異世界でみんなの飯テロ保護してます!
食べ物がわからない
俺達はオクトパースの食べ物を守るために船から降りた。……そこは物凄く荒れていた。地面の様々な部分が深く沈んでいたり、半壊された店などがあった。
こんな有様になっているのにも関わらず陽葵さんやその他の防衛軍の方々のほぼ全員が船でのんびりしていると考えると少し腹が立つ。この光景を見て欲しい。
「……酷いわね」
と、女性が重そうな声を上げた。
遠くから爆発音が聴こえる。
「皆さん!向こうです!」
と、フロントの女性が声を出す。
俺達はすかさず女性の案内する方向へ向かう。
走りながらフロントの女性が、
「この街は、半径1kmと非常に小さな街で、現在、約500㎡潰されています」
確かに少ししか走ってないのにもう見える範囲で侵略が行われていた。
敵は4人か……。この人数でここまで侵略するなんて、なかなかの手慣れか……?
「おい!てめぇら!何してんだよ。あ?」
仲間の喧嘩っ早い男が声を上げる。
「あ?」
後ろを振り向き相手の動きが止まる。
分かっていただけているとは思うがここはタコの世界で、敵はタコに対して爆弾を入れていた。わかりやすく説明するなら、まず、普通のそのままのタコには口から爆弾を詰め込み、茹でたタコには吸盤に小型の爆弾を設置していたのだ。
そして、なんとしても許されないのは、たこ焼きに爆弾……ではなく、罰ゲームでよくあるような納豆を入れていたのだ。あれ、生暖かさと臭さが本当にきついんだよなぁ。こいつら本当に性格ねじまがってんなぁ。
「おい、お前らいい加減にしろ!俺らと勝負して負けたらここから出ていってもらおうか!」
1回だけでいいから言ってみたかったんだよね!
「ん?じゃあお前らが負けたら出てけよ」
ムキムキの男が歯を見せて笑う。
「ん……そっちは6人かぁ。どうせなら1、1のタイマンがしたいんだけどなぁ」
相手の小柄の男が言う。こいつ、良いように言ってるけどただ単に有利にしたいだけだよね。
「あ?タイマンか?俺様の力を侮るなよ。いいじゃねぇか」
何抜かしてんの?こいつが1番の敵なんじゃないかとも思えてきたな。
「少し待ちなさい!まず4対6の時点でどうするのよ?」
本当にその通りだ。まぁ、こっちの1人はフロントの女性だから戦力にならないんだけどね。まぁ、分からないけど。
「あ?それなら俺様があっちの味方になれば、これで5対5じゃないか。てめぇともケリをつけたいからな」
と、俺の方を指差す。
え……こいつ何言ってんの?そもそもの目的を思い出してくれないかなぁ。
「そこのくそ坊主。目的を思いだすんじゃ」
と、老人が言う。
本当にそれなんだよ!しかも、こっち1人フロントの人!そんな人に戦わせるの考えて?
「おい!お前フロントの人まで戦わせる気か?」
「っせぇ!てめぇを潰してぇんだよ!」
うわ、自己中すぎて。泣けてくる。
「それじゃあ、5対5の勝ち抜き戦でいいかな?」
と、相手の女性が言う。
あーあ。本当にあいつが1番の敵だわ。
「……しょうが……ないわね。その話乗るわ。その代わりフロントの人はすぐ降参しても構わないから」
「は、はい……」
場所は本当に何も無いような荒地。戦うには良さそうな場所を選んだ。
「おい……一応言うがここの街の人を人質に取ったりはするなよ」
……これって、下手したら殺されるんだよな。
「まず、順番を決めてから勝負をしましょう」
――――
「順番どうする?」
「そうね……。まず、私から行かせて貰えないかしら。私のスキルは野菜系統だから、多くの技で相手に対応できると思うの。だから、1番最初を希望するわ」
……確かにいいかもしれない。場所的にも技は打ちやすいしな。
「じゃあ、俺は2番目で。なんとなくだけど」
そして、順番は決まった。
1番目は野菜の女性、2番目は俺、3番目はドゥフフ男、4番目は老人、5番目はフロントの人になった。
「なんだなんだ、順番は決まったか?おい、行け!」
最初の相手は身長が高く痩せ型の男だった。
「いひひひ。なんだこの女」
見た目だけで言うなら『弱そう』だ。
「舐めないでちょうだい!あなた達なんかに負けないわ」
「それでは、試合を始めます!降参した場合は直ちに試合を終了するというルールでお願いします!相手が対戦不能(死亡も含め)になった場合のみ終了します」
パン!
