クラス転移キターっと思ったらクラス転生だったし転生を繰り返していたのでステータスがチートだった

名無しシャン

第69話「レビン帰宅」

 外の明るさで目が覚めるが、頭はまだ寝ているのか何も考えられない。だんだんと頭が冴えてきて、部屋の外から聞こえる声で完全に起きる。
 リアと姉さんによって片方ずつ抱き枕にされている自分の腕を抜き、絡められている足を外してベッドから出る。抱き枕がなくなった2人は互いを抱き枕にして寝ている。

 部屋を出るとリビングの方から声が聞こえてくる。
 親父とレナさん、セラさん、母さんの他に聞き覚えのある男の人の声と子供っぽい声が聞こえてくる。
 リビングの中に入ると、声の主の姿が見える。

「聞き覚えがあると思ったらけど、やっぱりレビン兄さんだったか」
「ルル、おはよう。騒がしくし過ぎたか」
「いや、大丈夫だよ。で、その子は?」

 俺が部屋に入ってきた時から、視線を送り続けている7〜8歳ぐらいの子供に目を向ける。
 ずっとレビン兄さんの後ろに隠れながら、怯えた視線を送ってこられると気づかない筈がない。
 怖がらせるどころか、初対面の筈だが。

「僕の息子のレオンだ。帰ってきた理由でもあるね」
「え、レビン兄さんの息子って、7〜8歳ぐらいに見えるけど」
「それについてはしっかり話すよ。ところで、姉さんは?」
「まだ寝てるけど、起こしてこようか?」
「...必要ないみたいだね」

 扉が開いて不機嫌な姉さんが入ってくる。

「おはよう、姉さん。機嫌が悪そうに見えるけど、どうかした?」
「レビン、来てたのね。最悪の目覚めよ」

 こんな不機嫌な姉さんは初めて見る。

「やはり、姉さんは分かるんだね」
「当然よ。で、どっち」
「息子」
「そう。で、誰を頼りに来たの」
「ちょっとまって。姉さんとレビン兄さんは何の話をしてるの」
「そうだな。レビンとセリア、話を進めるな。察しはついたが、リアとシャルルがまだだ」

 どうやら親父は、姉さん達のやりとりで分かったみたいだ。
 リアとシャルルがまだ、と親父が言った時に、ふと母さん達の方を見るとレビン兄さんの嫁さんとセラさんもいる。

「とりあえず、リアとシャルルを起こしてくるよ」
「ルル、私が起こしてくるよ」

 姉さんは一言残すとさっさと部屋を出て行った。

「ところで、ルル。シャルルって誰かな」
「色々あって、レビン兄さんの知らない内に増えた家族かな」
「へぇ、リアみたいにルルが連れて?」
「まあ、そうかな」
「そうなんだ」
「レビン兄さんは、この1〜2年で変わったような気もするけど」
「家の近くにダンジョンがあってね。毎日通ってるから少しは強くなったと思うよ」
「そうなんだ。強くなったってより、人が変わったような感じだよ」
「固有スキルをメインで使ってるからね。物理的には強くはなってないから、人が変わったってのは間違ってないかもね」

 話しをしていると、扉の外から3人分の足音が聞こえてくる。

「姉さん達だな」
「そうだね。シャルルって子とも顔合わせだ」

 扉が開き、3人が入ってくる

「おはよう」
「おはようございます」

 2人が挨拶だけすると、親父が全員に適当な椅子に座るように指示する。
 リアは俺の隣に座り、姉さんはレビン兄さんの息子の正面に座った。そしてリアが俺にそっと耳打ちした。

「セリア姉さん、めっちゃ不機嫌」

 リアも姉さんが不機嫌なのには気づいたらしい。

「皆が揃ったところで、レビンから話してもらう」
「今回、僕が帰ってきた理由だけど、僕達の息子のレオンの事なんだ。姉さんは分かってるだろうけど」
「レビン、本題に入って。さっさと解決しましょ」
「レオンだが、呪い持ちだ」
「でしょうね」

 セリア姉さんが何故呪いに気づいたのかはある程度予想はつく。

「で、中身は?」
「呪いの効果は、ステータスを消費して急成長させる」
「消費量は?」
「まだ1度しかないから詳しく分からないけど、
 1度に3〜4分の1」

 消費量が多い。
 俺以外も全員が思ったのか、全員が僅かに動揺する。
 姉さんとレビン兄さんの質疑応答のようになっているが、こういう時の姉さんには任せておける。聞きたい事をある程度聞いてくれる。

「1度の成長での成長具合は?」
「およそ7〜8年」
「実年齢は?」
「1歳」
「言語と知性、知識は?」
「全て現在の年齢に相当する」
「呪いの対象のステータスは?」
「全て」
「呪いの効果効果で1度に下がるステータスの数は?」
「全て」

