異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした
荒ぐ妹とブラックサンタ
たくさんの家にプレゼントを届けた二人は、サンタに降ろされ家に帰る様にいわれる
「明日も手伝うね~、あぁ拒否権はおっさんには無いから」
「《約束》また明日」
二人の鋭い眼光にサンタは仕方なく明日も来ることを約束するとソリに乗って行ってしまった
「あ~、楽しかった!! 明日が楽しみだね」
「《解》明日が待ち遠しい…そう言えば何か忘れている様な…」
二人は買い物に行っていたことを思い出し、袋の中を見ると…周りが寒かったからか腐ってはいなかったが…
帰ったら確実にユートに怒られると確信していた
家の大きな扉を開けて、こ~っそり帰ってきた二人は靴を脱いで抜き足で自分達の部屋まで歩き出す
すると、書斎の方からユートの唸り声が聴こえてきた
「だ~!! 仕事が終わらねぇ!! 急に山の様に書類を送りつけてきやがって~…今度ディオニスに会ったら文句言ってやる」
そう言いながらも、筆とハンコを走らせ目の前に山積みとなった、ユートの街のギルドに送られる依頼や他の貴族のパーティの招待状等の書類が積み上げられている
「なになに…『子どものオモチャが紛失したから探せ』…ってこんなの冒険者のやる仕事じゃねぇだろ…冒険者を単なる便利屋だと思ってないか?」
「それに何処の貴族も似たような仕事だし…これは俺に対するいじめか? いじめなのか!?」
覗き見していた二人は、つい扉に触れてしまいギギギと開いた
ユートの目の下には、もう二三日も寝ていないのかくまが大きく刻まれ、部屋の片隅にはカラになった栄養ドリンクのビンが転がっている
「あぁおかえり二人共、リンカとイリーナが心配してたぞ?」
「こんなに遅くなるなんて何かあったのか? 仕方ない…俺も一緒に謝ってやるよ」
ユートは仕事から逃げるダシに使われたと二人はユートを冷たい目で見るが…怒らせてしまったのも事実な為、黙って使われる事にした
その後、やはり二三時間に渡ってリンカに搾られた二人
だがその話の半分以上はウトウトとしてしまい寝ぼけ眼で聞いていた為、殆ど眠っていた
そして、等々眠ってしまった二人をリンカは仕方ないなと悪態付きながらもユートと二人で部屋に運んだ
二人が起きたのは昼頃であった
書斎に向かうと昨日よりかは減ってはいるがまだまだ終わる兆しがない書類の山を見つけた二人は、そっと扉をしめた
そんな時、長い廊下の向こうから手にマジックペンを握りしめ逃げる様にアイトとユラが走ってきた
その後方を見ると…顔に落書きをされた奴隷ちゃんが走ってきた
「ま…待ってくださ~い……はぁ…はぁ……」
結局追い付けなかった奴隷ちゃんは肩で息をしながら転んでしまう
「大丈夫? 濡れタオル持ってこようか?」
「あ…いえ、大丈夫です…お気使いありがとうございます、レンカ様」
奴隷ちゃんは盲目で魔法を使わなければ辺りの状況に気付けない、その為アイトやユラに度々いたずらされるのだ
「そう言えば…昨日はお帰りが遅かったですね…」
「何かあったのですか?」
奴隷ちゃんはそう質問すると、二人は目を見合わせクスクスと笑った後、この幸せを分かち会おうと奴隷ちゃんにサンタの事を話し始める
「……なるほど、昨日はサンタという某に連れ回されて帰りが遅くなったのですね…きちんとお父様に報告はなさりましたか?」
奴隷ちゃんにそう言われ、よく良く考えればサンタはこの国に来た不法入国者の1人であり、報告対象である事を二人はすっかり忘れていた
「それに…サンタなんていませんよ……」
「大人が作ったデタラメなんですよ…ランカ様とレンカ様は騙されて」
奴隷ちゃんが最後まで言う前に、レンカは大きな声で奴隷ちゃんの声をかき消す
「うるさい!! この目で見たの!! ソリで空を飛んでたの」
「そらに…プレゼントだってくれたんだからサンタに決まってるよ!! お姉ちゃん、行こ、おっさんが待ってるよ」
レンカはそう言ってランカの手を引き駆け足でその場から逃げる様に立ち去っていった
「…お父様に報告しておいた方がよろしいかもです」
奴隷ちゃんは一言呟くと、書斎の方へ向かっていった
待ち合わせの場所には既にサンタがソリに寄っかかって待っていた
相変わらずソリの中には、少量の食料と白い麻袋が詰め込まれている
「やっと来たか、もう待ちくたびれだぞ」
昨日の老人チックな口調はどこへやら、まるで強面の兄ちゃんみたいな口調へと変わったサンタのおっさんは急かす様にソリに乗り込むように催促する
「あの…おっさんに聞きたいことがあるんだけど……」
レンカは先程、奴隷ちゃんに言われた事が脳裏に過ぎり恐る恐る切り出す
「おっさんは…私達を騙してるの?」
「そんな訳ないよね? だってプレゼントくれたしね…私達の勘違いだよね?」
レンカのその言葉を聞いたおっさんは空を見上げてため息1つついた後、ソリの中から鉄製の縄を取り出し二人を拘束する
不意にやられ反応が遅れた二人は為す術なく捕まり、ソリの中に潜んでいた3人の男も表れ、二人はソリの中に押し込まれた
「やれやれ…こんな人目に付く所ではなく、もっと離れた場所にしようと思ったが…まぁ仕方ねぇよな」
