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イベントに向けて





 「……よし、合格さね。これでお前は今日から一人前さね」
 「本当ですか!」


 ・ Dランクポーション:体力を20回復させる。 製作者:マチ


 「ああ、おめでとう。約束通り今日から自分で作ったポーションを売りに出すことを許可するさね」
 「ありがとうございます、アルバさん」




 前回のFランクポーションを作った日から、既に三日が経ち、イベントを明後日に控えてようやく上級ポーションDランクポーションが完成し、一人前としてみとめてもらうことが出来た。上級ポーションは下級ポーションとは違い、火にかけて混ぜる時間のタイミングがさらにシビアとなっている。少しでも時間が長すぎたら変色してしまい、下級ポーションと同じ感覚でやっていたら、作り方は同じでも感覚が全く違うためため何度も変色させてしまい失敗した。そのままずるずると三日が経ち、ようやく完成した。



 「まだ必要はないとは思うけど、もし、上級ポーションより上の特級ポーションの作りたかったらあたしがまたおしえてやるからまたここへ来るといいさね」
 「はい!」



 ――――INFO――――
 ・称号:《一人前のポーション職人》を獲得しました。
 ・《一人前のポーション職人》:一人前のポーション職人:ポーション作りを師事している人から一人前と認められたものに贈られる称号







 アルバさんの店を出た私は、転送装置を使ってファーロンへと転移した後、そのまま街の外門をくぐり、ウルバ鉱山へと向かった。私が落ちた先にはまだ道が続いていたため今日はそこでレベル上げを行うことにした。鉱山を上っている最中、急に私を影が覆い、暗くなった。突然暗くなったことに困惑する暇もなく頭上から バサッ、バサッ と何かが羽ばたく音が聞こえ、視線を空へと傾けると、ワイバーンが旋回をしていた。

 「ギャアアアアア!」
 「!」

 ワイバーンが咢を開き、溜めの動作を行った後、口から炎が溢れ出した。直感でヤバいと思い回避行動をとった瞬間、ワイバーンの口から火球が吐き出された。当然、火球が一発で終わるはずがなく、連続で何発も発射された。火球の速度はかなり速いが、火球を放つときの予備動作が大きいため、発射されるのと同時に回避することで避けることが出来た。

 「はぁ、はぁ…」

 何十発も放たれた火球を躱していると、【回避 lv1】のスキルを獲得した。
 【回避】のスキルも使い、ワイバーンの火球をかわし続けていたが、段々とスタミナがなくなってきて、息も荒くなってきた。

 「がはっ!?」

 もうスタミナががほとんどなくなり、避けるのがつらくなってきてもうダメかなと思っていた矢先、いつまで経っても私に対して火球が当たらないことに業を煮やしたのか、ワイバーンが火球を吐くのを止めて、こちらに急降下して突進してきた。近づいたことで初めてわかる人の1、5倍はあるかという大きな翼に、鈍く黒く輝く黒麟をもつワイバーンの、その突然の行動に対して対処が遅れ、咄嗟に刀を構えてガードしたが、スタミナがなくなった私に、急降下してきてスピードの乗った攻撃を防げるはずもなく、あっけなく私は吹き飛び宙を舞った。そして、ごつごつとした岩肌の地面に背中から打ち付けた衝撃により、肺から空気が吐き出された。


 「げほっ!」


 口の中に溜まった血を吐き出して、よろつきながらもなんとか立ち上がった私に対してとどめを刺そうと、ワイバーンは上空へと飛んで急降下して突撃してきた。
 《神獣降臨》を使おうかと思ったが、変身後の体の状態スタミナ等は元の体に依存するため、弱ったまま変身しても満足に戦えない。私は残った力を振り絞りながら、《赤熊の爪レッドウルステアー》を発動させて刀に纏わせた。
 そのまま、【刀スキル ストロークファスト】を発動させて、こちらへ突進してくるワイバーンに向かって飛び出した。突撃してくる私に驚愕に目を開くワイバーンだったが、雄たけびを上げてこちらを迎え討とうとさらにスピードを上げた。
 《赤熊の爪レッドウルステアー》を纏わせて発動させた【ストロークファスト】はワイバーンの硬い重厚な鱗を貫通した。体を貫通されたワイバーンは地面に落ち、小さくうめき声をあげた後、淡い光となって霧散した。ワイバーンが光の粒子へと変わっていったのを尻目に、地面へと倒れこんだ。


 「さて、街へ帰ろ…う……あれ?」

 街へ戻って疲れを癒そうと思って立ち上がったが、急にめまいがしてまた地面へと倒れた。ステータスを確認すると、〚毒〛の状態になっていた。倒れながらも必死に毒になった原因を考え、ワイバーンは毒を使っていなかったはずだと思ったが、ワイバーンの尻尾の棘には毒があることを、私がワイバーンの体を貫通する際に尻尾にあたっていたのを思い出した。
 どんどんと意識が遠くなっていく感覚に焦りながらも、解毒ポーションを購入していないため何もできずに私は意識を失った。




 「お目覚めですか?」
 「ここは?」
 「ここは、神聖なる神の獣が祀られている教会です。私はここの教会の神父を務めさせてもらっています」

 辺りを見渡すと、白い大理石で作られた壁や柱、太陽の光に照らされて光るステンドガラス。そしてここの教会で祀られているという神獣の像が中央に二つ置かれていた。どうやらここが死に戻りをしたプレイヤーが生き返るところらしい。私はワイバーンとの戦闘で勝利することは出来たが、毒をもらい死んでしまったようだ。次からはしっかり解毒ポーションを買っておこうと思った。

 「あなたの冒険に神の導きがあらんことを」


 教会を出ると、他のプレイヤー達が行き交う広場に出た。目の前には巨大なコロシアムが見えることから、ここは第二の街のファーロンのようだ。既にコロシアム周辺には、明後日に控えてあるイベントに向けて屋台の準備をしているプレイヤーの姿もあった。
 そんなプレイヤー達の間を縫って宿のある場所へと歩いて行った。宿に着いた後、溜まった疲れを癒すため、自室のベッドへと飛び込んだ。ベッドの上で横になりながらステータスを開いて溜まったスキルポイントとアビリティポイントを振り分けた。【刀 lv20】に【回避 lv7】となった。アビリティポイントはAGIに6、DEFに2と振り分けた。
 【刀】スキルがlv20となったことで新しいスキルが一つ追加された。

 ・【かまいたち】:刀から真空の刃を放ち相手を切りつける。 


 ワイバーンとの戦闘で疲れた私は、そのままログアウトした。











 マチ
 レベル12
HP:73
MP:22
 STR:61(10)
DEF:62(21)
 AGI:70(20)
 INT:34
 DEX:22

装備
武器 :初心者の刀

頭  :
体上 :赤熊のレザーアーマー
体下 :赤熊のレザーベルト
腕  :赤熊のレザーアーム
足  :赤熊のレザーブーツ
 アクセ
頭  :
顔  :
首  :
腕  :ファフニールのパンジャ
足  :
耳  :

スキル
【刀 lv20】 【察知 lv1】【回避 lv7】 【STR上昇 】【取得経験値上昇(微)】 【《赤熊レッドウルステアーの爪》】 【《神獣降臨(フェンリル)(ファフニール:封印)lv3》】

残りスキルポイント:0
残りアビリティポイント:0

称号
 《ファフニールの友人》
 《森の王者赤熊を討伐せし者》
 《フェンリルの友人》
 《一人前のポーション職人》

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