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従妹に懐かれすぎてる件

きり抹茶

四月三日「従兄と制服会議」

「星月先輩、唐突ですが制服って萌えませんか?」

 黒縁眼鏡の一見真面目な来宮が突如声を上げる。

「あぁ、確かにライターとかで火を点ければ燃えるかもな」
「ちがっ、真面目に話を聞いてください」

 ドンっとテーブルを叩いて反論する来宮だが……まず内容が真面目じゃない件について。

「お前のフェチズムを延々と聞かされるこっちの身にもなってみろ。ただの時間の無駄なんだよ」
「はっはっは、星月は厳しいなぁ。でも現にこうして勉強もせず駄弁ってるだけの状況も重要だと十分無駄ではないか!」
「ネキ部長、それ言っちゃ終わりです」

 トップがこんな適当な性格してるから、ゆるゆるのサークルと化してるんだよな。まあそこが良かったりするんだけど。

「姉御の言う通りです。あと拙者の話は決して無駄ではありませんよ? 学生服……特に女子の制服をマスターする事で今後のアニメを視聴する際の新たな観点に……」
「もう分かったから。勝手に話してくれ」

 普段口数の少ない来宮も、自分の趣味となれば話は別。もう止められそうにもないので彼のマシンガントークを仕方無く聞いてあげる事にする。

「まず、拙者の独自リサーチとなりますが、都内の女子高生のスカート丈は他県と比べて短い傾向にあります。特に南側が短いです。ええ」
「ちょっ、独自リサーチってお前いつも女子のスカートばっか見て歩いているのか?」
「いやいやそんな訳ないじゃないですか。確かにスカートは萌えポイントとしては重要です。しかし見るべき所はそこだけではありません!」
「うわぁ、益々キモいな」

 どうか犯罪だけはしないでくださいね?

「ところで星月先輩? 同居している従妹さんはどちらの高校へ?」
「ん? あぁ、確か世田山高校とか言ってたような……」
「「せ、世田山!?」」

 目を見開いて驚く来宮。それと何故か部長も驚いている。

「世田山って……進学校の中でも名門と呼ばれているあのセタ高の事か?」
「都立世田山高校。一流大学への進学率が最も高い事で有名なエリート校ですが、本当に従妹さんはそこへ……?」
「あぁ、あの子成績だけは無茶苦茶良いからな」

 俺に対しての態度であったり、料理であったり、欠点もあるが学力はずば抜けて高く、定期テストではいつも学年トップを飾っているそうだ。

「星月の従妹って言うくらいだから、成績もボンボンだと思ってたぞ」
「従妹まで血が離れると流石に似つかないんですかねぇ」
「おい、遠回しに俺をディスるの止めてくれない!?」

 別に俺だってバカな訳じゃ無い。平均レベルの学力はあるのだ。

「それにしても世田山ですか……。益々従妹さんに会いたくなりましたね」
「別に学力が高いだけで他は大したことないぞ?」

 見た目は完璧だけどな!

「先輩……『制服』ですよ。世田山高校は十六年前に設立された新しい学校であるにも関わらずセーラー服を採用した学校。近年、ブレザー型の制服に置き換えられる高校が多い中、世田山はセーラーの良さに着目し、伝統を守り続けている由緒ある学校と呼んでも過言ではなく……」
「あぁ分かった分かった。良さは十分伝わったからさ」
「本当ですか! なら制服姿の従妹さんをぜひ拙者に」
「それは全力で断る!」

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