クラス転移キターっと思ったらクラス転生だったし転生を繰り返していたのでステータスがチートだった

名無しシャン

第61話「ボス攻略」

 21階層に下りて来たが、ラノベなどに出てくるダンジョンらしくなってきた。
 洞窟のようになっており、所々枝分かれしている。そのため、階段を見つける必要がでてきた。また、魔物も進化とまではいかないが、これまでの階層と比べ、同じ種類の魔物であってもかなり強くなっている。
 これまでがダンジョンのチュートリアルだとすると、ここでチュートリアル終了だろう。
 しかし、ルルには関係なく階段を見つけるのに少し時間を使いながらも、これまで通り難なく進んで行く。
 21階層に降りて1時間経たずに30階層の階層ボスの部屋に辿り着く。扉を開け、中に入ると30階層のボスの姿が見える。ボスの姿は約2m程の高さがあり、額からかなり大きい角を生やした牛だった。まぁ、ルルに軽く倒されたが。

 31階層〜、10m以上の樹木や蔦や苔がびっしりの大きい岩、小さい木々や異常な大きさの草花などといった、植物によって作られる迷路のようになっていた。現れる魔物も虫型や植物がの魔物が大半だった。
 その為、40階層のボスも巨大な花に口が付いていたり、蔦や葉を自由に動かしたりする植物型の魔物だった。まぁ、ルルに燃やされたが。

 41階層〜、石で出来た壁の迷路のような感じで、魔物自体はかなり少ないものの、落とし穴や矢が飛んでくる、麻痺・睡眠・毒ガスといったトラップ関係がかなりあった。
 50階層のボスは腕と足の筋肉がかなり発達した猿だった。部屋の中にあるあらゆるカラクリを使いこなしていた。まぁ、ルルにも使われて倒されたが。

 51階層〜、擬似太陽の直射と広大な砂漠で構成されており、魔物もサソリなどの厳しい環境で生き残っている、生命力の高いやつばかりが出てきた。
 このエリアはボス部屋自体はないみたいだが、かなり水分などが必要となり、本来なら大量の荷物を持ってくる必要がある。まぁ、ルルは水と圧倒的速さでさっさと抜けていったが。

 61階層〜、幽霊漂うかなりの広さの廃屋敷。砂漠の層よりかは狭いものの、普通の人なら端から端までを移動するだけでも、一時間はかかるだろう。魔物と言うより幽霊の方が近い魔物は、こちらからの物理攻撃はすり抜けて効かず、向こうからの攻撃は当たるという狡い状態だ。
 70階層のボスは自らの首を手に抱え、馬に跨るデュラハンと言われる奴だった。まぁ、肉体を持った時点でルルに光魔法以外の弱点を作った訳だが。

 71階層〜、海辺の砂浜や海岸、海上や海底洞窟などといった海関係の階層で、魔物も人型の魚やタコ足のヒトのような生物、美しさのかけらもない人魚などばかりだった。
 80階層のボスは体長約8m程もあるであろう巨大蛸クラーケン。ドーナツ型の足場、真ん中が海になっており、そこからクラーケンが出てくるようになっている。まぁ、ルルの食事になったが。

 81階層〜、岩肌がむき出しの山が高く聳え立つ階層だった。降りてきた階段の長さより山は高く、別世界のようだった。この階層に出てくる魔物は種類は竜種だけだが、竜種の中でも赤竜や白竜、亜竜ワイバーンといった風に数が分かれる。
 90階層のボスは少し予想はしていたが、予想通り龍だった。体長は3桁を超えているである事は確定だろう。また、竜のような翼で飛ぶのではなく、空気中を泳ぐように飛んでいる。
 流石のルルも苦戦したようで、所々に傷はあるが深手を負う事はなくこのボス部屋を突破。

 91階層〜、これまでに出てきた魔物の上位種のオンパレード、即死・確定死のトラップばかりだった。1階層を降りる毎に広場、ドーナツ型、植物、即死トラップ、砂漠、廃屋敷、海、岩山とこれまでの復習みたいな状態になっていた。そして、どの階層もかなりの広さがあり、まるで10階層分を1階層に纏めたような感じだった。
 99階層、何が来るかと構えながら扉を開けると、そこには何も居らず直径が1m程の白い球が浮かんでいるだけで、他には何もない。
 何が起きてもいいように、身構えながら球に近づいて行く。すると球に黒い文字で文が浮かび上がる。

 ーーーーーーーーーーーーーーーー
 コノダンジョンノ、トウハ、オメデトウ。
 シタデ、ダンジョンマスターガ、オマチデス。
 ーーーーーーーーーーーーーーーー

 文を読み終えた時ぐらいに、後ろから音がして階段が現れる。
 なんの迷いもなく現れた階段を下りる。階段を下りきると目の前には扉があり、その扉には看板のようなものが付いていた。

 100階層「ダンジョンマスターの私室」

 扉を開けると机や椅子といった生活感のある風景が広がっており、部屋の真ん中あたりの椅子に座っている女性が1人。

「いらっしゃい、お疲れ様、どちらがいいかしら?」
「どっちでもいいですよ。で、えっと、貴方がダンジョンマスターって事でいいですか?」
「そうね。私がダンジョンマスターのニムよ」
「そうですか、ニムさんですか。それでですね、何か踏破したっていう事を証明するものってないですかね?」

 攻略を始めてからかなりの時間いる気がする。日が変わる前に帰りたかったが、少し無理そうだ。だから少しでも早く帰れるようにしたい。

「そうね、何かあったかしらね。称号とかじゃダメからしら」
「あっ、それでお願いします」
「分かったわ。それと貴方の家の初代当主って言うのかしらね、まぁその人から貴方に渡すように言われているものがあるから、それも渡しとくわ」
「はっ?どういうことですか?何故俺なんです?」
「さぁ、私に聞かれても。何も言わなかったし」
「じゃあ、せめて何故貴方が初代当主を知っているかだけでも」
「そうね、それはね私がその人に拾われて育てられたから、かしらね」

 レビュート家の歴史というか家系は1000年以上続いている。しかし、全てに血の繋がりがある訳ではなく、リアのような養子や拾い子などがおり、レビュート家の名が続いている感じだ。
 それでも初代レビュート家当主と知り合いという事は軽く1000年は生きている事になる。

「年齢はさておき、このダンジョンが見つかったのは最近の筈ですけど、それまでは?」
「1000年以上前からこのダンジョンはあったわ。入り口が無かっただけで」
「そうですか、ダンジョンについては分かりました。しかし、普通の人間が1000年以上も生きる事は出来ないと思いますが?」
「不老不死に似たものがあるのよ、私の固有スキルに。ただそれだけの固有スキルが。っと、話してる間に貴方のステータスは更新出来たから。それじゃあね」

 ニムがそう言い終わるとあたりは白い光に包まれ始め、やがて俺の視界すらも真っ白に染めた。

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コメント

  • 小説書いてみたいけど内容が浮かばない人

    お、何が起きたんだろう

    0
  • ノベルバユーザー204869

    続きが気になる!

    0
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