 親父すらも呪いの効果に驚愕する。俺も呪いの効果に驚きはしたが、それ以上に一切の動揺もない姉さんに気がいってしまう。
 レビン兄さんは調べた張本人だから動揺が少ないのはまだわかる。

「原因に心当たりは?」
「特になし。姉さんみたいな感じ」
「そう」

 姉さんはそう言うと、立ち上がりレオンの方へと行き、レオンの頭に手を置く。

「1種類ね。1種類でこの効果だと、生まれながらのじゃないわね。原因は分からないけど」
「待って、姉さん。なんで1種類だってわかるの?」
「ルル、呪い持ちは呪い持ちが近づくと反応するの。そして触ると相手の呪いの事が少しわかるの」

 手をレオンから離し、質問に答えてくれる。しかしどこか不機嫌でテンションも低い。
 俺と姉さんが話しているとレオンから姉さんに手を伸ばしたが、姉さんは一歩動いてその手を避ける。

「レオン君、触らないほうが良いよ。呪いに体が慣れてないから、触ったらどうなるか分からないわよ」

 レオンは素直に手を引っ込めるとほぼ同時で親父が口を開く。

「セリア、詳しいな。調べたのか」
「呪いが教えてくれるのよ。この話は後でするわ。それより、解決策を考えましょう」
「そうだな。レビン、何を頼りに帰ってきたかはあるだろう。それをまずやろうか」
「姉さんの時に、父さんの固有スキルが一時的にしか止められない事は分かってるから、姉さん頼りかな」
「私ね。私の呪いで固定出来ないかが頼りなのだろうけど、私の呪いの本質は戻す事だから無理ね」

 姉さんの言い方だと、呪いもスキルみたいな扱いが出来るような言い方だ。この事は後で聞こう。

 全員がある程度の意見を出すが、解決策になりそうなものがなく、時間だけが過ぎる。
 手詰まりとなり、誰もが黙り場に静寂が訪れる。

「レオン君は固有スキルがあったりするの?」

 静寂を破るように、シャルルがレオンに目線を合わせて柔らかい笑顔で話しかける?

「固有スキル?」
「そう、自分しか持ってないスキルのこと」
「たぶん、ないと思う」
「じゃあ、私と一緒だね」

 レオンの顔が少しくもったが、シャルルは笑顔で言った。シャルルはこの家に来てから、どこか気を張っているようなところがあった。だが今は気を抜いているのが分かる。
 レオンは優しく笑顔のシャルルを見て固まってしまった。

「レオン君、どうかした?」
「な、なんでもない」

 レオンは恐らくシャルルに...まぁいいか。

「呪いと私の固有スキルが交換とか出来たら、感情操作ぐらいならあげるのに」

 シャルル達の話を聞いていた姉さんが唐突に言い出した。

「セリア、大体の交換なんて対等なものでする事よ。固有スキルと呪いは対等なの?」
「その事も後で話すけど、お母さん、固有スキルと呪いは対等なの」

 交換出来ればという言葉を聞いた時、俺と親父は目があった。スキルを手に入れてからのタイミングが良すぎる。偶然にしては出来すぎのタイミングだ。
 目線で親父の許可を貰おうと思い、親父の方を見ようとした。

「セリア、今の言葉、本気か?」
「本気だよ」
「わざわざ呪いを増やそうしているのだぞ?」
「本気だよ。強さを求めるからこそ増やすんだよ」
「そうか。何故かの理由も後で聞く。だが、セリアの意思ならいいだろう。ルル、使っていい」

 親父からの許可が下りた。
 まぁ、許可が下りなかったとしても、姉さんの意思次第で独断でやってたが。

「初代は本当に、未来を知ってたんじゃないかな。タイミングが良過ぎるよ」
「ルル、なんのこと?」
「初代からの贈り物のことだよ。とりあえず、交換するから、レオンとセリア姉さんはちょっと近づいて」

 交換の固有スキルに目を瞑り意識を集中させる。
 すると、固有スキルの使い方が思い出したかのように頭に浮かんでくる。
 頭の中でパソコンのようなものを操作するイメージで、対象を検索から探す。

「対象はセリアの感情操作。対等な相手の項目、レオンの呪い」

 姉さんの固有スキルは見つかり選択出来たが、呪いは何故だか見つからない。

「ルル、呪いじゃなくて挑戦権で探してみて」

 姉さんが言った挑戦権で再検索すると、2つ見つかる。

「進化の挑戦権の方よ。もう一つは私のだから」

 姉さんの固有スキルと挑戦権の2つを選択し、交換を開始する。
 姉さんとレオンからきた2つは、俺の体の中を通り互いのもとに送られるのを感じる。

「多分、出来たから確認して。で、姉さんは説明してよ、呪い改め挑戦権について」
「わかってるわよ。それと確認出来たからレオン君に伝えとく。その固有スキルは感情をよく知ることが大事だから」

 姉さんはそこで一度区切ると、一呼吸置いて話し始める。

「呪いは試練みたいなものなの」

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