非リアの俺と学園アイドルが付き合った結果

井戸千尋

私の大事な話と俺の先生の自虐ネタ

九十九話






【新転勇人】





準備?
何の準備だ?今はそれどころじゃないんだが。

『なんのこと?』と返信をしようと文字を打っていると、まるで俺の返信を読んでいたかのように『いいからお昼に部室に来て』とメッセージが届いた。
「いいからって……」
「――はーい席ついてー!席つかないと先生のお婿さんにするよー!女子も例外なく!」
由美ちゃん先生の自虐ネタで生徒が一瞬のうちに着席した。

そんなこんなで始まった今日の学校生活は、俺が思っていたより厳しいものになるのだった。






【新天円香】





「円香ー」
ホームルームが終わり、一限が始まるまでの休み時間。
その時間に入ってすぐに真結から呼ばれました。
「今日の昼部室行こ。勇人くんから話聞いてる?」
真結に別れたことを伝えていないので、こう言われてしまうのは仕方がないですが、どう返答すればいいのでしょう。

「勇人くんとは別れました」と伝えていいものか、そもそも勇人くんも誘ったのなら私が行くわけには行きません。
こんなに周りに人のいる中で別れたなんて言ったら勇人くんに迷惑がかかってしまいます……。
別れたからって相手の不幸を願うような元カノにはなりたくありません!
「真結、ちょっとトイレ行きましょう?」
「う、うん。いいけど」
私は真結の手を取りトイレへ向かいました。











「あ、勇人くん」
「どこ!どこですか!……あ。」
勇人くんのいる教室を横切る時、真結のいたずらにまんまと引っかかってしまいました。
「で、何があったの?」
「うぅ……ここだと誰かに聞こえちゃうかもしれないのでトイレで話しますよぅ……」
「うん、なんか大変なことが起こってそうだね」
うんうん。
「とりあえずレコーダーは没収です♡」
「あぅ……」









「で、何があったの?」
「いやいやちょっと待ってください」
「ん?どうしたの?」
「それはこっちのセリフですよ?真結の頭がどうしちゃったんですか?」
「え?なんで?」

いや……なんでってそれは――。


「わざわざ二人で一つの個室に入る必要ありますか!?」
「ないね♪」
「な   い   ね!?」
これから大事な話をするっていうのに……。
まぁ真結らしいですけど。
他の人とは考え方が全く違うという意味で。
「ふふっ、やっと笑ったじゃん」
「え?」
「どんなやりとりしても目の奥が澱んでたから。」
「真結…………」
出会いはあんな出会いだったけど、なんだかんだで優しいんですよね。
でも……。
「でも、個室に二人は色々とまずくないですか?構図的にも!」
「いや、わたしも大事な話があるから」
「あ、だから二人で個室にってちガーう!!」
「ナイスノリツッコミ!」
もう……。
何がしたいんですか!
分からなすぎて私もおかしくなってきましたよ!
しかもそろそろ話さないと時間なくなっちゃいます!
「真結!時間ないんですよ!」
「あーごめんごめん。で、どうしたって?勇人くんと一線越えた?それとも別れちゃった?ま、どっちもあるわけないか」
「あはははは」と笑っている彼女へ私は伝えます。
現実になってしまった後者の報告を。
「別れました」
「うんうん、そんなことかーーって…………はぁ!?」
「はい、時間ないので次は真結の大事な話の番ですよ!」
「いやいやいやちょっと待って?おかしいおかしい。」
おでこを手で覆い、熱を測る時のようなポーズであたふたする真結。
「別れた?勇人くんと円香が?」
「はい」
「あなたたちバカップルが?」
「まぁ……はい。」
私の言葉を聞いた瞬間ガクッと肩を落とし、「マジかよぉ……」と呟くと――


「じゃあ私が“二人のために集めた”花咲さんの情報は水の泡かぁ……」

と。
ぼそぼそとした声で呟きました。

「せっかく……の…………を……」
しかし、その次に呟いた言葉は鳴ってしまった一限開始の予鈴によってかき消されてしまいました。







99回だからといってなにもないです。

そして18時を目前にしてあとがきを考えている暇も長く書いている暇もありません。

強いて話そうと思ってたことの題名を上げるとするならば。

【バイト先のおばさま(五十歳手前)に口説かれて告白されたんだが。】
です。


あ、時間ないのでここらでドロン!!

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