試合が開始した。
「私からいかせてもらうわよ!」
その声と同時につるが相手の周りを覆い尽くす。そして、相手はなんとつるの中に囚われた。
「簡単に捕まるなんてちょろいわね!」
スキル
『つる返し』
相手を覆い尽くしていたつるが一斉に右側に倒れる。見た感じすごい重量が相手にかかっているだろう。
「……あれは、なんじゃ……薩摩芋か?」
と、老人が言う。ガーデニングとかには詳しいのかな?
「薩摩芋は荒地でも育つのよ」
と、自信満々に話す。流石の相手でもあれには勝てないだろう。
その瞬間女性の近くにあるつるの中から敵が飛び出してきた。
ザクッ
女性の足を噛んだ。というより、噛みちぎろうとしたという表現が正しいのだろうか。
女性の足からは血が出ていた。
「お前が先にしてきたんだからな」
確かに相手にも多少の傷はある。
「負けるわけにはいかないのよ!」
すかさず、女性はスキルを放つ。すると、相手の足元に芽が育ったと思った瞬間にその作物がものすごい勢いで成長し相手の体に巻きついた。どうやら、相手を縛る系のスキルらしい。
だが、相手は簡単に抜け出してしまった。
……相手の使っている食べ物のスキルは何なんだ?
「にひひひ。その程度か女」
足のせいであまり上手く動けていないように見える。
女性はさっきと同じ技をもう一度使用し、相手をつるで囲む。そして、つるの中に湯気が出ているじゃがいもを入れる。
「ホクホクのジャガイモよ。暑さで倒れなさい!」
ちなみに、ジャガイモは荒地でも育つらしい。
ジャキッ。つるが食いちぎられた。
「だから、言ってるだろう。その程度じゃ倒れないと」
……相手は俺でもわかるくらいの力を放っていた。
取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術
カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ
迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経
おトイレの付き添い 遊園地の支配
つまようじ回避マン
お色家 変装『舞妓』
地球のゲームでもあったようなレベルの煽り 
演技『狂人』 主人公補正 騙される弱抵抗力
こんな有様になっているのにも関わらず陽葵さんやその他の防衛軍の方々のほぼ全員が船でのんびりしていると考えると少し腹が立つ。この光景を見て欲しい。
「……酷いわね」
と、女性が重そうな声を上げた。
遠くから爆発音が聴こえる。
「皆さん!向こうです!」
と、フロントの女性が声を出す。
俺達はすかさず女性の案内する方向へ向かう。
走りながらフロントの女性が、
「この街は、半径1kmと非常に小さな街で、現在、約500㎡潰されています」
確かに少ししか走ってないのにもう見える範囲で侵略が行われていた。
敵は4人か……。この人数でここまで侵略するなんて、なかなかの手慣れか……?
「おい!てめぇら!何してんだよ。あ?」
仲間の喧嘩っ早い男が声を上げる。
「あ?」
後ろを振り向き相手の動きが止まる。
分かっていただけているとは思うがここはタコの世界で、敵はタコに対して爆弾を入れていた。わかりやすく説明するなら、まず、普通のそのままのタコには口から爆弾を詰め込み、茹でたタコには吸盤に小型の爆弾を設置していたのだ。
そして、なんとしても許されないのは、たこ焼きに爆弾……ではなく、罰ゲームでよくあるような納豆を入れていたのだ。あれ、生暖かさと臭さが本当にきついんだよなぁ。こいつら本当に性格ねじまがってんなぁ。
「おい、お前らいい加減にしろ!俺らと勝負して負けたらここから出ていってもらおうか!」
1回だけでいいから言ってみたかったんだよね!
