異世界でみんなの飯テロ保護してます!
扉
……この悪い雰囲気何処から戻せばいいんだよ!
学は何があったんだ……魚が逃がしやがってみたいな顔で睨んでくるし、翼は泣き喚いてるし。俺は幼稚園の先生じゃないんだぞ?
とりあえず俺は説得しやすそうな学に事情を説明した後に泣き喚く翼を慰めて何とか2人のいる部屋に連れて行くことにした。
「学さん? そう怒らないでください。これには事情があって――という訳なんですよ。仕方ないですよね?」
「1匹くらい残……」
いやいやいや! あんたを助けるために逃がしたんでしょうが!
「えっ……?」
「いえ! 何でもありません。私のためにありがとうございます」
手短にまとめたが納得してくれ助かったぜ。
だが、ここで油断してはいけない。問題児の翼だ。こいつはヤバい。かなりヤバい。魚が好きすぎて逃がした俺に殴りかかってきてもおかしくない。
「あのー……翼さん?」
俺は床に座り込んでいる翼にしゃがみこみ目線を合わせる。何故、俺は助けたのにこんな苦労をしなくてはならないのだろうか。と、内心腹立たしく思っているがそういったことを口に出さないように気をつけて話すことを意識したい。
「ちっ。なんだよ! 魚ァ! 魚を寄越せ!」
「……俺だって自分の意思で逃がした訳じゃないんだぞ? その辺分かってる?」
「逃がしたことに変わりはないじゃないか」
プチッ。凄いイライラしてきた。じゃあ、お前は学を見殺しにするってか? 魚のためにだぞ?
「……確かにそうだけどさぁ! 魚なら向こうで食べられるだろ? だから……さ? 我慢してくれよ。頼む」
「あぁ! 食べたかったなぁ! ムカつくなぁ!」
「お前、少しは我慢を覚えろ。しばらく待てばいいだろ」
「……はい」
翼は不貞腐れるように返事をする。嫌々ながらでも我慢する気になったようだ。
だが、俺には魚を食べたいと言っていた2人を説得するために他の2人を連れて鈴菜が寝ていると思われる1番広い部屋へ向かい扉に手をかける。大人しく諦めてくれればいいのだが……。
「た、ただいまでーす……」
「……」
あれ、返事がない。魚といいこちらでも何か起きたのか……?
俺はとりあえず部屋に入った場所からはソファーが見えないので確認ということもありソファーの方へ向かう。すると……
「うぅ……おか……え、り」
陽葵さんは俺の顔だけ確認するとぐったりと倒れてしまった。このまま倒れているなら魚の件の説得をしなくて済む……じゃなくて!
「大丈夫ですか!?」
俺は陽葵さんと目線を合わし肩を揺らす。
「やめ……オェ」
「ストップ! そういう事ですか! お願いだから俺の顔面に吐かないで!」
「とりあえずそこの床に座っててください」
「魚は……後で」
元からないです。と、言いたいが吐かれそうなので余計なことは言わないでおこう。
「ベッドのある部屋か布団があれば持ってくるので翼と学は2人を見ててくれ。お願いな」
ちなみに鈴菜はベッドで寝ていたのでそちらの方は楽だろう。
俺は部屋を出る。ベッドがあったとしても陽葵さんの具合ならあまり動くことが出来るとは思えない。なので、付近の部屋5つだけ開けて確認して無ければ布団を借りれるか聞くことにした。
最初に入った部屋はこの部屋と向かい合っている部屋。
1人用のシアタールームのような場所だった。この部屋はダメだな。
次に入った部屋はここから右斜め前の部屋だ。
ガチャ
「……」
俺は真顔で扉を閉めた。ベッドはあるけど……あれは色々と誤解を生むしな。
……よし! 次行こう! いい部屋あるかな!
次に入ったのは左の部屋。
その中には拷問設備のようなものが沢山あった。あの貴族はどのような趣味をしているんだろう……そんなことを思いながら黙って扉を閉めた。
次に入ったのは右斜め前の部屋。
この扉を開けたらさらなる異世界に飛ばされる。とか無いよな。いや、無くていいぞ。
「ふぉっ?」
いや、なんで眼鏡をかけたデブのおっさんがいるんだよ。いかにも日本っぽい感じだったし。周りに置いてあったフィギュアが萌えキャラっぽく日本を感じられたからな。え……? ってことは帰れる?
俺はもう1度扉を開く。
「ふぉっ?」
別に戻らなくてもいいけど一応、念の為。入れるかだけ確認しようかな。日本のニートの部屋と繋がっている異世界の扉とか全然嬉しくないけど。
俺は扉の中に入ろうとする。すると……目には見えない何かで結局、外には出れなかった。
俺はこの部屋が何なのか気になり名前を確認する。
『あなたの運命ドア
このままあなたが過ごした場合の末路が見えます』
嘘だろおい! あれを見た感じ世界をなんとか救った俺は地球に戻る……だが、時間軸だけは進んでいて勉強に追いつかずニートになってしまった!
みたいじゃないか! 俺は絶対にならないぞ。と、心に誓い最後の希望右の扉を開ける。
――そこに待っていたのは……
取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術
カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ リーフターン 玉ねぎボンバー 土下座フラッシュ(晴れの時だけ使用可能)
迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経
おトイレの付き添い 遊園地の支配
つまようじ回避マン
お色家 変装『舞妓』
地球のゲームでもあったようなレベルの煽り 
演技『狂人』 主人公補正 騙される弱抵抗力
学は何があったんだ……魚が逃がしやがってみたいな顔で睨んでくるし、翼は泣き喚いてるし。俺は幼稚園の先生じゃないんだぞ?
