非リアの俺と学園アイドルが付き合った結果

井戸千尋

私の長い閉会式と俺のちょろい彼女

百二十一話






【新転勇人】





「はい、ごめんなさいは?」
「「せーのっ!せんせー!ごめんなさいっ!」」
「ったく!まだ煽るのね!?いいよやってやろうじゃない!!」
由美ちゃん先生を煽るのは楽しい。
幼稚園児っぽく謝るだけですぐ顔真っ赤にして声を荒らげる。
円香も隣で可愛らしく笑っている。
その笑いもきっと先生を傷つけてるんだけど円香からしたら無意識なんだろうなぁ。
本当に先生の反応を楽しんでるだけで。
「先生ってなんで彼氏さんできないんですか?」
「それって余裕ですか?ねぇ!既婚者の余裕なんですか!?」
「先生落ち着いて!俺たち結婚してないから!」
「うるさい夫!」
「夫!?」
先生はずっと怒ってる。
怒ってるというか嫉妬してる。
時折ため息とかつくからより一層申し訳なくなってくる。
けど、

「先生かわいくて胸も大きくて優しいのになんでモテないんでしょうね」

俺の彼女はそういう訳でもないらしい。
すげぇ楽しんでるもん。
下手したら俺と喋ってる時より生き生きしてるまである。
「新天さん、それは先生が聞きたいわよ……なんでなの?ちょっと童顔で背が低いからってなによ……中学生と思われてるの……?」
先生半泣き、円香オドオド。
「わ、私が男性だったら先生は魅力的ですよ……?」
円香気づいて、それフォローになってない。
「そ、そう?本当に?」
ちょろすぎた。
「本当ですよ!」
「ホントのホント?」
…………よし、俺も乗るしかねぇ!このビックウェーブに!!
「先生俺も!俺も先生みたいな人」
「――勇人くん?」
「すいませんでした」

乗れなかった……。
円香の目が怖かったよぅ……。
「そ、そっかぁ……先生魅力的かぁ」
「はい!それはもう!魅力的すぎます!」
先生はそれが余程嬉しかったのか、涙を拭くと笑顔で言った。
「じゃあ閉会式のあとシングルファザー探してくる!」
そしてほかの先生たちが集まっているところへ戻っていった。

「…………円香?」
「ん?どうしましたか?」
「あれでフォロー出来てたと思う?」
トコトコと小走りで去っていく先生の背中を見ながら尋ねる。
「もちろん!先生が納得してくれたんですから、フォローできてたんですよ!」


円香も円香でちょろかった。






【新天円香】






…………閉会式長いです……。
『続いては生徒会長の言葉。会長、お願いします。』
「はい」

凛々しく、キリッとした声が響きます。
生徒会長って確か……。

「みなさん、長い閉会式にお疲れでしょう。よって私の話は一言だけで終わりにしたいと思う。」


やっぱり。

この方は金霧先輩とよく一緒にいる方で、the生徒会長と言わんばかりに凛としていて可憐で、髪をなびかせるたびに周りに桜でも舞ってるような幻覚さえ見えてしまう女性です。

「三年生諸君、三年間ありがとう。そして一二年生諸君、あとは任せたよ。」

生徒会長はもちろん今回が最後の体育祭で、もう二度と高校の体育祭に参加することはできません。
そんな会長の目にはうっすらと涙が浮かんでるように見えます。
「会長ー!ありがとー!」
「愛してるぜー!!」
三年生方は大盛り上がり。
「すまない、私は君を愛していない」
「ったくお堅いねぇ!」
「お前振られてんだからな!?」
先生たちも、三年生方にとって最後の体育祭だからか普段だったら止めにはいるところだが、最後の青春に花を咲かせている三年生方を微笑ましい目で見ていました。

『生徒会長、終わりの挨拶をお願いしてもよろしいですか?』
「分かりました。」

三年生方はその声を聞いて盛り上がっていた会話を一時中断して生徒会長の方へ身体を向けます。


「よし……では諸君!!」


会長は大きく息を吸いこんで。
私たち一二年生は息をのみ。

場が静寂に包まれたその瞬間、会長は声を張り上げて、先輩方にとって最後の体育祭の終わりを告げます。

「これにて体育祭を終了する!!」

「うぉぉぉぉぉぉおおお!!!」
男子の先輩が空中へ服を投げたり、タオルを振り回したりと、先輩たちなりに最後の体育祭への感情をぶつけていました。

私たちは来年が最後の体育祭ですが、今の先輩方みたいに心から楽しめるものに出来るでしょうか。


「では解散とする!」


一年生の中には嘲笑して、すぐに荷物を取りに戻っている人もいます。

ですが私たち二年は来年の自分たちを重ねるように三年生方をずっと眺めていました。






【金霧杏佳】






「ももちゃん楽しそうだったね〜」
後段してきたももちゃんにあたしは声をかける。
「ももちゃん言うな。……やっぱり会長として最後の体育祭は盛り上げないといけなかったからな。いくら最後だからって悲しい終わり方は良くない。」
「なるほどねぇ……そういえばももちゃん、なんであの告白断ったの?」
それを聞いた途端、ももちゃんは途端顔を赤くして、
「だ、だって、しゅきだなんて……うぅ……」
噛んじゃったももちゃんかわいい。
「……もう!その話はおしまい!で、杏佳はどうするの」
「どうするのって何がよ」
「何がって、受験とか、来年のことよ」

あ゛。








さて次回は、

先輩、勉強が嫌い。

円香、勇人が足りない。

勇人、円香を甘やかしたくない。

の三本です!

さーって次回もまた見てくださいねぇ〜!


じゃんけんっぽん!


――でキュアピ〇ス!


あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛い゛!!

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コメント

  • Karavisu

    ウヒョッウヒョww

    1
  • ミリオン

    井戸さん男or女answer please

    2
  • クロエル

    ヽ(゚ω゚)ノあばばばば

    1
  • うみたけ

    ( 」´0`)」ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"

    2
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