非リアの俺と学園アイドルが付き合った結果
私の一番!と俺の妹はいい子ちゃん
九十話
【新転勇人】
「なぁ妹よ」
「どうしたの兄貴」
テーブルを向かい合うように座り、碇提督を彷彿とさせるポーズで口を開く。
「花咲のことなんだが」
「兄貴ったら頭でも打ったの?」
「安心しろ、全くの正気だ。」
「じゃあなんで!!」
キャラに入り込んでいる結花は机を叩き激昂した様子で立ち上がった。
「最近にぃ変わってきたから?どーせ同情しちゃったんでしょ?」
「ん……まぁ……」
「くだらない。にぃが死んだ魚の目で帰ってきたあの日からどれだけ苦しかったか、悲しかったか忘れたの?少なくともゆいは忘れない。」
噛み締めるように、現在の俺へ言い聞かせるように。
「あの頃のにぃを知ってるからこそ快く背中を押すことはできないよ」
そう言ってゆっくりと腰掛ける結花は俺へと目線を向けているが、背中……というかどこか遠くでも見ているようだった。
「そうだよなぁ」
俺は天井を眺めながら自然と言葉を浮かす。
俺以外いない部屋ではそんな言葉はすぐに消えていった。
【新天円香】
そういえばあれから勇人くんから連絡ありませんね…………。
いつもなら『帰りました』とか『無事です』とかメッセージが届くはずなんですけど……。
あの時なにか決心したような顔になってましたし……。
「なぁに?未来の旦那様となにかあったの?」
「お母さん…………実は……」
私は連絡がないことと、勇人くんの元カノが現れたことをお母さんへ伝えました。
「…………で?元カノはどうなのよ」
「どうって……?」
「可愛いかってことよ!」
ちょ、ほっぺ突っつかないでくださいよぅ!
「いや、まぁメイクはしてましたが元も可愛い人だとは思います」
「そっかぁ」
むぅ……ニヤニヤしてぇ…………、
「なんですか!!」
「いやぁ……ね?円香ったら……嫉妬してるんじゃないの?」
うっ、確かに思い当たる節は多々ありますけど…………お母さんのその「あらまぁお盛んだこと、うふふ」みたいな顔で言われるのは癪です。
「まぁあの子に限って元カノに惹かれて円香を捨てるなんてことないと思うわよ?」
「それは一緒にいてひしひしと感じているんですけど、やっぱり元カノという強大な壁は……」
「んーやっぱり自分が一番だって主張すれば??」
「どうやってですか?」
私の問いにお母さんは少し考えると、
「……ちょっと待ってね?」
「はい?」
お母さんは部屋を出て、どうやらお父さんの部屋に向かって、
「――――」
なんて言ったのでしょう。
「ふふっ、あと少しよ」
戻ってきたお母さんはいたずらに呟き、次の瞬間――
「優香さんがデレたァァァァァァァ!!!」
と、お父さんの部屋の方から大声が響いてきました。
「な、なんて言ったんですか……?」
「そんなの簡単よ、これからもあなたの隣にいさせてね♡って言ったの♪」
さすがお母さん…………お父さんを手のひらの上で転がしてます……。
わ、私はどうしましょうか……。
『勇人くんの隣にずっといますよ♡』
んー、ちょっとホラーでしょうか。
『勇人くん、いつでもあなたのことを考えてますよ♡』
なんかばかっぷるみたいです!!
恥ずかしい!!
『勇人くん、あなたと共に死にたいです♡』
あ!これいいですね!
言葉にはしてませんが一生一緒にいたいって意味も込められていてなんかおしゃれです!!
「送信っと♪」
これで勇人くんの気持ちと考えを知れればいいのですが。
その後すぐに放課後のポスター貼りで疲れていたのか、眠くなってしまい寝床へつきました。
今更だけど、本気で申し訳ございません。
心配……。
とか言ってくれた方がいるというのにただシステムの勉強不足で。
心配とかされたことなかったから惚れしまうかと思いました。
【新転勇人】
「なぁ妹よ」
「どうしたの兄貴」
テーブルを向かい合うように座り、碇提督を彷彿とさせるポーズで口を開く。
「花咲のことなんだが」
「兄貴ったら頭でも打ったの?」
「安心しろ、全くの正気だ。」
「じゃあなんで!!」
キャラに入り込んでいる結花は机を叩き激昂した様子で立ち上がった。
「最近にぃ変わってきたから?どーせ同情しちゃったんでしょ?」
「ん……まぁ……」
「くだらない。にぃが死んだ魚の目で帰ってきたあの日からどれだけ苦しかったか、悲しかったか忘れたの?少なくともゆいは忘れない。」
噛み締めるように、現在の俺へ言い聞かせるように。
「あの頃のにぃを知ってるからこそ快く背中を押すことはできないよ」
そう言ってゆっくりと腰掛ける結花は俺へと目線を向けているが、背中……というかどこか遠くでも見ているようだった。
「そうだよなぁ」
俺は天井を眺めながら自然と言葉を浮かす。
俺以外いない部屋ではそんな言葉はすぐに消えていった。
【新天円香】
そういえばあれから勇人くんから連絡ありませんね…………。
いつもなら『帰りました』とか『無事です』とかメッセージが届くはずなんですけど……。
あの時なにか決心したような顔になってましたし……。
「なぁに?未来の旦那様となにかあったの?」
「お母さん…………実は……」
私は連絡がないことと、勇人くんの元カノが現れたことをお母さんへ伝えました。
「…………で?元カノはどうなのよ」
「どうって……?」
「可愛いかってことよ!」
ちょ、ほっぺ突っつかないでくださいよぅ!
「いや、まぁメイクはしてましたが元も可愛い人だとは思います」
「そっかぁ」
むぅ……ニヤニヤしてぇ…………、
「なんですか!!」
「いやぁ……ね?円香ったら……嫉妬してるんじゃないの?」
うっ、確かに思い当たる節は多々ありますけど…………お母さんのその「あらまぁお盛んだこと、うふふ」みたいな顔で言われるのは癪です。
「まぁあの子に限って元カノに惹かれて円香を捨てるなんてことないと思うわよ?」
「それは一緒にいてひしひしと感じているんですけど、やっぱり元カノという強大な壁は……」
「んーやっぱり自分が一番だって主張すれば??」
「どうやってですか?」
私の問いにお母さんは少し考えると、
「……ちょっと待ってね?」
「はい?」
お母さんは部屋を出て、どうやらお父さんの部屋に向かって、
「――――」
なんて言ったのでしょう。
「ふふっ、あと少しよ」
戻ってきたお母さんはいたずらに呟き、次の瞬間――
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と、お父さんの部屋の方から大声が響いてきました。
「な、なんて言ったんですか……?」
「そんなの簡単よ、これからもあなたの隣にいさせてね♡って言ったの♪」
さすがお母さん…………お父さんを手のひらの上で転がしてます……。
わ、私はどうしましょうか……。
『勇人くんの隣にずっといますよ♡』
んー、ちょっとホラーでしょうか。
『勇人くん、いつでもあなたのことを考えてますよ♡』
なんかばかっぷるみたいです!!
恥ずかしい!!
『勇人くん、あなたと共に死にたいです♡』
あ!これいいですね!
言葉にはしてませんが一生一緒にいたいって意味も込められていてなんかおしゃれです!!
「送信っと♪」
これで勇人くんの気持ちと考えを知れればいいのですが。
その後すぐに放課後のポスター貼りで疲れていたのか、眠くなってしまい寝床へつきました。
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