詰め寄られていた。しかし普段よりも表情は固く、凄い怖い。まあ、大体はボクの叫び声によって起こされたから不機嫌になってると思うんだけどね。

「うん、怒らないで聞いて欲しいんだけど、えっとね? ボクが朝起きたらボクの分身がボクの上にいて、そしてその分身がボクの事を襲おうとしてきたから叫んだんだけど?」

 どうやらレティシアさんには、最初の忠告は聞こえていなかったみたいで、顔には青筋が浮かび上がっていた。

「そう、じゃあ私は貴女の事を裸にして、紐で縛ったあとあの娘の前に置いておこうかしら」
「ちょ、待ってよ! そこのは男だから! ボクは絶対に、ボクの分身に犯されたくはないし、初めてをあげるつもりはないよ!」

 またもや、レティシアさんは固まってしまった。もう慣れたよ? もう慣れたんだけどさ、そしてボク自身ではないけどさ、男の時のボクを女と勘違いされるのは結構、悲しくなると言うか、虚しくなると言うか、まあ、嫌なんだよ!

「何言ってるのよ? その娘は女じゃない。馬鹿にするのもいい加減に――」
「あは、どうもレティシアさん、そこに居るライムが言ってることは本当だよ、だからそんなに無防備だと、食べちゃうゾ♪」

 頭が可笑しくなったのか、ラムがそんなことを言うと、レティシアさんが無言でラムに捕縛の魔法を使い、ボクに近づいてきた。

「ああ、貴女が言ったことはまだ納得出来ないけど、取り柄ずはあの娘の頭が可笑しいって事は分かったわ」
「いや、普段はそこまで可笑しい行動はしていなんだけどね。どっちかって言うとボクの方がおかしな行動をして居るし」

 ボクがそこまで言うと、レティシアさんは急に目を見開きボクを見てきた。

「あ、貴女! 自分が可笑しいって自覚していたのね! 私はてっきり、行動を何も変えていないから天然でやっているかと思って、強くは怒ってきてなかったけど、もうその事が分かったから容赦はしないわ! まずはそこに座りなさい!」

 どうやらボクの無駄な発言を聞き取ったらしく、レティシアさんは顔を真っ赤にして怒り始めた。こう言う怒りっぽい性格がなければ可愛いのに。

「えー、拒否権は無いんですかー? 有るんだったら行使したいんですけど」
「ふふふ、貴女が勇者だろうがなんだろうが、まずはその腐った精魂から治してやるわ!」

 どうやら拒否権は存在しないようで、ボクの発言でレティシアさんの琴線に触れてしまったらしく、更にやる気を起こさせてしまった。

「んー、じゃあ、そこぼやつと交代してもいい?」

 ボクがレティシアさんを挑発するように話すと、本当にキレてしまったらしく、レティシアさんからは、魔王のような雰囲気が漂っていた。

空鞭エアウィップ!」

 どうやら、レティシアさんは暴力を与えて言うことを聞かす様なタイプで、見えない鞭のようなもので、床をパシンッ、と叩きまくっていた。
 流石にそんなものを見て挑発できるような根性はボクにはなく、直ぐ様謝ろうと行動を開始した。

「ごめんなさいごめんなさい、謝ります、謝ります、裸土下座でもなんでもしますから許してくださいお願いします、このままだとそういうプレイの同人展開になるから、やめてぇ!」

 ボクが一気に捲し立て言うと、今度はラムがボクを見てきた。勿論、反応したのは、「そういうプレイ」と言ったところで、滅茶苦茶な速さで顔をあげていた。……ボクはここまで性欲に忠実なエロ餓鬼ではなかったんだけど。これはラムだからで、ボクは違うんだよね?

「ふふ、何を言ってるのよ? 貴女はこの国を守る勇者なのでしょう? ならこれくらいの魔法は防げるでしょう?」

 レティシアさんはボクにそう語りかけ、腕を振りかぶった。

「ライム? 煩いぞ? 廊下に叫びが聞こえ、て?」

 ボクに当たると思いきや、扉からシンノスケが現れ、シンノスケは今の状況を見て固まっていた。勿論、ボクがそんな好機を逃すわけがなく、ボクは叫んだ。

「やめっ、レティシアさんっ! 痛い! 痛いからぁ!」
「え、ちょ、違うわ! 今私はなにもしてない! ライムが勝手にいっているだけだわ!」

 流石に常識を弁えているレティシアさんはボクの演技に対して、すごく慌て、シンノスケに言い訳? を始めた。まあ、シンノスケはボクの友達だからね、多分この状況から助け――

「ライム? ふざけんなよ? 余り人に迷惑のかかる行動はやめろと、何回言ったか分かるよな? 俺はうざいって範囲でしかやってないけど、そう言うふざけが分からない人が見たらどう思われるかはすぐにわかるだろう?」

 そしてシンノスケに目が笑っていない笑みを見せられ、今度はボクが固まってしまった。

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