異世界でみんなの飯テロ保護してます!

雪見だいふく

 ・・・長いんだよ!

「……って、事なの!」

 途中の熊との激闘や、クマムシの盾を破った話は要らないだろ!
 簡単に説明すると、こうだ。乳、身長、共に伸びなかった女子中学生は二年近く牛乳を毎日、飲み続けました。ですが……身長は伸びませんでした。
 そして、牛乳が喉の変なところに引っかかり、自室で暴れていると、窓から落ちました。

 ……正直、意味が分かりません。と、いうより……可哀想ですね。

「そ、そうだったんだね……」
「だから、その大きい胸をぶら下げた! お前だけには負けるわけにいかない!」

 ……いや、男ですって!

「こ、こっちのビームでは勝てないけど……。豊富な技で絶対に勝ってやるんだから! ネバールクンフィールド」

 おい、納豆のゆるキャラにしばき倒されるぞ。

「ふっふっふ。このスキルを使えば、お前は自由に動けなくなる」
「……キャッ」

 男なのに、変な声を出してしまった……。だって、納豆のネバネバ菌みたいなやつが、体にまとわりついてきたんだもん……。

「ふっふっふ。お前の大きな胸の重さと、ネバネバの気持ち悪さで、行動出来ないはずだ!」
「た、確かに、動きにくい……」
「うっ……」

 何で傷付いてるの!?

「あの……何かしました?」
「キャッ……と、可愛い声と共に胸を揺らしやがってー!」
「いや、自業自得だろ! おっぱおビーム!」

 このスキルは別に動かなくても、撃てるんだった。

「ぐぬぬぬぬ……大きい胸だけあって、威力が強い!」

 ……こいつと話していると、いつまでも戦いを遅延させられそうだ。気にせず、倒してやろう。

「おっぱおビーム! おっぱおビーム!」

 俺は周りに人が居なかったので、胸を晒し、ビームを撃ち続ける。

「ち、近づけないじゃない!」
「倒すのが狙いだから、そりゃあな」

 俺が撃ち続けていると、空から仮面を付けた、何かが降ってくる。

「おい、つむぎ! こっちに来い。そこ辺りは、もう、戦闘不可能と決めただろ!」
「だって、その戦闘不可能にした……爆乳がそこに……」
「爆乳……? ボファッ」

 仮面の男はその場に倒れた。胸の殺傷能力って、凄いな。

「虜! しっかりして!」

 虜……? あー! キャベツに入っていたんじゃないのか!?

「ふ……ふふふふふ。この程度、余裕さ」
「だ、大丈夫そうには見えないけど!?」
「そ、そうだ……。あいつのせいで、仲間が倒されたんだろ?」
「うん」
「なら、二人がかりであいつを倒そうか……!」

 ちょっと待て! 二人がかり? しかも、幹部だろ!?

「おっぱおビーム!」

 俺は、近づかれないように、ビームを放つ。そして、何度も連発していると、ふらついていた虜に一発当たった。

「ぐ、ぐぬぬぬぬ!?」

 虜の顔がどんどん赤くなっていく。

「な、何、そんなところで寝転がっているのよ!」
「す、す、スカートの中が見えないかなって……」
「見えない! さっさと立つ!」
「お前のじゃねぇよ」
「知ってたけど、傷付くから言うな!」

 な、何で、こいつは急にスカートの中を狙ってきてるんだ?! 怖い怖い怖い! 女子って、大変だな! まぁ、こんな奴、学校には絶対居ないと思うけど!
 ていうか、俺の周りの男子にこんな奴がいないで欲しいって言う願望だな!

「もう……。なら、私だけで、攻める!」
「牛乳ミサイル!」

 牛乳パックの大きさを五十倍くらいに、したものが、手から出てきて、俺をサーチするように接近する。
 や、ヤバい! ビームが間に合わなくもないけど、牛乳がかかると嫌だから、撃ちたくない!
 そして、俺が目をそらした、その時……。

「危ないっ!」

 バシッ!

 虜の体に当たる。俺をかばって、両手を伸ばして守っていた。
 それのせいで、衣装らしい服は牛乳塗れになっていたけど。

「だ、大丈夫……でしたか?」

 何がキリッだよ。俺を守ってくれたのには、感謝してるけど、何でだ!? この状態の俺に惚れたのか?! 辞めてくれよ!

「な、何してんのよ!」
「俺は綺麗な女性を守る」
「バカ言うな!」
「うるせ! クソ貧乳が!」
「なっ……!」

 ふ、二人で喧嘩しているうちに、この場から、立ち去ろうか。
 そう思った、俺はパーカーを着て、バイクを出し、奥の方へ向かった。

 その時、一つのアナウンスが鳴った。

「街中に、敵軍が侵入しました。城にいる、兵士、市民の皆様は注意してください」

 ま、マジか! 俺がちんたらしているあいだに、そんな事が!?

 俺はバイクをUターンさせて、城の方へ向かう。
 そして、しばらくすると、敵に会う。

「おっぱ……って、ダメだ! こんな街中で撃ったら、建物もぶっ壊してしまう……」

 こんな、『おっぱおビーム』以外に、大したスキルを持っていない俺に、何が出来るのだろうか……。

取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術

カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ リーフターン 玉ねぎボンバー 土下座フラッシュ(晴れの時だけ使用可能) 水鉄砲(小) おっぱおビーム

迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経

おトイレの付き添い 遊園地の支配 身体強化(全身) 魚との会話 危機察知

つまようじ回避マン

お色家 変装『舞妓』

地球のゲームでもあったようなレベルの煽り 
演技『狂人』 主人公補正 騙される弱抵抗力

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