ミミック転生 ~『比類なき同族殺し』の汚名を晴らす方法~
新猛獣使いマリアと新しい依頼
兎にも角にも、初回の技能講習は1時間で終了した。
これでマリアは魔獣使いの職業を手に入れたことになる。 
『猛獣使い』
獲得スキル
『調教』 『使役』
『調教』効果……魔物を一定確率(極めて低確率)で仲間にできる。
『使役』効果……スキル『調教』が成功した魔物を使役する事ができる。
獲得魔法
『指令』……使役した魔物を指示する事で発動。魔物を一定時間強化状態にする。
『召喚』……使役した魔物を召喚する事ができる。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「それじゃ、お昼を食べたらダンジョンにいこう!」
ギルドを出た俺をマリアは近くの洋食屋に入る。
ちなみは擬態は継続中だ。マリアが猛獣使いになった今、正体を現しても良いのだろうが……単純にタイミングを逃した。
今の俺は椅子に置かれた宝箱をいう図だ。
店員の隙をついてお品書きに触手を伸ばす。
「……うむ、わからん」
「え?どうしたの?」
「ミミックに転生してから、この世界で人間の店で食べるのが初めてだから、メニューを見ても料理の想像がつかない……できればおススメを教えてほしいのだが?」
「う~ん、おススメ……おススメか……」
マリアは少し悩んでから―――
「私も分からないから……こうしちゃおう!お姉さ~ん」
と手を挙げて店員さんを呼んだ。
「お姉さん、このお店のおススメはなんですか?」
「そうですね。こちらの不死鳥の聖油揚げ定食か、このミノタウロスの肉団子定食がおススメですよ」
店員のお姉さんから不穏な言葉が飛び出してきた。
おそらく俺のユニークスキル 『意志疎通(人型)』がそれらしい言葉に訳しているのだろう……たぶん、きっと……
不安になる俺の心情が伝わることなくマリアは―――
「じゃ、それ1つづつお願いします」
「はい、ありがとうございます……えっと、1人様で定食を2つ召し上がるのですか?」
「……え?あっ、後からもう1人くるので」
「それは失礼しました」と店員さんは頭を下げて店の奥へ姿を消した。
「それじゃ、ごはんが来るまで新しく受けた依頼の確認をしておこうよ」
「ん?そう言えば、ギルドに到着して早々に受けていたなぁ」
俺は、ギルドの依頼書を確認する。
『依頼 素材集め―――
ダンジョン40階層で特定の魔物から手に入り素材「子鬼の角×30」求む』
「40なら余裕だけど、必要個数が多い。長期戦になるかもしれないなぁ」
俺とマリアが出会った階層は69階層。
散歩気分で69階層を歩き回り、単騎にも関わらず短時間で地上に戻ったマリアなら難易度的な問題はない。
問題は「子鬼の角」の数―――30個だ。
子鬼の角は、文字通りに子鬼といわれる魔物の角だ。
40階層で出現する魔物でも弱い部類だが、小柄な体と素早さが武器で仕留めるのは厄介な魔物だけど……
「なぁ、マリアは気づいて、この依頼を受けたのか?」
「何を?なんの事?」
「こういうタイプの魔物にとって……俺が天敵だという事を」
俺の問いに、マリアは満面の笑みを見せた。
「もちろんだよ。ミッくんは得意でしょ?こういうのは」
「――――――ハッ!」と俺は笑った。
マリアが天使のような笑みならば、俺はさぞかし悪魔的な笑みを浮かべている事になるだろう。
「お待たせしました。不死鳥の聖油揚げ定食とミノタウロスの肉団子定食をお持ちしました。伝票はこちらに……」
店員さんの気配が近づくの感じで、俺は宝箱に擬態した。
チラリと料理を覗き見る。
(……なるほどね)
不死鳥の聖油揚げ定食は、若鳥の唐揚げ定食。 ミノタウロスの肉団子定食はハンバーグ定食だ。
なぜ、ハンバーグが肉団子と訳されたのかわからないが、単純にあてはまる言葉がなかったのか……
そう、自分を納得させたが、問題は別にある。
不死鳥の聖油揚げ定食が、若鳥の唐揚げ定食だろうが、
ミノタウロスの肉団子定食が、ハンバーグ定食だろうが、
おそらく、名前から察するに―――
材料は不死鳥とミノタウロスだ。
「果たして味は!」
不安はある。しかし、それ以上に興奮している事に否定はできない!
