クラス転移キターっと思ったらクラス転生だったし転生を繰り返していたのでステータスがチートだった

名無しシャン

第58話「救出と決着」

オークの集団に突っ込んで行き、1番近くにいたオークを骨盤のあたりで上半身と下半身で斬り分ける。
 そして、斬り分けたオークの下半身を踏み台に跳躍、最も高いところでばら撒くように魔法を放つ。

『アクアバレット』

 大量の水滴が現れ、銃弾のように回転しながら飛んでいき、オークの体を貫通とまではいかないが当たったところから血しぶきが上がる。かなりの貫通力があるのが見て分かる。
 本来ならターゲットがどうだとか、空気抵抗がどうだとか等の、色々な条件を設定しなければならず、あまり使われない魔法なのだが、今回は方向さえ設定しておけばどれかのオークに当たる。
 1発が大体MP10ぐらいなので比較的数が出せるが、その分威力が低い。

 ある程度打ち終わると、オークの集団は壊滅とはいかないが、かなりの被害を受けていた。
 無傷のオークは存在せず、最低でも四肢の何処かに被害を受けている。また、前の方にいて当たりどころが悪かったオークの約3割程死んでおり、そいつらが障害物になって進行がかなり遅くなっている。

 地面に降りたルルは、死体の障害物を物ともせずオークの集団のど真ん中を駆け抜けていく。
 オーク達は勝てないことを悟ったのか、邪魔はせずむしろ少し道が出来ている。
 あくまで目的はAランクパーティの救出なので、道が出来る分にはその道を使う。殺しながら進む事も出来るが、時間の無駄でしかなく、残った冒険者でも討伐可能だという判断から、ただただ全速力で駆け抜ける。

 階段がある広場、Aランクパーティが上位種のオークと戦っているである場所。
 そこについて見つけたのは鎧の一部であろう、金属片と、半分に割れた大きな盾、そして少し離れた場所に片腕だけがあり、そのすぐ先には片腕しかない男の人が壁に寄りかかっていただけで、上位種のオークとラントは見当たらない。

「大丈夫ですか? 何があったんですか」
「ラン、ト達が、下に、あの豚と一緒に」
「そうですか。それより止血しないと死にますよ」

 薄っすらと血だまりが出来ている事から、かなりの量を出血している事が分かる。このまま出血し続けると大量出血で死ぬだろう。

「ハッ、娘の為に、も死ねないが、止血関係のものが、ないんだよ。なぁ、娘にあったらさ、お前のパパは、、」
「いい加減にして下さい。そんな重い役割を押し付けて、死のうとしないで下さい。止血だけはしますが、かなりの激痛があります」

 男を床に寝かせ、床についた腕を上から押さえつけて、『ウォーターボール』を当て軽く洗い、切断面を少しだけだが綺麗にする。切断面が綺麗になったら、腕を上から血管を押さえるために、少し体重をかける。
 そして、『ファイアボール』で切断面を焼く。

 激痛があるからかかなりうるさい。
 ラノベなどで見かけた事があったのでレナさんに頼んで簡単にだけ教わった。
 四肢欠損などの時に使われる止血法だが、火傷ができ、それの処理をしないと悪化するので火傷の処置を教え、下の階層へと向かう。

 階段を降りるとドーナツ状の階層になっており、それがずっと下まで階層となっている。また、層の真ん中に約20M四方の空間があり、そこには階段が設置されてある。下を覗くとどこの階層も大体同じ感じだ。
 階段を降りてきたところの反対側から、金属が硬い何かに当たる音や、重い物が地面に叩きつけられる音がする。戦闘が起こっているのであろうという事が分かる。
 こんなタイミングでこんな場所での戦闘なんて、目的の人物達とオークの上位種との戦いぐらいだろう。

 Aランクパーティ側からぐるっと回りながら、戦闘している場所までやってくる。近づきながら、どちらもの状況を確認する。
 ラント達は最初に見た時は、多少の傷はあったもののまだ新しかった金属の装備は大きな傷や凹みなどが相当数あり、かなりの数のダメージを受けた事が分かる。
 そしてオークの方はというと、自然に鍛えあげられたであろうもり上がった筋肉、その筋肉に刻まれた古傷や今回でついたであろう新しい傷、それ以上に目立つのは恐らく手に持ったかなり大きな鎌だろう。鎌は地面から肩ぐらいまであり、オークの大きさが約2mぐらいな事からかなりの大きさである事が分かる。
 明らかな人工物はどこで手に入れたのかわからないが、ダンジョンで手に入れたのだろう。

 観察していると、Aランクパーティのすぐ後ろまでやってくる。戦闘を見ていたが、ラントとかいうやつはよくやったと思う。あのオーク相手にソロで勝てるやつなんて多くないだろう。
 そして、俺の存在にAランクパーティの3人ーーラント以外はよく分からんーーとオークが気づいた。

