非リアの俺と学園アイドルが付き合った結果

井戸千尋

私の合宿と俺の見た先生の闇

六十一話






【新転勇人】







「なんかもうほんっとうにごめんなさいッ!!」
「へぇ〜教師も同伴の合宿でイチャついちゃうんですかあなたたちカップルは!!」
「先生違うんです!!いや、違わないんですけど……」
俺たち四人は今、
「ん?部屋に入ったらカップルがキスをしようとしてたのよ?何が違うの?ねぇ説明してみせて?婚期逃した私にもわかりやすいように教えて?」

教師の闇を目撃していた。

あの後、外にいたふたりと共に正座させられはや三十分ほど、ずっとこの調子なのだ。
さらには、
「ねぇ勇人くん?先生には興味ない?ロリ巨乳よロリ巨乳!憧れるわよね!?」
こんなことを言い始める始末だ。
もちろんギャルゲーにも必ずと言っていいほど出てくるロリ巨乳、俺も知らないわけではない。
確かに全キャラ攻略する時には落としてきたしハマりかけた時もあった。
だが、
「勇人くん?」
こんな可愛くて可憐な彼女を持った俺は今更そんなものに興味を持つわけない。
あ、あと円香?
目が笑ってないからやめよ?
最後疑問詞で終わってるけどその目はもういつぞやの去勢の時と同じ目だから。勇人くん怖くなっちゃうから。
「安心して円香、ロリ巨乳なんて――」
「ふふっ……やっぱり私に魅力なんて微塵もないのね。へへっ……そりゃそうよね、昔の曲熱唱してた魅力のないロリ巨乳ババアなんて興味ないよね……」
うん!ダルい!!
今まで由美ちゃん先生に溜まっていたヘドロのような闇が一気に漏れ出てきてる気がする。
「先生?勇人くんもそんなつもりで言ったわけじゃないと……」
左道さんナイス!!
「うん、由美ちゃん先生にもいい所あるよ。きっと“先生でも”良い男が見つかるよ!」(ポヨンっ)
おっとぉ!
金霧先輩のダイレクトアタックゥ!
「私より大きくて若いってなんて不公平なのォ!!!」
由美ちゃん先生は現実と若々しい乳を見せつけられてクリティカルヒットォ!!
これは効いているぞぉ!
恐らく天然で言った先輩の「先生でも」と乳揺れに相当やられているぅ!

これ先生泣いちゃうんじゃ…………。
「もぉいいぃー!!海行って――」
ほら海で独りで泣こうとしちゃって――
「ロリ巨乳好きな男ナンパしてくるんだからぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

はい撤収ー。






【浅見冬弥】






「……ん………もう朝か……って昼前じゃねーか!!!」
部屋の時計を確認して驚いた俺は飛び起きて寝間着から、用意してあったシャツと短パンに着替える。
「勇人は……っていねぇ!!」
携帯で……って、また“あの子”……。
まぁいい、早く勇人を――
「ンパしてくるんだからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
なっ――誰だ!?
あ、あの後ろ姿は由美ちゃんか。









「って何があったらあんな獣のような顔して走るんだ!?」
と、とりあえず先輩たちの部屋に行ってみるか……。







【新天円香】







「はぁ……またおあずけですか。」
「ま、まぁ仕方ないよ」
仕方ないって……うぅ…………。
「――勇人いるか!?」
「わっ!なんだ浅見くんか俺はここにいるけど……」
勢い奥扉が開き、血相を変えた浅見さんが部屋に入ってきました。
「由美ちゃんになにがあったんだ?ものすごい形相で走り去っていったけど……」
「浅見くん。君は何も見ていない。何も見ていないんだ。いいね?」
「……お、おう…俺は何も見ていな…………ってなるか!!」
おぉ!ないすノリツッコミです!
驚くほどてんぷれ?でした!
「よし、じゃあ先輩たち手を貸してください。忘れるまでやってやるしかないですね……」
「うん、新天にも酷いことしようとしたんだしいいよね……」
あ、先輩の中ではまだそれは有効なのですね。
「な、なにをすんだよ…………」
「忘れるまで痛いめにあってもらうんだよ?」
わぁ!勇人くんの目がギラギラしてます!
本気ですか勇人くん!!
「な、なにで痛めつけられるんだ……まさか先輩の――」
「拳で」
やっぱり前言撤回です。
ただそのネタがやりたくてギラギラしてたんですね。
それにしても打ち付けあった手が痛そうです……。
「勇っち、どうすればいいかな?」
「あ、もう大丈夫です、やりたいこと出来たので。浅見くんも、ありがと」
先輩、何も知らずに本気で浅見さんを痛めつけようとしてたんですね。










「先生〜そろそろ帰る時間じゃないですかぁ?」
みんなが荷物を一通りまとめ終わった頃、海で男の人に声をかけてる先生へ声をかけます。
「まだ……ッ!まだ望みは……!!」
「勇っち、親友くん。」
「「はい」」
先生の返事を聞いた先輩が、まるでどこかの組のボスのような声質で勇人くんと浅見さんへ声をかけます。
浅見さんって親友くんって呼ばれてるんですか……不憫……。
「先生。迎えにきました」
「先生、帰りましょう」
「むぅ〜……いやだ!!」
二人が先生に寄っていっても一向に戻ってくる気配はありません。
「仕方ない……か」
「……勇人、やるぞ」
ふたりはお互いに顔を合わせコクリと一度頷くと、
「えっ……えっ?」
先生の肩をがっちり掴んで――
「やめて引っ張らないでぇ!分かった!分かったからぁ!!」
先生を無理やり引っ張ってきました。




「ふたりとも、グッジョブ!」
先輩はふたりの何なんですか。ボスかなにかなんですか。

ま、まぁなんでもいいです。
楽しかった合宿もこれでおしまいです。
寂しい気持ちもありますが、それ以上に勇人くんとキスできたことが嬉しいです。

さぁ。

「帰りましょう!!」

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