「ん?じゃあお前らが負けたら出てけよ」
ムキムキの男が歯を見せて笑う。
「ん……そっちは6人かぁ。どうせなら1、1のタイマンがしたいんだけどなぁ」
相手の小柄の男が言う。こいつ、良いように言ってるけどただ単に有利にしたいだけだよね。
「あ?タイマンか?俺様の力を侮るなよ。いいじゃねぇか」
何抜かしてんの?こいつが1番の敵なんじゃないかとも思えてきたな。
「少し待ちなさい!まず4対6の時点でどうするのよ?」
本当にその通りだ。まぁ、こっちの1人はフロントの女性だから戦力にならないんだけどね。まぁ、分からないけど。
「あ?それなら俺様があっちの味方になれば、これで5対5じゃないか。てめぇともケリをつけたいからな」
と、俺の方を指差す。
え……こいつ何言ってんの?そもそもの目的を思い出してくれないかなぁ。
「そこのくそ坊主。目的を思いだすんじゃ」
と、老人が言う。
本当にそれなんだよ!しかも、こっち1人フロントの人!そんな人に戦わせるの考えて?
「おい!お前フロントの人まで戦わせる気か?」
「っせぇ!てめぇを潰してぇんだよ!」
うわ、自己中すぎて。泣けてくる。
「それじゃあ、5対5の勝ち抜き戦でいいかな?」
と、相手の女性が言う。
あーあ。本当にあいつが1番の敵だわ。
「……しょうが……ないわね。その話乗るわ。その代わりフロントの人はすぐ降参しても構わないから」
「は、はい……」
場所は本当に何も無いような荒地。戦うには良さそうな場所を選んだ。
「おい……一応言うがここの街の人を人質に取ったりはするなよ」
……これって、下手したら殺されるんだよな。
「まず、順番を決めてから勝負をしましょう」
――――
「順番どうする?」
「そうね……。まず、私から行かせて貰えないかしら。私のスキルは野菜系統だから、多くの技で相手に対応できると思うの。だから、1番最初を希望するわ」
……確かにいいかもしれない。場所的にも技は打ちやすいしな。
「じゃあ、俺は2番目で。なんとなくだけど」
そして、順番は決まった。
1番目は野菜の女性、2番目は俺、3番目はドゥフフ男、4番目は老人、5番目はフロントの人になった。
「なんだなんだ、順番は決まったか?おい、行け!」
最初の相手は身長が高く痩せ型の男だった。
「いひひひ。なんだこの女」
見た目だけで言うなら『弱そう』だ。
「舐めないでちょうだい!あなた達なんかに負けないわ」
「それでは、試合を始めます!降参した場合は直ちに試合を終了するというルールでお願いします!相手が対戦不能(死亡も含め)になった場合のみ終了します」
パン!
試合が開始した。
「私からいかせてもらうわよ!」
その声と同時につるが相手の周りを覆い尽くす。そして、相手はなんとつるの中に囚われた。
「簡単に捕まるなんてちょろいわね!」
スキル
『つる返し』
相手を覆い尽くしていたつるが一斉に右側に倒れる。見た感じすごい重量が相手にかかっているだろう。
「……あれは、なんじゃ……薩摩芋か?」
と、老人が言う。ガーデニングとかには詳しいのかな?
「薩摩芋は荒地でも育つのよ」
と、自信満々に話す。流石の相手でもあれには勝てないだろう。
その瞬間女性の近くにあるつるの中から敵が飛び出してきた。
ザクッ
女性の足を噛んだ。というより、噛みちぎろうとしたという表現が正しいのだろうか。
女性の足からは血が出ていた。
「お前が先にしてきたんだからな」
確かに相手にも多少の傷はある。
「負けるわけにはいかないのよ!」
すかさず、女性はスキルを放つ。すると、相手の足元に芽が育ったと思った瞬間にその作物がものすごい勢いで成長し相手の体に巻きついた。どうやら、相手を縛る系のスキルらしい。
だが、相手は簡単に抜け出してしまった。
……相手の使っている食べ物のスキルは何なんだ?
「にひひひ。その程度か女」
足のせいであまり上手く動けていないように見える。
女性はさっきと同じ技をもう一度使用し、相手をつるで囲む。そして、つるの中に湯気が出ているじゃがいもを入れる。
「ホクホクのジャガイモよ。暑さで倒れなさい!」
ちなみに、ジャガイモは荒地でも育つらしい。
ジャキッ。つるが食いちぎられた。
「だから、言ってるだろう。その程度じゃ倒れないと」
……相手は俺でもわかるくらいの力を放っていた。
取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術
カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ
迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経
おトイレの付き添い 遊園地の支配
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お色家 変装『舞妓』
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