「それじゃ、ミッくん、料理のメインはシェアして食べようよ」
そう言うとマリアは料理をきれいに取り分けた。
俺は触手を手拭きでキレイにしてから、 料理に手を伸ばした。
すると―――
「う、うまい!?」
不死鳥もミノタウロスも美味かった。
これでマリアは魔獣使いの職業を手に入れたことになる。 
『猛獣使い』
獲得スキル
『調教』 『使役』
『調教』効果……魔物を一定確率(極めて低確率)で仲間にできる。
『使役』効果……スキル『調教』が成功した魔物を使役する事ができる。
獲得魔法
『指令』……使役した魔物を指示する事で発動。魔物を一定時間強化状態にする。
『召喚』……使役した魔物を召喚する事ができる。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「それじゃ、お昼を食べたらダンジョンにいこう!」
ギルドを出た俺をマリアは近くの洋食屋に入る。
ちなみは擬態は継続中だ。マリアが猛獣使いになった今、正体を現しても良いのだろうが……単純にタイミングを逃した。
今の俺は椅子に置かれた宝箱をいう図だ。
店員の隙をついてお品書きに触手を伸ばす。
「……うむ、わからん」
「え?どうしたの?」
「ミミックに転生してから、この世界で人間の店で食べるのが初めてだから、メニューを見ても料理の想像がつかない……できればおススメを教えてほしいのだが?」
「う~ん、おススメ……おススメか……」
マリアは少し悩んでから―――
「私も分からないから……こうしちゃおう!お姉さ~ん」
と手を挙げて店員さんを呼んだ。
「お姉さん、このお店のおススメはなんですか?」
「そうですね。こちらの不死鳥の聖油揚げ定食か、このミノタウロスの肉団子定食がおススメですよ」
店員のお姉さんから不穏な言葉が飛び出してきた。
おそらく俺のユニークスキル 『意志疎通(人型)』がそれらしい言葉に訳しているのだろう……たぶん、きっと……
不安になる俺の心情が伝わることなくマリアは―――
「じゃ、それ1つづつお願いします」
「はい、ありがとうございます……えっと、1人様で定食を2つ召し上がるのですか?」
「……え?あっ、後からもう1人くるので」
「それは失礼しました」と店員さんは頭を下げて店の奥へ姿を消した。
「それじゃ、ごはんが来るまで新しく受けた依頼の確認をしておこうよ」
「ん?そう言えば、ギルドに到着して早々に受けていたなぁ」
俺は、ギルドの依頼書を確認する。
『依頼 素材集め―――
ダンジョン40階層で特定の魔物から手に入り素材「子鬼の角×30」求む』
「40なら余裕だけど、必要個数が多い。長期戦になるかもしれないなぁ」
俺とマリアが出会った階層は69階層。
散歩気分で69階層を歩き回り、単騎にも関わらず短時間で地上に戻ったマリアなら難易度的な問題はない。
問題は「子鬼の角」の数―――30個だ。
子鬼の角は、文字通りに子鬼といわれる魔物の角だ。
40階層で出現する魔物でも弱い部類だが、小柄な体と素早さが武器で仕留めるのは厄介な魔物だけど……
「なぁ、マリアは気づいて、この依頼を受けたのか?」
「何を?なんの事?」
「こういうタイプの魔物にとって……俺が天敵だという事を」
俺の問いに、マリアは満面の笑みを見せた。
「もちろんだよ。ミッくんは得意でしょ?こういうのは」
「――――――ハッ!」と俺は笑った。
マリアが天使のような笑みならば、俺はさぞかし悪魔的な笑みを浮かべている事になるだろう。
「お待たせしました。不死鳥の聖油揚げ定食とミノタウロスの肉団子定食をお持ちしました。伝票はこちらに……」
店員さんの気配が近づくの感じで、俺は宝箱に擬態した。
チラリと料理を覗き見る。
(……なるほどね)
不死鳥の聖油揚げ定食は、若鳥の唐揚げ定食。 ミノタウロスの肉団子定食はハンバーグ定食だ。
なぜ、ハンバーグが肉団子と訳されたのかわからないが、単純にあてはまる言葉がなかったのか……
そう、自分を納得させたが、問題は別にある。
不死鳥の聖油揚げ定食が、若鳥の唐揚げ定食だろうが、
ミノタウロスの肉団子定食が、ハンバーグ定食だろうが、
おそらく、名前から察するに―――
材料は不死鳥とミノタウロスだ。
「果たして味は!」
不安はある。しかし、それ以上に興奮している事に否定はできない!
「それじゃ、ミッくん、料理のメインはシェアして食べようよ」
そう言うとマリアは料理をきれいに取り分けた。
俺は触手を手拭きでキレイにしてから、 料理に手を伸ばした。
すると―――
「う、うまい!?」
不死鳥もミノタウロスも美味かった。
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