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ミミック転生  ~『比類なき同族殺し』の汚名を晴らす方法~

チョーカー

聖騎士編 終結

 
 「君たち勝者は、望んで寄生虫に成り下がろうとする我ら敗者を笑うか?」

 彼は訪ねる。俺はソレに答えを持たない。
 それをコウは、どう捉えたのだろうか?

 「我ら魔族は無に帰る事を否定する。それならば、姿を変えて、世界を変えて、存在を変えて、そこにいるだけの存在になろうとも———我らは―――我らは―――」

 彼は自身の変化に気づいたのだろう。その肉体は光を帯びていた。

 「……時間切れだな。あの技を打ち返してやろうと鍛錬に励んでいたのだが……最後に付き合ってくれないか?」

 彼の目には決意の光が燈っていた。
 それに俺は笑いを誘われる。

 「あぁいいぜ。あまりにも話が壮大過ぎて、頭が麻痺してた所だ」

 彼は長剣を構える。

 そして俺は―———

 文字通り、全てを吐き出した。

 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 俺は館の外に出ると、カスミとアラシが外で待っていた。
 彼らも、何らかの形で事態を把握していたのだろう。
 どこか、肩すかしでも食らったかのような表情だった。

 「……帰るか」

 全てが終わった。
 俺は最後にコウの言葉を思い出した。 

 「この体の持ち主と、その母親には悪い事をした。元の姿に戻るように配慮はしている……
 さて―———さらばだ怪物。願うならば貴方の行く道が、修羅の如く血で塗られている事を―———」

 そんな言葉を残して彼は光に包まれ消滅した。
 もしも、仮に―———俺の行く道とやらが、血で塗られているとしたら……
 いや、止めよう。
 俺には帰るべき家が、この世界にできた。

 後日談

 魔族とギルドが水面下で繋がりがあったという事実は闇に葬られた。
 無論、実害を受けたシーラ女王の軍団レギオンは抗議の声を上げたが……
 マイクロフトを襲った刺客はギルド上層部の暴走として内密に処理された。
 魔族亡命計画の裏でギルド過激派を一掃するための内部抗争があったのではないか?
 パンタ師匠やシーラ女王はそう推測しているそうだ。

 「高度に政治的な出来事は、水面下で行われた予定調和の結果に過ぎない」

 誰かが嘯いてみせた。
 だとしたら……

 パンタ師匠は俺たちに向かって

 「さて、聖騎士団は国に帰るがマリアとミミック殿はどうするかの?」

 そう聞いてきた。

 「うむ、ワシ等と一緒に来るか?それとも退団して、この町に残るか?」

 俺とマリアの選択は―――

 数日後。

 「こんな感じでいいかな?」
 「もう少し右……良し! そこだ」

 俺とマリアは宿を引き払い、今回の報酬で家を手に入れた。
 その家の玄関前には、こう看板を出した。

 『第二聖騎士団』

 俺とマリアが出した決断は————

 聖騎士団に所属して、この町に残る 

 というものだった。

  

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コメント

  • ショウ

    最後にもどっちもかw面白かったですw

    0
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