非リアの俺と学園アイドルが付き合った結果

井戸千尋

私の心配

七十一話








【新天円香】








勇人君が来ません。


先ほどから度々隣のクラスを覗きに行っているのですが姿が見えません。
だからといって私が将来を共にする彼を、愛しき勇人くんの姿を見逃すなんてことは万が一いや、億が一にもありません!

また明日って言って電話切ったのに!
もう始業式へ移動が始まってしまいますよ!

こうなったら勇人の家に――
「新天さん!今日の代表挨拶なんて話すの!?」
「新天さん夏休み彼氏と何かした!?あんな事とかこんなこ――」
「新天さん!俺と付き合おうぜ!今の彼氏より幸せにできるぜ!」
「あ、え……えーっと……」
席を立った瞬間たくさんの人に話しかけられてしまいました。
うぅ……はやく勇人君に会いたいのに……。
「ねぇねぇどこまで行ったの!?またキスした!?」
「いやぁさすがにあの時だけだろ〜あのオタクにそんな勇気あると思えんし」
どうしましょういつもの私ならこんな時笑顔で「あはは〜そんな恥ずかしいこと言えませんよぉ」と言ってごまかせるのに、なんだか今はうまく笑えない気がします!
「なー、外でなんか起きてるみたいだぞ?」
私が、なんとかいつものように笑ってごまかそうとした時そんな声が聞こえました。
私の周りにいた方たちはみんな窓の方へ行き、私は一人になりました。
「これで勇人君の元へ――」
 
「あれ?あいつ隣のクラスの浅見と…………おいなんだあの巨乳はッ!」

「えっ?」
浅見さんと巨乳……金霧先輩!?
――が、いじめてる?
「ちょっとごめんなさい!」
私は全力で窓に駆け寄ります。
クラスメイトも察してくれたようでモーゼの十戒のように窓の前を開けてくれました。
円香の十戒ここにありです!

うん、そんなこと考えてないで早く先輩たちを――

「倒れてる女の子とギャルっぽい三人組…………あ、ギャルが校舎に入った。」
うーん一部始終すぎて流れがよくわかりません……。
「あっ勇人君!!」
でも何で門の裏から?
隠れてたってわけではないだろうし、まぁ隠れてたとしても勇人君らしくて可愛らしいですけど♡
「ん〜でも何でいじめにあの三人が?」
多分状況的にも人間性的にも勇人君たちがいじめてたわけでは無さそうですし、でもそしたら何で浅見さんと先輩が?


後で聞いてみましょうか。


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