「それじゃあ…お前等を使って大金稼がせて貰うとするよ」
おっさんはそう言ってドス黒い笑みを浮かべ、二人+男3人を乗せたソリはどこかへ消えていった
「明日も手伝うね~、あぁ拒否権はおっさんには無いから」
「《約束》また明日」
二人の鋭い眼光にサンタは仕方なく明日も来ることを約束するとソリに乗って行ってしまった
「あ~、楽しかった!! 明日が楽しみだね」
「《解》明日が待ち遠しい…そう言えば何か忘れている様な…」
二人は買い物に行っていたことを思い出し、袋の中を見ると…周りが寒かったからか腐ってはいなかったが…
帰ったら確実にユートに怒られると確信していた
家の大きな扉を開けて、こ~っそり帰ってきた二人は靴を脱いで抜き足で自分達の部屋まで歩き出す
すると、書斎の方からユートの唸り声が聴こえてきた
「だ~!! 仕事が終わらねぇ!! 急に山の様に書類を送りつけてきやがって~…今度ディオニスに会ったら文句言ってやる」
そう言いながらも、筆とハンコを走らせ目の前に山積みとなった、ユートの街のギルドに送られる依頼や他の貴族のパーティの招待状等の書類が積み上げられている
「なになに…『子どものオモチャが紛失したから探せ』…ってこんなの冒険者のやる仕事じゃねぇだろ…冒険者を単なる便利屋だと思ってないか?」
「それに何処の貴族も似たような仕事だし…これは俺に対するいじめか? いじめなのか!?」
覗き見していた二人は、つい扉に触れてしまいギギギと開いた
ユートの目の下には、もう二三日も寝ていないのかくまが大きく刻まれ、部屋の片隅にはカラになった栄養ドリンクのビンが転がっている
「あぁおかえり二人共、リンカとイリーナが心配してたぞ?」
「こんなに遅くなるなんて何かあったのか? 仕方ない…俺も一緒に謝ってやるよ」
ユートは仕事から逃げるダシに使われたと二人はユートを冷たい目で見るが…怒らせてしまったのも事実な為、黙って使われる事にした
その後、やはり二三時間に渡ってリンカに搾られた二人
だがその話の半分以上はウトウトとしてしまい寝ぼけ眼で聞いていた為、殆ど眠っていた
そして、等々眠ってしまった二人をリンカは仕方ないなと悪態付きながらもユートと二人で部屋に運んだ
二人が起きたのは昼頃であった
書斎に向かうと昨日よりかは減ってはいるがまだまだ終わる兆しがない書類の山を見つけた二人は、そっと扉をしめた
そんな時、長い廊下の向こうから手にマジックペンを握りしめ逃げる様にアイトとユラが走ってきた
その後方を見ると…顔に落書きをされた奴隷ちゃんが走ってきた
「ま…待ってくださ~い……はぁ…はぁ……」
結局追い付けなかった奴隷ちゃんは肩で息をしながら転んでしまう
「大丈夫? 濡れタオル持ってこようか?」
「あ…いえ、大丈夫です…お気使いありがとうございます、レンカ様」
奴隷ちゃんは盲目で魔法を使わなければ辺りの状況に気付けない、その為アイトやユラに度々いたずらされるのだ
「そう言えば…昨日はお帰りが遅かったですね…」
「何かあったのですか?」
奴隷ちゃんはそう質問すると、二人は目を見合わせクスクスと笑った後、この幸せを分かち会おうと奴隷ちゃんにサンタの事を話し始める
「……なるほど、昨日はサンタという某に連れ回されて帰りが遅くなったのですね…きちんとお父様に報告はなさりましたか?」
奴隷ちゃんにそう言われ、よく良く考えればサンタはこの国に来た不法入国者の1人であり、報告対象である事を二人はすっかり忘れていた
「それに…サンタなんていませんよ……」
「大人が作ったデタラメなんですよ…ランカ様とレンカ様は騙されて」
奴隷ちゃんが最後まで言う前に、レンカは大きな声で奴隷ちゃんの声をかき消す
「うるさい!! この目で見たの!! ソリで空を飛んでたの」
「そらに…プレゼントだってくれたんだからサンタに決まってるよ!! お姉ちゃん、行こ、おっさんが待ってるよ」
レンカはそう言ってランカの手を引き駆け足でその場から逃げる様に立ち去っていった
「…お父様に報告しておいた方がよろしいかもです」
奴隷ちゃんは一言呟くと、書斎の方へ向かっていった
待ち合わせの場所には既にサンタがソリに寄っかかって待っていた
相変わらずソリの中には、少量の食料と白い麻袋が詰め込まれている
「やっと来たか、もう待ちくたびれだぞ」
昨日の老人チックな口調はどこへやら、まるで強面の兄ちゃんみたいな口調へと変わったサンタのおっさんは急かす様にソリに乗り込むように催促する
「あの…おっさんに聞きたいことがあるんだけど……」
レンカは先程、奴隷ちゃんに言われた事が脳裏に過ぎり恐る恐る切り出す
「おっさんは…私達を騙してるの?」
「そんな訳ないよね? だってプレゼントくれたしね…私達の勘違いだよね?」
レンカのその言葉を聞いたおっさんは空を見上げてため息1つついた後、ソリの中から鉄製の縄を取り出し二人を拘束する
不意にやられ反応が遅れた二人は為す術なく捕まり、ソリの中に潜んでいた3人の男も表れ、二人はソリの中に押し込まれた
「やれやれ…こんな人目に付く所ではなく、もっと離れた場所にしようと思ったが…まぁ仕方ねぇよな」
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