春と高嶺と高貴な花

ヒウリカ

怪しげな会話




「ねえ、みんな知っているかしら?」

そこにいる人間は口をそろえて「何を?」と言うか。ちらりとその女子生徒の方へ視線をよこすだけだった。

「今度の新学期から、この学園に新しい仲間が増えるらしいのよ」

「あら、それはいいことじゃない歓迎するわ」

もう一人の女子生徒は微笑みながら言う。
その女子の膝の上に頭をのせている男子は、まるで興味なさそうに

「何か問題があるのか?」

そう聞いた

「あるわよ。大ありよ」

「その転校してくる女子生徒ね」


と少し小声になりながら

「あの子ね、ヨーロッパの名門私立から来るらしいのよ」

「しかも親はあちらに置いてきてね」

「へえ、それがどうかしたのか?」

「べつに、こちらの世界じゃあ、普通の事だろう」

気の弱そうな男が女に疑問を尋ねる

「そうそこよ、こちらの世界じゃ普通の事よ」

「つまり君は、僕らの新しい仲間が、増えるかもしれないということを言いたいわけだ。」


1人はウイスキーを手に、会話へ参加する。


「しかも、取り巻きや、下の階のメンバーじゃない。
ほんとうのいみで。僕らの仲間になるような子かもしれないってことだろ」

「ああ、また戦争が始まるのかしら?」


憂鬱ねと、ため息をつきながら女子は楽しそうに口角を上げる。
戦争の始まりか、
その子の名前は『林道鈴香』
手始めにサロンの仲間に招待しましょうか






ハイブランドのもので身を固めた鈴香はまるで、自分が世界のすべてとでも言うかのように歩いていた。

『いいものが、人を創りだしていく。』

父が言ったその言葉を忘れないようにと、楽し気にショップバックを大量に持って。名桜学園校舎の前に立つ。

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