話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

[休止]第四王女は素敵な魔法幼女。

芒菫

過去のお話 ①


ー7年前。

それはそれは、太陽輝くとてもいい天気だった。
王国第四王女のエリー・べリル・セフィロスは今日もお庭でお花摘みをしていた。
彼女は、楽しそうにお花と会話しながら毎日を過ごしていた。
そう、彼女は植物や動物と話す事の出来る能力を持っていた。

「こんにちは。ラベンダーさん。いい天気ですけど、元気ですか?喉は乾いていませんか?」

エリーは、ラベンダーに向かって丁寧な敬語で質問をした。

「あら、エリー。こんにちは。私は大丈夫よ。でも、周りの皆は喉が渇いているみたい。お願いしてもよろしいかしら?」

え、ラベンダーはエリーの質問に対して切実に返答をした。
エリーは、「わかりました。待っててくださいね。」と言い、庭の中央にある水道へ向かい、水を汲んで来て、花たちに水を与えた。

「元気になってくださいね。お花さん。」

いつもそういって、お花に水を与えている。彼女の能力は他の人が持つことのない特殊な能力だった。
これは生まれつきの能力であり、父親や母親等も最初はビックリしていたらしいが、何不自由なく、自分の娘してそれは大切に大切に育てていた。

・・・・。しかし、その能力のせいで、宮殿に度々エリーを誘拐しようと企む輩が増えていった。
この時代、誘拐犯が欲していた能力は、エリーの植物や動物と話が出来る能力だった。
これには一つ、関係する神話がある。
大昔、この地域一帯で魔獣の召喚が行われた。それも大量に召喚され、元々あった王都は壊滅して世界を崩壊させる方向へ持っていこうとした魔女が居た。
その魔女には、植物や動物、魔獣等を操る能力を持っておりいずれにも優れていた。
植物や動物と話せる能力があれば、自ずと魔獣を操ることが出来るようになる。
彼らはそう読み解き、その能力を持っているエリーを魔獣を復活させ、世界を今一度破滅に導くために襲おうと考えたのだ。
幸いにも、王国の国防軍や王国の魔法使いたちの必死な死守によってこの事態は免れていた。
しかし、例え王国の第四王女でもそんな能力をもっているという噂がたちまち広がっていくと、国の軍隊や領地を所有している有力な魔法使い等は王女を守ろう、という気持ちにはなっていけなくなり、ついには仕事を放棄するという事態にまで陥ってしまったのだ。
これに対して、国民は「国の兵隊は仕事のできないのに給料を貰っていい生活をしているとは生意気だ!止めろ!!」という、反対運動の元でいつの間にか、国と国民で意見が食い違ってしまい、ついには内乱にまで発展しざるを得なかった。
このことにより、何かと国民はエリーを支持するようになり、7年後、国王が重い病で寝込んでしまい、次の国家元首を立てるには誰が良いかと、遺産相続の話し合いが続かれており、エリーも幼きながら優勢という状況に立っていた。エリーが第四王女ながらも、そこまで支持される理由はそれであったのだ。

ーしかし、一番可哀想なのはエリーであった。
自分が主軸となって国と国民が割れてついには内乱にまで発展しかけているという事はエリー自身も分かっており、毎日そればっかりを考えていて彼女自身も眠れていなかった。

「・・・うぅ・・。ぐすんっ・・。おかあさまぁ・・・。」

物心ついたころにはもう、王国を抜け出し、小さな小屋でエルと言う少年と静かにくらしていた。
エルは、エリーに何でも教えてくれた。
挨拶、お勉強、料理に洗濯、動物との触れ合い方等。
沢山の事を学ばせてくれてまるで先生のようだった。
彼が、私の事を助けてくれたのは彼は国の魔法使いで国とは手切れをしたが、あんな国よりも王女を守りたい。という気持ちが芽生えたからだったそうだ。
未だに魔法使いの仲間の方にもエリーの事は何一つ伝えず、かくまってくれている。
エルは、その時15歳でチャームポイントは、ボサボサの黒髪とメガネだ。
彼はいつもメガネをかけていた。顔を洗う時も、お風呂も、寝る時もそうだ。
必ず付けていて、長い間一緒に暮らしていたけれど、外していたのは一度も見たことがない。
そして、エルは必ず私をこう呼んでくる。

「親方~。ご飯炊けましたか?」

「出来ました~。って、え。親方!?」

そう、親方。と呼んでくるのだ。
彼が言うには、

「だって、王女様~。とか、花魁様~。とか、そんなワードは結構魔法使いの中では禁止されてるんですよ。逆に、エリーちゃんって呼んだら、王女様だとばれてしまいますから。一番良いのが親方。やっぱりこれなんですよ!私もシックリきますし、貴方は王女様なのです。とても偉い立場なのですよ。だから、もっと誇りに思われて結構ですよ。」

「だからと言って、親方と言うのは・・・。私、女の子ですよ?」

ただ、花魁様というのは些か侮された気持ちが致します。
そんなに私は遊女でしょうか?例えでも酷いと思いますね。

ーそんなこんなで2年。親元、王宮を離れてついには私も恋しくは無くなっていた。
エリーも6歳となっていた。この小妬坂という地域は、魔法使いの領地として認められており、豊かな自然下での農業がとても発達していて栄えていた。
また、6歳になると学業を義務付けられ、魔法学校へ通うことになっていたのだ。
エリーは、学校というものの存在を知らなかった。また、エルもその事をエリーには何も伝えていなかった。
そこである日、エルはエリーに友達の沢山出来て家以外にも色々な事が学べる今までの生活とは違う、夢の様な場所があると伝えた。

「親方、どうするので。行きたですか?」

「とても楽しいところと言うのは分かりました。でも...。私は昔から人が大勢集まって何かをすると言うのがとても苦手で....。」

エリーはそう答えた。確かに、王宮での生活は人と接する機会は少ないしエリー自体、毎日お庭の方で生活するのが日課だと言っていた。とすると、尚更問題はそこなのだろう。

「でも、まぁ一度くらいそういうことに挑戦しなければいけない時だってくるさ。どう?頑張ってみない?これまでの生活よりももっと楽しい事がいっぱいあるんです!」

と、私は考えている気持ちをすべて込めて話した。その時自体はまだ王都が今のように権力者争うで大胆不敵な状況になるとは誰も考えて居なかった。しかし、エルはなんとかして宮殿へ帰らせてあげたいと思っていた。エリーが人に頼まず自分で身を守ることが出来るようにさせてあげたい。それが小妬坂への入学決意であったのだ。

やがて、エリーは覚悟を決めて小妬坂へ入学することを決めた。
しかし、そこは全魔法学使いの憧れの地である名門学校の小学校。ここに入るには、いくつかの試験を受けなくてはいけなかったのである。

「[休止]第四王女は素敵な魔法幼女。」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く