とりあえず俺は説得しやすそうな学に事情を説明した後に泣き喚く翼を慰めて何とか2人のいる部屋に連れて行くことにした。
「学さん? そう怒らないでください。これには事情があって――という訳なんですよ。仕方ないですよね?」
「1匹くらい残……」
いやいやいや! あんたを助けるために逃がしたんでしょうが!
「えっ……?」
「いえ! 何でもありません。私のためにありがとうございます」
手短にまとめたが納得してくれ助かったぜ。
だが、ここで油断してはいけない。問題児の翼だ。こいつはヤバい。かなりヤバい。魚が好きすぎて逃がした俺に殴りかかってきてもおかしくない。
「あのー……翼さん?」
俺は床に座り込んでいる翼にしゃがみこみ目線を合わせる。何故、俺は助けたのにこんな苦労をしなくてはならないのだろうか。と、内心腹立たしく思っているがそういったことを口に出さないように気をつけて話すことを意識したい。
「ちっ。なんだよ! 魚ァ! 魚を寄越せ!」
「……俺だって自分の意思で逃がした訳じゃないんだぞ? その辺分かってる?」
「逃がしたことに変わりはないじゃないか」
プチッ。凄いイライラしてきた。じゃあ、お前は学を見殺しにするってか? 魚のためにだぞ?
「……確かにそうだけどさぁ! 魚なら向こうで食べられるだろ? だから……さ? 我慢してくれよ。頼む」
「あぁ! 食べたかったなぁ! ムカつくなぁ!」
「お前、少しは我慢を覚えろ。しばらく待てばいいだろ」
「……はい」
翼は不貞腐れるように返事をする。嫌々ながらでも我慢する気になったようだ。
だが、俺には魚を食べたいと言っていた2人を説得するために他の2人を連れて鈴菜が寝ていると思われる1番広い部屋へ向かい扉に手をかける。大人しく諦めてくれればいいのだが……。
「た、ただいまでーす……」
「……」
あれ、返事がない。魚といいこちらでも何か起きたのか……?
俺はとりあえず部屋に入った場所からはソファーが見えないので確認ということもありソファーの方へ向かう。すると……
「うぅ……おか……え、り」
陽葵さんは俺の顔だけ確認するとぐったりと倒れてしまった。このまま倒れているなら魚の件の説得をしなくて済む……じゃなくて!
「大丈夫ですか!?」
俺は陽葵さんと目線を合わし肩を揺らす。
「やめ……オェ」
「ストップ! そういう事ですか! お願いだから俺の顔面に吐かないで!」
「とりあえずそこの床に座っててください」
「魚は……後で」
元からないです。と、言いたいが吐かれそうなので余計なことは言わないでおこう。
「ベッドのある部屋か布団があれば持ってくるので翼と学は2人を見ててくれ。お願いな」
ちなみに鈴菜はベッドで寝ていたのでそちらの方は楽だろう。
俺は部屋を出る。ベッドがあったとしても陽葵さんの具合ならあまり動くことが出来るとは思えない。なので、付近の部屋5つだけ開けて確認して無ければ布団を借りれるか聞くことにした。
最初に入った部屋はこの部屋と向かい合っている部屋。
1人用のシアタールームのような場所だった。この部屋はダメだな。
次に入った部屋はここから右斜め前の部屋だ。
ガチャ
「……」
俺は真顔で扉を閉めた。ベッドはあるけど……あれは色々と誤解を生むしな。
……よし! 次行こう! いい部屋あるかな!
次に入ったのは左の部屋。
その中には拷問設備のようなものが沢山あった。あの貴族はどのような趣味をしているんだろう……そんなことを思いながら黙って扉を閉めた。
次に入ったのは右斜め前の部屋。
この扉を開けたらさらなる異世界に飛ばされる。とか無いよな。いや、無くていいぞ。
「ふぉっ?」
いや、なんで眼鏡をかけたデブのおっさんがいるんだよ。いかにも日本っぽい感じだったし。周りに置いてあったフィギュアが萌えキャラっぽく日本を感じられたからな。え……? ってことは帰れる?
俺はもう1度扉を開く。
「ふぉっ?」
別に戻らなくてもいいけど一応、念の為。入れるかだけ確認しようかな。日本のニートの部屋と繋がっている異世界の扉とか全然嬉しくないけど。
俺は扉の中に入ろうとする。すると……目には見えない何かで結局、外には出れなかった。
俺はこの部屋が何なのか気になり名前を確認する。
『あなたの運命ドア
このままあなたが過ごした場合の末路が見えます』
嘘だろおい! あれを見た感じ世界をなんとか救った俺は地球に戻る……だが、時間軸だけは進んでいて勉強に追いつかずニートになってしまった!
みたいじゃないか! 俺は絶対にならないぞ。と、心に誓い最後の希望右の扉を開ける。
――そこに待っていたのは……
取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術
カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ リーフターン 玉ねぎボンバー 土下座フラッシュ(晴れの時だけ使用可能)
迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経
おトイレの付き添い 遊園地の支配
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