呪血使いに血の伴侶を。~マイナスからのスタートチート~
C16:初依頼
「あっ、ハクさん。いらっしゃいませ」
ギルドに入り俺たちを出迎えたのはシーファだった。
どうやらアーノとのやり取りはもう終わっているらしい。
「どうも、武器も調達できたので、俺たちでも簡単にできそうな以来とかありますか?」
「んーと、討伐か採取どっちがいい?」
シーファはカウンターの後ろにある掲示板らしきものを見ながら聞いて来る。
どう考えても俺たちに採取系は向いてはいないだろう。
「討伐系でお願いします」
「ですよね。んーっとこれの中から選んでくれる?」
シーファは掲示板から一枚の紙をべりっと破くとカウンターへと置く。
書いてある中身はこうだ。
スライム3体の討伐:(F)
ゴブリン1体の討伐:(F)
ゴブリン4体の討伐:(E)
出された依頼はこの三つだった。
んーいまいち依頼の基準が分からない。
「えっと聞きたいんだけど、この近くの森で出る狼型の魔物5体の討伐ってなったらランクどれぐらいの依頼になるのかな?」
「この近くの森ってことはフォレストウルフですかね。それだと、DかEの依頼になると思いますよ」
なるほど、ということは……。
「ゴブリン4体で頼む」
「うわぉ、女の子連れてそれに行くんですか? 新人には重いですよ?」
ならなぜ、ここに提示した。っていう質問をしてみたいけどしょうがないので堪える。
「メア、大丈夫か?」
「はい、問題ないです」
メアは狼に襲われて俺が全滅させたのを知ってるんだよな。そう言えば。
「あら、結構な信頼得てるのね。まぁアーノさん一押しの新人だ支度してみますかね。けど、死んだりしないでよ? 私のせいみたいになっちゃうから。危なくなったら逃げる! いい?」
「あぁ、わかってる」
シーファは意外と世話焼きのようだ。
俺はハンコの押された依頼の買いを受け取ると、ローブの中に仕舞うふりをして歪空の指輪へと仕舞う。
俺たちはそのまま、ゴブリンがいるであろう森まで向かった。
俺たちはあの森の少し進んだところまで来ていた。
運がよかったのか悪かったのか、ここに来るまでに魔物に襲われることは無かった。
道中、メアと話ながら、ついでにスキルも覚えてもらった。
『メア・フェンリル 15歳 女
LV:5
種族 :銀狼種
称号 :奴隷
MP :100/100
スキル:嗅聴強化:(種族スキル)
自動再生:(C)
短剣術:(D)
獲得pt増加
スキルpt倍化
補助 :二刀流:(E)
スキルポイント:50pt
才能ポイント:200
装備 :黒隠テルス
ミスリル短剣×2』
結論から言うと。ポイント系のスキルは合った。共有はなかったけど。
俺が教えて初めて項目に出たという。1個取るのにポイント100pt使い取得することが出来た。
スキルは存在を知らないと取れないものがあるみたいだ。
まぁ、そもそもポイントマイナスの俺にスキル取得のウィンドすら開かないんですけどね。
今の俺のポイントは-13874ptとなっている。つまり俺が自分で、すきるをおぼえるのにはまだまだ時間が掛かるということだ。
「ハク様」
メアがすぐ横で俺を呼ぶ。横を向くとその狼耳はピクピクと動いていた。
「前方から足音が聞こえます。数は3人ぐらい。人かどうかは分かりません」
メアの種族スキルというやつだろう。まぁ、前方って考えたら普通は敵だろうな。
足音っていうからスライムとかではないだろう。前みたいに熊だったら足音でわかるだろうし、目的のゴブリンかな?
