double personality

燗酒煙焔

episode5

「ンッあ...やば...、もういっちゃ...!」

一心不乱に腰を打ち付ける男に満足気な笑顔で冬李が声を上げた。

『くっ...ッ!』

*****

「ねぇ、俺の事気に入ってくれた...?」



シンと静まり返る室内を見廻してため息をつく。

ベッド横のテーブルには電話番号の書かれた白い紙と、封筒に入った分厚い紙幣が置かれていた。

男が出ていく直後に置いていった物だ。

ふぅ、と重い溜息を吐くと、起こしていた上半身をもう一度ベッドに埋めた。

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