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二十二話~人見知り程新たな環境が辛い物はない~

「勇者殿はこちらに来てください。これから学園についての説明をいたします。王女殿下は第二研究所に来てください」 
 
 ボク達が学園の敷地に入ると、そこで待っていたのは如何にもカリスマ、というような女性が立っていた。……なんで最近は巨乳しか見ないんだ! 
 
「まあ、説明するといっても四つですね、あそこの、一番大きい建物が学園本体、中に研究所とか講義所とかがたくさんあります。 
 右側にある青色の屋根が男子寮。左側にある赤色の屋根が女子寮。ここからは見えないですが、 
各寮の後ろに訓練場が二つずつあります。まあ、寮に入ったら地図やらなんやらを貰えるので説明はこれ位にしておきます。寮の門限は十八の刻十八時だから気を付けてください。では解散。門限までは自由にしていてください」 
 
 カリスマ巨乳は滅茶苦茶簡単に言った後、去っていった。 
 まあ、ボクも口で色々言われるよりは紙に書いて渡される方が嬉しいけど、適当過ぎないかい? 解散、って、まあ、先ずは寮に行かないといけないよね。 
 
「じゃあ、取り敢えず寮に行かないとね、今日はどうするの? 今日は別行動にする?」 
「ま、迷子になるかも知れないから、一緒に回ってくれるとうれしいんだけど? そ、それに、目を離したらほかの人にカシモトをとられちゃうかもしれないからぁ、しかも、知らない人がいるからなぁ」 
 
 ボクがそのことを言うと、シンノスケはにやけ、カシモトは抱き着いてきた。 
 
「ライムが男に襲われそうで、怖いよ」 
「いやいや、ボクは結構強いからね? カシモトよりも強いからね?」 
 
 二人はボクが虚勢を張っていると思ったのか、微笑ましそうにボクの事を見てきた。別にボクは強いと思うんだけどねぇ?
 
「いっぱい見回るために、早く寮へいこう」 
 
 シンノスケがそわそわしながらボク達に提案をしてきた。 
 あれ? シンノスケって、そんなキャラだったっけ? まあ、ボクも学園は回ってみたいけど知らない人が沢山いるしなぁ、余り他の人と関わりたくないから、回るのはやめておこうかな。 
 
「ごめん、ボクは見回らないかな、ほかに人には余り関わりたくはないし」 
「そっか、ライムって極度の人見知りだったっけ? 最近はそういうことがなかったから忘れてたよ」 
 
 ごめんね、まあ、ボクが他人と喋ると、威圧してるようになるらしいから止めといた方がよかったんだと思うけどね。 
 
「ふう、まあ、寮までは一緒に行くか、ライム? 大丈夫か? 部屋は二人部屋だから知らない人になるかもよ? どうすんの?」 
 
 うぐぐ、本当だよね。こういうのは人見知りには辛いんだよぉ、はぁ、頑張って耐えるしかないかぁ。鬱になるよぉ。 
 
「が、頑張るしかないよね、はぁ、考えただけで鬱になるぅー、今だけでもいいから、甘えさせてぇ」 
「あははー、いいけどさ、カシモトには言うなよ? 俺がぶち殺されるから」 
 
 ボクが緊張を抑えるために、シンノスケに抱き付くと、シンノスケは、軽口を言いながらも抱き付かせてくれた。こういうところでの面倒見は良いんだよね。大きな胸っていう所はイラつくけど。
 
「大丈夫だよ、流石のボクでもそんな間抜けな事はしないよ」 
「どうなんだか、ライムは天然だからなー」 
 
 何故か、ボクに抱き付かれ、恍惚とした表情をしているシンノスケが馬鹿にしてきた。そもそも、ボクの方が学力は高いんだよ? 絶対天然なのはシンノスケだよ。
 
「貴方達が勇者なんですね、じゃあ、この紙にこの学園の事と地図が書いてあります。学科の事は紙に書いてあるのでそれを参考に、今日中に私に何処の学科に所属するかを言って下さい」 
 
 寮に入ると、エントランスには余り胸のない、胸のない三十代くらいの女性が居た。 
 眼鏡をかけて、カリスマっぽいけど、何というか、周りの雰囲気が、ほんわかとしてるんだよね。
 
「じゃあ、俺はカシモトと色んな所を回ってるよ」 
「うん、じゃあね」 
 
 ふぅ、緊張するよぉ、同じ貧乳の人だから少しは落ち着くけどね。 
 
「あれ? 貴女はさっきの人と見に行かないの?」 
「あ、あの、その、ボクう、えっと、その、あぅ」 
「ああ、人見知りなのね、でも今から部屋分けを変える訳にはいかないから、知らない人と相部屋になるけど、まあ、頑張ってね。カギは渡しておくよ。あ、因みに私は寮長のハイドリヒだ。よろしく」 
 
 ボクは寮長のハイドリヒさんから、パンフレット的なものと四〇九と書かれているカギを渡された。 
 お、応援されたけど、ボクの根っからの人見知り体質は簡単に治らないとは思うんだけどなぁ? 
 
「えっと、ここかな? 「コンコン」失礼します、って流石に授業に出てるか、ただ、いくら何でもこれは……」 
 
 そこの部屋にはベットが二つあるが、ここの住人の荷物があふれかえっており、前世で言うゴミ屋敷の様な感じだった。 
 ただ、ベットは二つともきれいなままなのが救いだが、幾らなんでも酷すぎるでしょ? 
 
「ああ、こっち側がボクのベットなのかな? こっちに整えられた教科書類が有るけど。う~んこの荷物はどうしようか、歩くところもないよ」 
 
 はあ、どうしたものだか、これは人見知りがどうこう言ってる場合じゃないよね、こんなの通常の生活に支障をきたすよ。 
 一回、片づけていいか、ハイドリヒさんに聞いてみるか。 
 
「は、ハイドリヒさん」 
「あれ? どうしたの? さっきぶりだけど?」 
「へ、部屋が滅茶苦茶なんですけど」 
 
 結構人と話すのって精神的につらいんだよね。冷や汗でもうベトベトだし。 
 
「ああ、四〇九号室だったっけ? なら勝手に片づけちゃっていうからね、あとであの娘にはお説教をしないとね」 
 
 よし、許可は得たから、ボクのベットの近くは綺麗にしておこう、まあ、ほかの部分はボクの所じゃないから、別にボクがやらなくても良いよね。 

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