俺は考えをまとめて、リックの武器屋で買ったスチールの直剣を歪空の指輪の中から取り出す。
メアも腰にあるミスリルの短剣1本を取り出し構える。
「メアは戦闘経験あるんだっけ?」
「はい、一応少しだけですが」
すると、木の陰からさっきメアが探知したであろう足音の主が現れる。
緑色の肌、低い背丈、手には太めの木の棒。
「間違いなくゴブリンですね」
「足音は3体分だよな」
「はい」
「なら、メアに1体任せてもいいか? 無理そうならすぐに俺のところに来るか、逃げる貸してくれ」
「はい、問題ありません」
木の陰から追加で2体のゴブリンが出てくる。
俺とメアはお互いに頷くと、隠れていた期から身を出し、ゴブリンへと向かう。
俺は固まっている2体の方へ、メアは先に出てきた1体へ。
とりあえず、血の能力なしで、どこまでできるか確かめてみるか。
俺は身を低くしてぐんと加速する。
ゴブリンたちは俺たちに気が付くと、鳴き声をあげながら木の棒を構える。
俺は剣を右下に構え、剣の間合いに入った瞬間に左上へと切り上げる。
もちろんそれに反応してゴブリンも木の棒を振り下ろすが、木と鋼が打ち合って鋼が負けるわけもなく、ゴブリンの手に持つ木は剣に触れた先から折れてしまう。
そのまま、剣を横に薙ぐ、剣はゴブリンの首に当たり、引っかかりながらも力で無理やりその首ごと切り落とす。
「やっぱり、血の剣みたいにそこまで切れ味はよくないみたいだな」
俺はもう一体のゴブリンと間合いを図りながらちらっと横目で、メアの方を見てみる。
メアは短剣の短いリーチを気にせず、早さをいかして、間合いまで踏み込んでいる。
威力はそこまでないものの確実にダメージを与えて行っていた。
「あれなら問題なさそうかな」
俺も最後の一体を仕留めるために動き出した。
結局、ゴブリン3体を倒すのには時間はかからなかった。
時間が掛かったのはもう1体のゴブリンを探すことだ。
結構時間が掛かり、しかも、ゴブリンは一人でいることが少ないため、最終的に6体も倒す羽目になった。
結局ギルドに戻ったのは夕方ぐらいだった。
メアも一人でゴブリンは仕留めていたし戦闘に関しては何ら問題はなさそうだ。
ミスリル短剣も意外と使いやすそうだった。
俺の持つスチールの剣は耐久度はあるけど、切れ味がいまいちだった。
まぁ、そもそも首を切るようには作られてないんだろうけどな。
「あっ、ハクさん、メアちゃん。おかえりなさい」
ギルドへと着くと俺はシーファの元へ向かい、依頼書とゴブリンの討伐部位である耳を6体分提示した。
もちろんローブの中から取り出すように見せてだ。
「え? 本当に倒してきちゃったんですか? しかも数多いですし」
「すまん、結構疲れたから早く精算してくれると助かる」
「わ、わかりました」
俺がそう言うと、シーファはせっせと、精算を済ませていく。
ゴブリンの耳も2籠ってても意味がないため、一緒に生産してもらう。
「えっと、銅貨が48枚ですね」
「ほい、ありがと。宿に戻るか」
「はい、流石に疲れました」
「あの子たち何者なんだろ」
シーファは一人そんなことをつぶやいていた。
俺たちはそのまま、依頼を終え宿に着き、メアも俺も森を走り回りつかれたのかすぐに眠ってしまった。
ギルドに入り俺たちを出迎えたのはシーファだった。
どうやらアーノとのやり取りはもう終わっているらしい。
「どうも、武器も調達できたので、俺たちでも簡単にできそうな以来とかありますか?」
「んーと、討伐か採取どっちがいい?」
シーファはカウンターの後ろにある掲示板らしきものを見ながら聞いて来る。
どう考えても俺たちに採取系は向いてはいないだろう。
「討伐系でお願いします」
「ですよね。んーっとこれの中から選んでくれる?」
シーファは掲示板から一枚の紙をべりっと破くとカウンターへと置く。
書いてある中身はこうだ。
スライム3体の討伐:(F)
ゴブリン1体の討伐:(F)
ゴブリン4体の討伐:(E)
出された依頼はこの三つだった。
んーいまいち依頼の基準が分からない。
「えっと聞きたいんだけど、この近くの森で出る狼型の魔物5体の討伐ってなったらランクどれぐらいの依頼になるのかな?」
「この近くの森ってことはフォレストウルフですかね。それだと、DかEの依頼になると思いますよ」
なるほど、ということは……。
「ゴブリン4体で頼む」
「うわぉ、女の子連れてそれに行くんですか? 新人には重いですよ?」
ならなぜ、ここに提示した。っていう質問をしてみたいけどしょうがないので堪える。
「メア、大丈夫か?」
「はい、問題ないです」
メアは狼に襲われて俺が全滅させたのを知ってるんだよな。そう言えば。
「あら、結構な信頼得てるのね。まぁアーノさん一押しの新人だ支度してみますかね。けど、死んだりしないでよ? 私のせいみたいになっちゃうから。危なくなったら逃げる! いい?」
「あぁ、わかってる」
シーファは意外と世話焼きのようだ。
俺はハンコの押された依頼の買いを受け取ると、ローブの中に仕舞うふりをして歪空の指輪へと仕舞う。
俺たちはそのまま、ゴブリンがいるであろう森まで向かった。
俺たちはあの森の少し進んだところまで来ていた。
運がよかったのか悪かったのか、ここに来るまでに魔物に襲われることは無かった。
道中、メアと話ながら、ついでにスキルも覚えてもらった。
『メア・フェンリル 15歳 女
LV:5
種族 :銀狼種
称号 :奴隷
MP :100/100
スキル:嗅聴強化:(種族スキル)
自動再生:(C)
短剣術:(D)
獲得pt増加
スキルpt倍化
補助 :二刀流:(E)
スキルポイント:50pt
才能ポイント:200
装備 :黒隠テルス
ミスリル短剣×2』
結論から言うと。ポイント系のスキルは合った。共有はなかったけど。
俺が教えて初めて項目に出たという。1個取るのにポイント100pt使い取得することが出来た。
スキルは存在を知らないと取れないものがあるみたいだ。
まぁ、そもそもポイントマイナスの俺にスキル取得のウィンドすら開かないんですけどね。
今の俺のポイントは-13874ptとなっている。つまり俺が自分で、すきるをおぼえるのにはまだまだ時間が掛かるということだ。
「ハク様」
メアがすぐ横で俺を呼ぶ。横を向くとその狼耳はピクピクと動いていた。
「前方から足音が聞こえます。数は3人ぐらい。人かどうかは分かりません」
メアの種族スキルというやつだろう。まぁ、前方って考えたら普通は敵だろうな。
足音っていうからスライムとかではないだろう。前みたいに熊だったら足音でわかるだろうし、目的のゴブリンかな?
