二週目村人は最強魔術師!?~元村人の英雄譚~

雪桜 尚

元村人、剣術を教わる。

システィーナとの一戦から一週間ほどたち、俺は父ロストに、剣術を教わっていた。剣術といっても、まだ闘気を纏う練習や、素振り、筋トレなど基礎技術が中心だ。あれから、俺のステータスは、こんな感じになった。

名前  シード・グリシャス  性別  男  種族  人族
lv17
HP  500/500
MP 3400/3400

<スキル>
火属性魔法lv5  水属性魔法lv9  風属性魔法lv7  土属性魔法lv5  闇属性魔法lv5  光属性魔法lv6  空絶眼lv7
闘気lv2 剣術lv1

全体的にステータスが上がり、スキルも強化された。
スキルにある闘気とは、冒険者の基本みたいなもので、平たく言うと肉体強化みたいなものだそうだ。そして今俺は、闘気の改良に取り組んでいる。闘気は、魔力を全身に纏うため、魔力効率がものすごく悪い。そこで俺は、どうにかして、魔力効率をよくできないものだろうか、と思ったわけだ。そして、俺はなんとかして、改善点を2つ見つけたのだ。
1つ目は、魔力のまとい方、2つ目は、魔力の流し方だ。まとい方と言うのは、体の全身に纏うだけでは、効率が悪い。ならば、魔力を循環させてやればいいのだ。実践してみたところ、通常の闘気は、5分しか持たなかったが、循環型の闘気は、1時間ほど持続させることができた。そして、2つ目の流し方についてだが、これに関しては、ただ良くなったわけではないのだ。これは、魔力を循環させるだけでなく、身体中の筋肉組織1つ1つに魔力を流すのだ。これは、通常の闘気よりも短くなったが、肉体強化率は、3倍以上であった。これは、神がかり的な力を持つため、神を纏う、「神纏じんとう」と読んでいる。
これを使えば、ロストに勝てるかもしれないな………期待に胸を膨らませ、明日を待つのだった。
(今は昼過ぎである)















次の日になり、俺は、ロストとの剣の修行を始めた。ロストとの修行は、ストレッチ、ランニングを行い、その後に、闘気を纏う練習をする。次に素振り、そして、最後に対人戦を行なって終了だ。
「おお!シード!闘気を纏うが上手くなったな!!」
「まあね。昨日練習したんだ!」
「そうか。シードは、練習熱心だな。よし!そろそろ素振りに入るぞ!まずは、上段から!5000回!!」
「はい!」
ロストは、とてつもないスピードで素振りをする。俺はと言うと、ロストほどではないが、結構早く振れるようになった。
ロストが素振りを終えて、5分後くらいに俺も素振りを終える。
「よーし。それじゃあ対人戦だな。ルールはいつも通り。俺に人たち浴びせたらお前の勝ち。戦闘不能になれば、俺の勝ちだ。よーし。いつでも来い」
そういってロストは、木刀を構える。
俺は、大きく息を吸って、吐く。よし。行くか!
「闘気!!」
循環型の闘気を発動させてロストに上段から剣を振る。
ガツッ
軽く剣で受け止められる。
「ちぇ。今のが俺の闘気の最高速だったのにな」
「やっぱりか。相当速かったぞ」
俺は、後方に大きく飛び、距離を取る。そして、左側の腰に木刀を構える。
「なんだ?その構えは?」
「我流だよ。でもこれは、さっきよりも速いよ!!!」
そう言い終わるよりも早くロストに斬りかかる。
「抜刀・白波」
ガキンッ
しかしそれもロストにいなされてしまう。
「そんじゃ、俺も攻めるぞ!」
ロストは、初めの俺と全く同じ構えで斬りかかってくる。
「これが本当の上段斬りだ」
俺とは比べ物にならない速さで俺の脳天目掛けて振り下ろされる。
「グッ」
なんとかしていなす。しかし、ロストは、もう次の技に入っている。
「上段・燕返し」
振り切られた木刀が、滑らかに向きを変え、下から俺を襲う。右の横腹に木刀がめり込み、3メートルほど横に吹き飛ばされる。
「ゲホ!ゲホ!痛いなー。もう僕怒ったよ。今僕の使える最高の技を使わせてもらうよ!!」
「ほう。あの闘気は、最高じゃないのか?」
「うん!今から使うのが僕の最高の技だよ」
「それじゃ、俺も本気出さないとやばいかな。闘気!!」
ロストは、旧型の闘気を纏う。
神纏じんとう!!」
俺も神纏じんとう発動する。
「それじゃあ行くよ!!」
「こい!」
神纏一閃じんとういっせん菊一文字きくいちもんじ!!」
剣神流奥義けんしんりゅうおうぎながれ
ヒュンッ
俺の木刀は、ロストの木刀よりも速く振り切られた。
「がはぁ」
ロストは、大きく後ろに吹き飛ばされる。
「やった?」
「シード。合格だ」
「合格?」
「そうだ。実はな、お前が俺に勝てたら、俺のの持っている真剣をお前にあげるつもりだったんだよ」
「そうなの?それじゃ剣をくれるの?」
「ああ。ついでにお前は免許皆伝な」
「なんで?」
「俺に勝ったからだよ。ついでに、北の森に入る許可を与える」
「北の森?」
「ああ、そうだ。北の森ってのはな、モンスターがたくさんいる森でな、今のお前にはちょうどいいと思うぞ」
「それじゃあ明日からもりにいっていいの?」
「そう言うことだ」
「やったね!それで真剣は?」
「それはな、これだ」
そういってロストは、腰のポーチから、1つの剣を取り出した。
「これが俺の真剣だ」
「これが剣」
空絶眼を発動し、剣のステータスを確認する。

剣名  神聖龍神剣しんせいりゅうじんけん極氷ごくとうレア度  秘宝級アーティファクト 

<スキル>
水属性強化  飛剣  
 
「ねえお父さん。飛剣って何?」
「もう気づいたのか。飛剣ってのはな、文字通り斬撃を飛ばすんだ」
「そーなの!!」
俺は、新たな武器や、北の森のモンスターに期待を膨らませ、もういてもたってもいられなくなった。
「お父さん!!」
「どした?」
「今からもりにいっちゃだめ?」
「今からか?まあお前ならいいだろう。そうだ!これを持っていけ」
ロストは、腰に下げていたポーチを投げた。
「これ何?」
「それはアイテムポーチだ。中に飯と飲み物が入ってる」
「ありがとう!」
「お前は強いけど、油断するなよ!!あと、神聖龍神剣は、お前には長すぎる。無理はするなよ」
「わかったよ」
俺は、北に向かって全力でかけて行くのだった。



コメント

  • ノベルバユーザー

    この回のシードのMPは入力間違い?ですか?
    勘違いだったらすいません

    1
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