気づいたら魔王軍の親衛隊やってた凍結中

AdieuJury

7話

俺は勇者達と戦ったあと、すぐに城に戻って来た

「おーい、終わったぞ」
「早かったじゃない、結果は?」
「転移を使われたから逃したが、一人は大怪我だ。すぐに攻めてくることはないだろ」
「そう、ありがとね」
「おう」

さて、また本でも読むか

「じゃ、また本読んでるから、なんかあったら呼んでくれ。あと飯の時もよろしく」
「わ、わかったわ」

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よし、今日はスキルについての本でも読むか
前にイブに教えてもらったけど、なんか発見があるかもしれないからな...ん?

『スライムでもわかるスキル説明書』

.........バカにしてるのか?
まぁほとんど素人だし、これから読んでみるか

やぁスライム並の諸君!
僕はアレリウス・ゲイザー、この本の著者だよ!
みんなもこれを読んで、スキルを覚えよう!

...腹が立つが、読み進めるか

まず初めに、大まかなスキルの分け方から...
スキルは全部で三種類!
『ノーマルスキル』『ユニークスキル』『アメイズスキル』に分かれてるよ!
まぁ『アメイズスキル』は覚えられる人がほとんどいないから、今回は『ノーマルスキル』と『ユニークスキル』について、説明するね!

三種類?四種類じゃなくて?
まぁいいか

まずは『ノーマルスキル』
基本的には皆覚えてるし、たとえ覚えてなくても時間さえかければ、誰もが覚えられるスキルだよ!
例を挙げると、初級剣術や初級魔法だね
ステータスを見ると、「」このカッコで囲われてるはずだよ!
ちなみに『ノーマルスキル』は進化することがあるよ!
さっきの例を参考にすると、初級剣術は中級剣術に、初級魔法は中級魔法に進化するよ
進化させるためには相当頑張らないといけないよ!
条件は人それぞれだから、自分で探してね!
あとこれは注意事項ね
スキルの中身は一人一人違うよ!
だからある人が初級剣術で覚えたスキルを別の人は覚えられないかもしれないし、上級剣術で覚えるかもしれないよ
これで、『ノーマルスキル』の説明は終わり!

...なるほどな、大体俺の認識と差はなかったわけだ
それにしても俺は運が良かったのか?
スキルの進化何回してるかわかんないし...
とりあえず読み進めるか、次はユニークスキルだな

次に、『ユニークスキル』について、説明するね!
ユニークスキルは、冒険者で大体0.2%位、つまり500人に一人が覚えてる珍しいスキルだよ!
たしか、今の冒険者人口は50000人位だから100人位が覚えているってことだね!
ステータスを見ると、『』このカッコで囲われてるはずだよ!
『ユニークスキル』を新しく覚えるには、『ノーマルスキル』の進化と同じで、何かしらの条件が必要なんだ
今わかっているもので言うと、特級剣術や特級魔法は『ノーマルスキル』の上級剣術や上級魔法を進化させる、無詠唱は一度でも無詠唱で魔法を放つこと
実際この程度しかわかってないんだよね...
だから、持ってる人はラッキー!ってことさ!
これで、『ユニークスキル』の説明も終わり!

...今度この三つのスキル覚えてみるか

最後に、さっきは説明しないって言ったんだけど、『アメイズスキル』に関しては、僕もよく知らないんだ
だから、説明しないっていうよりできないって言う方が正しいかな?
ちなみに今わかっている情報で言うと、冒険者で大体0.01%位、つまり、冒険者の中でも5人程度しか持ってないスキルなんだ
ステータスを見ると、《》このカッコで囲われてるはずだよ!
もし持っている人を見つけたら、その人に聞いた方が早いよ!
あ、その人僕にも紹介してね!マルクト王国の、黄昏の宿って所にいるからさ!
それじゃこの辺で、バイバーイ!

......なんか、会話してるみたいだったな
アレリウス・ゲイザーか...会ってみたいな

「会えるわよ」
「へ?」

そんなことを考えていると、後ろからイブが話しかけてきた
え?会えるの?
ってか声に出てた?

「そりゃ、カイトは人族だし、この国でギルドカードでも作れば身分の証明もできるし...他国でも会おうと思えば会えるのよ」
「マジかよ...」

それなら会ってみたいものだな

「ちょうど勇者達を追い払ってくれたし、休暇をあげるわ。カイトならここから走って十分くらいで着くだろうから、明日にでも行ってみれば?」
「そんな近いの?」
「普通なら馬車で一週間はかかるわ」
「いや、十分無理だろ」
「大丈夫よ。気絶の後、また強くなってるし...今では私でも相手しきれないレベルだから」
「いや、だからといって...」
「私でも二十分くらいだし...大丈夫でしょ?」

...マジで?

「ま、とりあえず夕食を食べましょ?」
「あ、あぁ」

マジで行ってみるかな...
ちなみに夕食はマッドカエルのステーキだった...
おいしかったけど、複雑な気分だった

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翌日...

