呪血使いに血の伴侶を。~マイナスからのスタートチート~

創伽夢勾

C18:暗殺

「悪いなメア。なんか巻き込む形になって」
「い、いえハク様がしたいことをして頂ければ。私はついて行くだけなので」

 メアは俺に向かってぺこぺこと頭を下げる。なんにしろ、リックは仲間にしておきたい。伴侶の件は別としてもな。
 なんてことを考えていたら、いつの間にか門を向け、森の方に着いていた。
 今のところ、探知魔法をだれか覚えているわけでも、そう言うスキルを持っている奴もいない。しいて言うなら、メアの嗅聴強化が役に立つかと言ったところだ。

「メア、どうだ? 周りに反応あったりするか?」

 俺がそう聞きながらメアの方を向くと、メアは目をつぶり集中していた。耳と鼻がぴくぴく動く。少しすると耳が勢いよくピンッと立つ。

「ここから北東。森の中から足音が聞こえます。人の物ではありませんね。それでいて4本足」
「ビンゴかな」
「行ってみますか」

 メアは短剣一本を腰の鞘から引き抜き、反応のあった方へと向かう。
 俺たちが向かった先には案の定フォレストウルフがいた。討伐依頼と同じ3体が前を歩いていた。俺とメアは切影に隠れて様子を見ているっていう状況だ。
 すると、メアがこんなことを言い出す。

「私が一人で片づけてきます」
「大丈夫なのか?」
「多分……ですが。それでも私のレベルをあげなければいけないので。少しでもあたしが倒して貢献したいのです」

 あぁ、そういえばメアに経験pt共有スキルがあること教えなかったんだっけ。まぁ、ここから説明するのはめんどくさいし、やるって言ってるんだからやらせてみるか。

「わかった。ただし、危ないと思ったら構わず乱入させてもらう」
「わかりました」

 これぐらいはな?
 俺は、右手の親指をいつものように口で噛み切る。そこから得てくる血で、ナイフ1本と槍を作り出す。ナイフは投擲用だ。

「では、行ってきます」

 メアはもう一本の短剣を抜くと、消えるようにそこから姿を消した。
 なんかのスキルかな? そこから次にメアが姿を現したのは一番後ろを歩いていた、フォレストウルフの後ろだった。そのままミスリルの短剣をフォレストウルフの背中に一本。すかさず喉に一本。突き刺した。そのフォレストウルフは悲鳴を一切上げることなく絶命した。

「まるで暗殺みたいだな」

 俺はメアが言える前にどうにか鑑定眼を発動することが出来た。

『メア・フェンリル 15歳 女
 LV:10
 種族 :銀狼種ダイヤウルフ
 称号 :奴隷
  MP :100/100
 スキル:嗅聴強化:(種族スキル)
     自動再生:(C)
     短剣術:(D)
     隠密 :(D)
     獲得pt増加
     スキルpt倍化
 補助 :二刀流:(D)
     暗殺 :(D)
 スキルポイント:219pt
 才能ポイント:200
 装備 :黒隠テルス
     ミスリル短剣×2』

 それを見ると、メアは新たに隠密 :(D)・暗殺 :(D)それと、二刀流をEからDに上げたみたいだ。
 隠密と暗殺というスキルを覚えたこと、それと黒隠テルスを着ていることによる隠密効果プラスによってあんなにも敵に気づかれずに倒すことが出来るのか。
 いいなぁ、俺も早くスキル弄ってみたい。俺はそんなことを思いながら自分のウィンドウを開き、-12822というポイントを見て項垂れた。そんな半透明なウィンドウからはかろうじてメアの戦闘が見えた。
 直ぐにウィンドウを閉じるが、メアはすでに3体のふぉりすとウルフを狩り終えていた。
 俺は喉を一突きされ、絶命しているフォレストウルフから投擲用ナイフで耳をはぎ取り、歪空の指輪にしまい込む。

「どうだったでしょうか?」

 メアが短剣を仕舞い。俺の元へと駆け寄ってくる。俺の方が身長は高いから、下から見上げられる感じになっているのだが、後ろでブンブンと揺れる尻尾にどうしても目がいってしまう。よくよく顔を見ると、キラキラした青い目で俺のことを見ていた。
 俺はしょうがなく、メアの頭の上に手を乗せゆっくりと撫でた。

「わふぅ、ハク様撫でるのうますぎです」

 すると、うれしそうなメアの表情が緩み、蕩けていた。
 とりあえず、メアの戦闘能力は理解できた。

「メア、ここからは効率よく、レベルを上げていくぞ」

 ということで、経験pt共有のこともメアに話して、メアに今は言った才能pt分スキルを覚えさせてる。
 いざ、リックを仲間にするために戦闘にゴー。
 メアには何でもいいから敵を探してもらい、それを狩っていくだけの簡単な作業を夕方になるまで続けた。
 リックには明日と言ってあるので問題はない。それと、俺の目的は伴侶を増やすことと魔王を殺すことであって、特に冒険者ランクを上げたいとは思っていないので、いちいち依頼を受けなくても、レベルさえ上がって強くなれればいいと思っている。

 そんなこんなで、俺たちはメアのレベルを19まで上げて宿へと帰宅した。もちろん、ギルドに寄り依頼達成の報告もしてきた。
 夜ご飯を食べ、ベッドに潜ると、メアはすぐに寝てしまった。俺も疲れがありすぐに眠ってしまいそうだ。
 メアは19まで上がり、俺も29まで上がっている。

「そろそろ、場所移動かな」

 もっと強い魔物がいる場所を目指して。
 俺はそんなことを考えながら眠りについた。

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ペンネーム:るい さんより頂きました。
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