二週目村人は最強魔術師!?~元村人の英雄譚~

雪桜 尚

元村人、魔法を知る。

俺が人生の勝ち組であることを確信してから、5年ほどたち、俺は歩く、話す、字を読むなどの基本的なことはできるようになった。さらに、空絶眼も、半分ほど使えるようになった。俺が使えるようになったのは、
見透眼、透視眼、千里眼の3つだ。?透視眼と、千里眼はそのままだが、見透眼は人のステータスを見る魔眼だった。例えば、俺のステータスは、こんな感じだった。

名前 シード・グリシャス      性別 男      種族 人族
lv3
HP  10/10
MP  1000/1000
 
<スキル>
無し


まだまだ、子供なのもあって相当弱い。もっと強くならないと。
決意を改めると、俺は自分の部屋を出た。そして、リビングを目指す。
リビングには、母システィーナと、メイドのノエルがいた。
「おはよう、お母さんとノエルさん」
「おはよう、シード。昨日はよく眠れた?」
「ばっちりだよ」
「シード様、私のことは呼び捨てでいいと何度言えばいいんですか」
「別にいいじゃないか、呼び方くらい」
ノエルは、納得していないようだが引き下がってくれる。
「それはそうと、お母さん。今日は、魔法について教えてよ」
「ま、魔法!?どこでそれをきいたの?」
「お父さんの部屋にある本棚にあったよ?」
「あの人ったら、また部屋を開けっ放しにしたのね。あとでお説教しないと…」
父ロストが俺のせいで怒られることになってしまった。あとで謝ろう。
「知ってしまったものは仕方がないわ。魔法について教えてよあげましょう。でもその前に、朝ごはんにしましょう」
「はーい」
俺は机に座る。目の前には、サラダやパン、ヨーグルトなどが並べられる。
「うわー。今日も美味しそう!!」
俺は、目の前の朝食にがっつく。
「こらこら、そんなにがっつかないの!そんなことしないでもご飯は逃げないから」
「はーい」
返事こそしたものの、がっつくのをやめることはできない。だって美味しいんだもん。
俺は、朝食を食べ終えるとシスティーナの方を向く。
「お母さん。それじゃあ魔法について教えてよ!」
俺はニコニコと笑顔を浮かる。
「わかってるわよ。ノエルー?あれ持ってきてー?」
「はーい」
「お母さん?あれって何?」
「あれっていうのはね、シードの魔法適性を調べる魔道具のことよ」
「魔法適性?」
「そう。魔法には大きく6種類あるのは知ってる?」
「うん。火、水、風、土の基本属性4つと、禁術とされる闇、それと対をなす光だよね?」
「そうよ、シードは物知りね」
そう言って、システィーナは、俺の頭を撫でる。
「それで結局魔法適性って?」
「結局のところはね、シードが、上手に魔法を使えるかと、使えるんなら何属性が得意なのかということよ」
「へー。そうなんだ」
「システィーナ様、お持ちしました」
「ありがとう。ノエル」
「それじゃあシード。この上に手を置いて」
そう言って、システィーナが出したのは、高さ15センチほどの水晶だった。
「これに手をおけばいいの?」
「そうよ。そうしたらあとは魔道具が勝手にやってくれるわ」
「わかった!!」
俺は水晶の上に手を置く。刹那、水晶は目が開けられないほどのまばゆい光虹色の光を出す。
「なんて魔力量!しかも全属性適性なんて!!この子天才かしら?」
「そうに決まってますよ。システィーナ様」
なんか、二人ですごく盛り上がっている。
「ねえ。もういいかな?」
「いいわよ」
俺は、水晶から手を離した。
「お母さん!俺の魔法適性は、どうだった?」
「なんていうかそのー、ね!わかるでしょ」
「だめだったの?」
「そんなわけないじゃない!!あなたは、紛れもなく天才よ!」
「天才?そんなわけないよ!!」
「いいえ!天才よ!!この歳であれだけの魔力量と全属性適性なんて大賢者様でもない限りきいたことないわ!!」
「てことは、魔法教えてくれるの?」
「もっちろん!!」
「やった!!」
俺はこうして魔法を教えてもらえることになった。












実はおかしいと思ったんだよな……だってHPに比べてMPがとてつもなく多いだもん。

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