「じゃ、行ってくるわ」
「わかったわ、ここを真っ直ぐ行けばマルクト王国よ。でも気をつけてね?戦争相手の国だから」
「わかってるって、問題を起こすつもりは無いから」
「ならいいんだけど...」

まだ不安そうだな...よし

「大丈夫だから、な?」
「っ!?」

灰斗はイブに近づいて頭を撫でた
イブの顔はめっちゃ赤くなってた

「だから、安心して待ってろよ」
「ここ、子供扱いしないでよね!......嬉しいけどさ(ボソッ)」
「ん?」
「なな、なんでもないわよ!ほら、早く行きなさい!」
「わかってるって、三日くらいしたら戻ってくるから」
「わかったわ」
「じゃそろそろ行くわ」
「絶対に帰ってきてよね!」
「カイト殿、帰ってきたらまた手合わせお願いします」
「おう、こちらこそよろしく頼むわ」

そんなこんなで灰斗は魔王城を旅立った

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十分後...着いてしまった
本当にこんなに早く着くとは...
ま、とりあえず入るか

「おいお前、身分を証明するものを出せ」
「ほい」
「...よし、入っていいぞ」

あ、ちなみにイブの国の冒険者ギルド行って登録しました
最初はEランクからで、最高でSSランクまであるらしい
さっき登録したばかりの俺は、Eランクから始まるはずなんだけど、イブの推薦で、Bランクまで上げてもらえた
とまぁ俺の話はこの辺で終わりにして...

「アレリウス・ゲイザー...本当にいるんだろうか」

出版は今から半年前だった
ちょうどあいつらが召喚された時だな
あの本によると、黄昏の宿にいるって話だったな...

「その宿を探すか...いや、まずはギルドに行って、クエストを受けよう。お金が足りなくなるかもしれないし」

ギルドは...あっちか
にしても索敵進化しすぎだよなぁ...
前だと方角と大体の数しかわからなかったのに、今では正確な距離と方角、そして正確な数にその個体の大体の強さまで把握できるようになった
チートすぎる
だけど、解析じゃあそんな変化の説明なかったし...これは俺のせいか?
まぁいっか
そんなこんなでギルドに着いた
よし、入るか...

灰斗がギルドに入ると、3人の男達が近づいてきた
テンプレキターーーーー!!

「おいおい小僧、ここに一体なんのようだぁ?」
「クエストを受けに来たんですが」
「はっはっはっ!笑わせてくれるぜ!お前みたいなやつがクエストを受けられるわけねぇだろ!」
「お子様は帰って母ちゃんに甘えてりゃいいんだよ、ガハハハハ!」

......ムカつくなぁ
けどまぁ死人出したくないし、流しとこう

「そうですか、でもクエストを受けに来たことに変わりはないので。失礼します」
「おい待て...」

知りません

そのまま俺は受付嬢の所に向かった
すると、向こうから話しかけてくれた

「冒険者ギルドマルクト支部へようこそ!ご要件はなんですか?」
「手っ取り早くお金を稼げるクエストってありませんか?」
「あるにはありますが...ギルドカードを見せていただけますか?あなたのランクを知らないと紹介もできないので」
「あ、はい」

そう言われたので、俺はギルドカードを見せた

「ありがとうございます、カイトさんというのですね。ランクは...Bですか!?」
「えぇ、それが何か?」

なんか周りの人も驚いてるけど...

「いえ、なんでもありません。若いのにランクが高いなんて思ってませんから」

声に出てますけど...

「はっ!すみません!私隠すことが苦手で...」
「気にしてないですよ、よく言われますから。それで...クエストは?」
「あ、はい!こちらのBランククエストになります。ハイコボルト系の討伐で、一体につき銀貨1枚です」
「ちなみに宿の宿泊料っていくら位ですか?」
「だいたい銅貨50枚です」

なるほどな...いいクエストじゃないか
あ、ちなみに

銅貨100枚=銀貨1枚
銀貨100枚=金貨1枚
金貨100枚=白金貨1枚

という計算になっている

「じゃ、このクエスト受けますね」
「わかりま「ちょっと待てやゴラァ!」ひぃ!?」

...さっきの連中か

「...なんですか?まだなにか用事がありましたか?」
「そのクエストは元々俺達が受けようとしてたんだよ、横取りしてんじゃねぇ!」
「そうなんですか?」
「あぁ、そうだ」
「受付さん、一つ聞いてもいいですか?」

ちょっとビクビクしてるけど

「は、はい。なんでしょうか?」
「この場合って、客観的に見てどちらが優先されるんですか?」
「え、ええっと...」
「あ、この3人の立場とかランクとか関係なしでお願いしますね」
「あ、はい!...この場合は、ロドリゲスさんからクエストを受けるという申告を受けていないので、カイトさんが優先されます」

やっぱりね
ってかこいつロドリゲスって言うんだ

「ということで俺は狩りに行きますね」
「俺はそんなの認めねぇぞ!小僧、このクエストをかけて俺と決闘しろ!」

.........は?

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