異世界でみんなの飯テロ保護してます!

雪見だいふく

俺のあれがオーバーヒートします!

 ……あー。腰痛い。
 どうやら体育座りのまま寝てしまったみたいだ。横になって寝ればよかったと後悔する。

 スヤァ……。

 と、いう寝息が聞こえてくる。
 あぁあ! 呑気でいいな! ていうか、めちゃくちゃこの部屋、暑くないか?
 色んな部分が汗で蒸れている。

「よく、こんな状況で寝てられるな……」

 俺は四人の姿を確認しに行く。ていうか、日差しが入ってきているような。というより、台風とか雨とか止んでいるような……。
 俺は四人の状態を確認する前にカーテンを一気に開ける。

 バサッ! キランッ!

「眩しっ……!」

 いつから、ここは南国になったのだろうか。眩しすぎる。ていうか、暑っ! この部屋にいたら熱中症になって死ぬぞ??
 俺は暖房を急いで消し、エアコンを付ける。

 ふぁー。涼しー……。

 おっと。のんびりしている場合ではなかった。俺は四人が入っている炬燵を持ち上げ、端っこに置く。

 ……めっちゃエロいんですけどぉ!?!?

 男には興味が無いとして、三人が息を荒げ顔を真っ赤にしている。
 物欲しそうなか……ゴホン。苦しそうだ。
 ていうか、水をかけたり何とかしないとヤバくないか!?
 俺は、スキル『水鉄砲』を使用し、四人に水をかける。
 ……学校で習ったやつは。あぁ! 保健体育くらい真面目に聞いてればよかった!
 でも、服を緩めるって聞いたことがあるぞ!
 俺は、まず近くにいるサン・チュの服を脱がせる。

 ……これは対処。俺は変態じゃない。と何度も自分に言い聞かせる。

「ブフォ!」

 俺は思わず吹き出してしまう。ノーブラ!? ごめんなさい!
 服を脱がせると、下には何も着ていなかった。そっと服を被せて……これでいいな! 変態じゃない!

 次はエミリーだ。あくまで応急処置。変態じゃない。大体、サン・チュ! ノーブラってどういう事だ! けしからん!!
 エミリーがノーブラだったら、飛んだクソビッチだな。
 エミリーが着ていたのはボタンが付いている服だ。俺はそれを上から一つ一つ外していく。
 よし! ブラは付けているな。いや、別に俺は見たいわけじゃないからな?!
 ……めちゃくちゃエロい。この地味にボタンが留まっているのがヤバい。
 ……下の方の二、三個は留めておいてやるか。
 決して、少し止まってる方が萌えるとかでは無いからな?! うん。全部脱がせるのは可哀想だはと思った気遣いだからな! 俺が留めてた方が萌えるなー。って、思った訳では無いからな!?
 これで……水をかけて。と、終わり!
 次!
 ……順番通り行くなら海人だけど……。
 こいつは馬鹿だし、何とかなるだろ。よし。陽葵さんだな! 別に、男としての願望がそうさせたんじゃない。お前を信じてるからなんだぜ。海人!

「ふざけんな。死ね」

 と、聞こえた気がしたが気にすることはない。
 陽葵さんはパーカーのように薄い部屋着のような格好をしている。
 汗で蒸れて、地味にすけてるブラが堪らない。いや、悲惨だ。早く助けてあげなくては。
 俺は陽葵さんの服、中央に付いているファスナーを降ろす。

 ……よし。これくらいでいいかな。へそがギリギリ見えるか見えないかの栄目でやめる。別に俺の趣味って訳では無い。気を使ってのことだ。
 そして、もう一度水をかけて終了。
 マッサージが良い。と聞いたことはあるが、それは流石に俺のあれが自家発電を始め、オーバーヒートで死んでしまうのかもしれないので止めておこう。そんなことになったら、一緒に旅なんて出来るわけがないしな。
 ……。ていうか、折角テンションが上がってきたのに海人ってやつを忘れてたな。

「はぁ……」

 男の服を脱がせるって気が進まねぇ。
 俺は着物のように羽織る服装をしている、海人のそれを剥ぐ。
 ……胸筋が見える。
 全然っ! 嬉しくない。
 その時、最悪の事態が起きた。

 パチッ

 海人の目がギロりと開いたのだ。

「うわぁぁぁぁぁ!! ぎゃぁぁぁぁ!! が、ガチホモに襲われる!!」

 海人は勢いよく立ち上がり壁にすがり付く。

「勘違いすんな!!」
「つ、ツンデレのガチホモ?!?! オェェェェ。ヤバい……マジでヤバいって!」
「そうじゃねぇ! お前ら全員! 熱中症か何か知らねぇけど倒れてたんだよ!! 外を見ろ! 何か知らないけど急に暑くなったんだ!!」
「ガチホモ……ガチホモ……ガチホモ」
「いいから、話を聞け!」

 その後、海人を何とか落ち着かせ事情を説明した。

「で……これがお前の趣味と」
「……否定はしない」
「めちゃくちゃエロいなー……」
「でも、この状態で誰かが起きたらどうなるんだろうな」
「なー。その時は死ぬんじゃないかー?」

「「わっはっはっはっは!!」」

「なぁ、マジで起きないよな?」

 段々と不安になる。いや、起きて欲しいんだけど欲しくない。

「服。着させた方がいいんじゃないか……?」
「そうだなー……。俺はこいつらを冷やす何かを持ってくるよ! じゃ!」
「ちょ! お前逃げるな!」

 俺は一人。この三人を脱がせたと取られてもおかしくない空間に置いてきぼりにされた。

取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術

カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ リーフターン 玉ねぎボンバー 土下座フラッシュ(晴れの時だけ使用可能) 水鉄砲(小) おっぱおビーム

迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経

おトイレの付き添い 遊園地の支配 身体強化(全身) 魚との会話 危機察知

つまようじ回避マン

お色家 変装『舞妓』

地球のゲームでもあったようなレベルの煽り 
演技『狂人』 主人公補正 騙される弱抵抗力

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品