神話の神とモテない天才~異世界で神となる~

皆鈴

#2異世界へ

ミナカヌシノという名前がずっと
引っかかっていたが、漸く思い出した。
そう、神様だ!日本で最初に生まれた神様だ。
確かめるようにミナカヌシノさんに聞いてみる。

「あの・・貴方って神様ですよね?」

かなりぶっ飛んだ質問だがこればかり
は仕方ない。

「まあ、人間はそう呼んでいるな」

やっぱりだ、昔読んだ古事記に出てきた。
やっと話について行けた気がする。

「それはいいとして君を今から違う世界に飛ばす」

「というか、違う世界ってどこなのですか?」

「私たち神が住んでいる世界だ」

って事は・・・神話みたいな世界?
ちょっとワクワクしてきた。

「そうだ、行く前に君は神に比べ身体能力が低すぎる。
神の世界で人間ということがバレたら大変だからな」

そうだよな、神の中で一人人間がいたら大騒ぎになるだろうな。

「君の身体能力を底上げするから、動かないでくれ」

ミナカヌシノさんが俺に手をかざした瞬間、
俺の体が一瞬光った。これで底上げされたのか?

「あともう一つ、君にこれを渡そう」

受け取ったのは石。その辺の河原にでもありそうな石ころだ。
これをどうやって使うんだ?

「準備は整った。それでは神の世界に召喚するぞ」

「はい・・・・!」
異世界に行ったらモテるかもしれないという期待と
本当に大丈夫なのだろうかという不安が入り混じった
返事だった。

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