「君は、さっき下がった筈じゃ。こいつは強すぎる、僕でギリギリなんだ、君には無理だ」
「前線の位置がかなり下がってきたし、上位種が現れてAランクパーティが引き受けてたしで、やばい状況になりましたからね、出てきました」
「君がきたことで、この状況が変わる訳がない。援軍を呼んできてくれた方がまだ助かる」

 戦況が厳しいからか、気持ちに余裕がなくなってきている。このまま戦闘を続ければ確実にミスがでる。
 一方オークは考えることができるのか、こちらの様子をうかがっている。ここにいるというとは、オークの集団を抜けて来たことになる。

「とりあえず、話は後で聞きます。今は下がって1層の処理をお願いします」
「君は強いかもしれないが、Aランクである僕でギリギリなんだ。君には無理だ。君が下がれ」

 ラチがあかない。仕方ないのでギルマスから受け取ったものを使う。

「ルルシアです。あなたの言う援軍です」

 ポケットに入れていたカードを取り出し投げ渡す。
 カードを受け取ると目を見開いたが、すぐに戻る。

「かなり、心強い援軍だな。しかし、下がりません。共闘ぐらいさせてください」
「何故ですか。何故、自分に任せて下がらないんですか」
「仲間が1人やられた。あのままでは命は助からない。ならば、仇ぐらいはとってやりたい」
「片腕のやつなら、荒治療だが止血はした。色々行くとこがあるでしょう。外まで連れ出して下さい」
「な、止血道具なんてなかったのに、何故」
「話は後です。律儀に待っていてくれたオークが、もうすぐにでもやってきます」

 完全に意識の外側に行っていた事に気づき、ラント達はオークの方に意識を向ける。
 オークは話終わったか、とでもいいたげに武器を構えなおす。
 恐らく、ラント達が階段向かうと同時に、オークは攻撃を仕掛けてくるだろう。それに合わせられるように詠唱を小声で言っておく。
 詠唱が終わり、ラント達が階段に向かう準備が整い、オークの鎌があとは刈るだけ位置まで引かれ、3秒ほどが経つと。

「階段に向かへ!」
「フゴォォォ!」
『アースシールド』

 オークの大鎌が通るであろうところに土の盾が現れる。予想通り、土の盾が邪魔になりオークは大鎌を振り切れない。その間にラント達との距離はかなり離れていく。
 離れたラント達にオークは見切りをつけ、標的を俺に変える。
『アースシールド』の発動と同時に次魔法の詠唱に入る。今必要なのは相手の行動を阻害するものか、威力のあるものに限る。
 また、詠唱と同時に、今の俺が出せる最速で斬りにかかる。オークは大鎌で防ごうとするが遅い。しかし、反応出来た事はかなりすごいだろう。
 そのまま刀を右肩辺りに当てて引く。
 腕を飛ばす為に斬ったが、それは筋肉に深々と切り傷を作っただけだった
 オークは少し叫びつつも、お返しとばかりに大鎌で攻撃しようとする。

『クリアウォール」

 しかし、それは透明な壁によって阻まれる。

 クリアウォールは光属性の魔法で透明な壁を作り出す魔法だが、任意のタイミングで消せない事と、発動させた奴にも見えない事の二つから『アクアバレット』同様にあまり使われない魔法だ。
 また、魔力を注げば注ぐほど耐久が高くなり、壊しにくくなる特徴がある。

 発動させたクリアウォールにはかなりの魔力を注いでるのでかなりの耐久性がある
 オークは必死に壊そうとしていたが、無理だと思ったのか、そこを避けるようにこちらに近づこうとする。

『クリアウォール』

 オークを囲うように3つ出現させる。さっきのと合わせて4つで前後左右にあり、壁同士がくっついていて隙間はなく、抜け出すには壊すか上から超えるかしかない。トドメの為に開けた上部、そこから出させる訳がない。
 万が一にでも壁が割れても対処出来るように構えながら、トドメようの魔法の詠唱に入る。

『レーザーボード』

 魔法を発動させると、壁に囲われていたオークの首と体が少しズレ、そのままわずかなスペースの中で首の落ちたオークは、膝をつき倒れようとするが壁に邪魔されもたれかかるようになった。

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コメント

  • 名無しシャン

    いつも読んで下さりありがとうございます。
    少しでも多くの方に読んで頂こうと、『ノベルバ』にて公開していましたが、『ノベルバ』での公開を終了せざるを得ない事になりました。

    何故そのような事になったのかご説明します。

    まず現在『ノベルバ』がインストール出来ない状態になっています。(周りに確認を取った訳ではないので個人の問題かもしれませんが)
    そして次に、タイミングが重なるかのようにスマホの故障からスマホを変えることにしました。

    バックアップに関しては、一応はしておりますが、インストールが出来ない事からバックアップからも『ノベルバ』には入る事が出来ないと思われます。

    個人の都合で公開を終了させることになって申し訳ありません。
    『小説家になろう』では引き続き公開しておりますので、よろしければ『小説家になろう』にて読んで頂ければと思います。

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