非リアの俺と学園アイドルが付き合った結果

井戸千尋

私のきしゅと俺のことを何度邪魔すれば(ry

六十話






【新天円香】






「ま〜ゆぅ?」
「てへぺろっ♪」
むぅ……あと少しだったのに〜!
「ま、まぁ落ち着いて?」
先輩がなんとも言えない表情を浮かべ私のところへやって来ます。
「そうだよ円香、落ち着いて?」
「ニヤニヤしながら言わないでください!」
あと少しだったのに!
神様は私になにか恨みでもあるんですか!?
こんな良いところで先輩たちが戻ってくるなんて!
「今できなくてもまた出来るじゃん。ね?そんなプリプリしないで?」
「真結!煽らない!!煽り耐性皆無の円香がどうなるか……」
「きしゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅう!!!!!!!」
んんんんんんん!!!
「今したい今したい〜!」






【新転勇人】







これまでの非リアの俺と(以下略)!!!!



円香が壊れました。



「今したいのー!やだやだ円香は今したいのぉ!」
ご覧の通りキスがしたすぎて壊れてしまいました。
いつもの「〜です」調じゃなくなってるほどに壊れてしまいました。
「勇人くんとちゅーってしたいの!」
「…………やっちゃった……?」
ねぇ左道さん?あなたですよあなた。
煽っちゃいかんよ?
「ま、円香?一旦深呼吸した方がいいと思いますよ……?」
「なっ――勇人くんはしたくないので―」
「したいッ!!」
あっ、つい本音が食い気味に。
「ま、まぁそういうことなら申し訳ない気持ちでいっぱいになるわけなんだけど…………」
左道さんが目線を下げ、あからさまに落ち込む雰囲気を醸し出す。
「出てく?」
「せんぱ………」
あぶねぇ本音が――
「先輩ナイス!!」
円香ァ!!

なんか最近やばいよ円香さん。
「じゃ、じゃあ出てく……ね。」
ほら先輩が「どうしちゃったのあたしの後輩。あんな子じゃなかったのに」って感じの顔してるもん。
「じゃああとは楽しんでぇ〜」
左道さんはブレないな!!
「あ、ちょっと待って――」
この状態の円香と二人……。
いつもなら嬉しすぎる“ふたりきり”って状況だけど今回は下手したら既成事実つくられかねん。
ここはどうするべきか…………。
「勇人くん……」
あぁ…そんな潤んだ瞳で見ないで……。

「二人きりだね……♡」
よし、とりあえずキスをしよう。
こんなうるうるした目で見られたら我慢できるわけないでしょ。
バカだってわかってるけどこれを我慢できるほどの男じゃないんでね!!
俺は唇を預けるようにして向けてくる円香の頬に手を伸ばし――

「……っと!い…は……!!」
ん?外が騒がしいな。


「――勇人くんはここですか!!?」
ドアが力強く開く音が聞こえ、目を瞑る円香の奥へ小さい何かフェードインしてきた。

ピントを小さな何かへ合わせる。

ま、まぁ声でだいたいわかってたけど……。
「由美ちゃん先生……これは……」

そこに居たのは小さな何かではなく、単に背が小さい由美ちゃん先生だった。

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