俺は考えをまとめて、リックの武器屋で買ったスチールの直剣を歪空の指輪の中から取り出す。
メアも腰にあるミスリルの短剣1本を取り出し構える。
「メアは戦闘経験あるんだっけ?」
「はい、一応少しだけですが」
すると、木の陰からさっきメアが探知したであろう足音の主が現れる。
緑色の肌、低い背丈、手には太めの木の棒。
「間違いなくゴブリンですね」
「足音は3体分だよな」
「はい」
「なら、メアに1体任せてもいいか? 無理そうならすぐに俺のところに来るか、逃げる貸してくれ」
「はい、問題ありません」
木の陰から追加で2体のゴブリンが出てくる。
俺とメアはお互いに頷くと、隠れていた期から身を出し、ゴブリンへと向かう。
俺は固まっている2体の方へ、メアは先に出てきた1体へ。
とりあえず、血の能力なしで、どこまでできるか確かめてみるか。
俺は身を低くしてぐんと加速する。
ゴブリンたちは俺たちに気が付くと、鳴き声をあげながら木の棒を構える。
俺は剣を右下に構え、剣の間合いに入った瞬間に左上へと切り上げる。
もちろんそれに反応してゴブリンも木の棒を振り下ろすが、木と鋼が打ち合って鋼が負けるわけもなく、ゴブリンの手に持つ木は剣に触れた先から折れてしまう。
そのまま、剣を横に薙ぐ、剣はゴブリンの首に当たり、引っかかりながらも力で無理やりその首ごと切り落とす。
「やっぱり、血の剣みたいにそこまで切れ味はよくないみたいだな」
俺はもう一体のゴブリンと間合いを図りながらちらっと横目で、メアの方を見てみる。
メアは短剣の短いリーチを気にせず、早さをいかして、間合いまで踏み込んでいる。
威力はそこまでないものの確実にダメージを与えて行っていた。
「あれなら問題なさそうかな」
俺も最後の一体を仕留めるために動き出した。
結局、ゴブリン3体を倒すのには時間はかからなかった。
時間が掛かったのはもう1体のゴブリンを探すことだ。
結構時間が掛かり、しかも、ゴブリンは一人でいることが少ないため、最終的に6体も倒す羽目になった。
結局ギルドに戻ったのは夕方ぐらいだった。
メアも一人でゴブリンは仕留めていたし戦闘に関しては何ら問題はなさそうだ。
ミスリル短剣も意外と使いやすそうだった。
俺の持つスチールの剣は耐久度はあるけど、切れ味がいまいちだった。
まぁ、そもそも首を切るようには作られてないんだろうけどな。
「あっ、ハクさん、メアちゃん。おかえりなさい」
ギルドへと着くと俺はシーファの元へ向かい、依頼書とゴブリンの討伐部位である耳を6体分提示した。
もちろんローブの中から取り出すように見せてだ。
「え? 本当に倒してきちゃったんですか? しかも数多いですし」
「すまん、結構疲れたから早く精算してくれると助かる」
「わ、わかりました」
俺がそう言うと、シーファはせっせと、精算を済ませていく。
ゴブリンの耳も2籠ってても意味がないため、一緒に生産してもらう。
「えっと、銅貨が48枚ですね」
「ほい、ありがと。宿に戻るか」
「はい、流石に疲れました」
「あの子たち何者なんだろ」
シーファは一人そんなことをつぶやいていた。
俺たちはそのまま、依頼を終え宿に着き、メアも俺も森を走り回りつかれたのかすぐに眠ってしまった。
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