異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした
精霊対話と懐中時計の呪い
『儂を呼んだのは誰じゃ?』
懐中時計から赤い半透明な精霊が出てくる
「凄い!なんとも美しいんだ」
マッドハッターは目を輝かせる
『まさかお主か?マッドハッター、お主にはそんな力は無かったと思うのじゃが』
精霊はティーカップの縁に座りあくびをする
「呼んだのは俺だ、頼みがあってな」
俺が話し掛けると
『なんじゃお主は、まさか普通の人間がこの世界にいるとは珍しいのぉ』
精霊は飛び上がり俺の顔をまじまじと見る
『それで?頼みというのは?』
「懐中時計の時刻を七時にして『無理じゃ』」
俺の頼みは一刀されてしまった
『儂じゃって出来ればそうしたいわい、じゃがの…針を動かそうとすると…奴が現れるのじゃ』
そう言って精霊は試しに秒針を動かそうとすると時計から黒い手の様な物が飛び出してきて精霊の首を絞める
精霊はその手に力を込め引き剥がすと手は消えていった
『この様に…針を動かすとこいつが現れるのでの…動かす事は出来ん…諦めるんじゃな』
「それじゃあ、その手をどうにかすれば良いんだな?」
俺は時計を手に取る
『何をする気じゃ?まさか時計ごと壊してその手の主を殺す気かの?無駄じゃ…その時計は壊れんよ…そういう魔法が込められておる』
精霊がそう言ってる間に俺は時計を握り締めさらにバラバラにした
精霊はポカンと口を開けている
『お主…凄いの…あの時計には不壊の魔法が掛けられていたのじゃがな』
「不壊?ならば俺は壊す魔法を使えば良いだけだろ?以前造ったゴーレムが『粉砕』って魔法を覚えててな、とりあえず俺も覚えておいた」
そして、時計の破片から黒い物体が次々と這い出てきてテーブルの上に集まる
その姿はまるで蜘蛛の様であり黒のクレヨンでぐちゃぐちゃと塗りつぶした様な模様をしている
「うわ~…中々キモい形してるな…とりあえず殺すか」
俺は揺らめく炎で燃やそうとしたらその蜘蛛は飛び跳ね、マッドハッターの顔にへばりつく
「な…なんだこれ…気持ち悪い…離れて…!」
そして蜘蛛は自らの体を液体状に変化させて鼻や耳や口からマッドハッターの体内に入っていった
「グガカ…キガゴガガ…ガギャゴギグガ……」
マッドハッターが奇妙な声をあげながら悶える
「ガガ…ナンダオマエ…トケイヲコワシヤガッテ…」
あれは…憑依型の呪いだな
呪いというのは種類が多い
俺が以前ダンテに使ったのが敵に警告する『警告型』
シャウラが使ったアルカを凍らせた呪いは詠唱する『詠唱型』
そして、この『憑依型』というのは生き物に使いたい呪いを掛けて呪いの媒体として対象者に憑依させて対象者が死ぬまで決して解かれない呪いを発動させる
「しっかし聞き取りにくいな…おい精霊、通訳してくれ、というか聞き取りやすくお前が代弁してくれ」
『主は儂をなんじゃと思っとるのか…しょうがないのぅ…』
精霊はやれやれといった仕草をする
『ハートの女王様の配下が一つ、スペード席のこの私の呪いによってここに閉じ込めていたが…そこの人間のせいで結界が壊れてしまった…しかし…ハートの女王様からは城に一歩も近づけるなと言われている…だから…』
『お前らは…皆殺しだ』
マッドハッターが…いや闇マッドハッターが手に帽子を持つ
「精霊と三月うさぎは下がってろ」
「しかし…マッドハッターの武器は帽子か…面白そうだ」
俺は鏡花水月を無限収納から取り出し腰に刺す
闇マッドハッターは二つの帽子をこちらへ投げつけてくる
その鍔の部分にはチェーンソーの様に刃がギュルルルと音を立てながら回っている
俺ら鋼鉄化を両手に使いあえて攻撃を両手でガードし刃を全てへし折る
「この攻撃って帽子の意味あるかよ」
俺は両手の鋼鉄化を解除して懐に潜り込み鏡花水月の柄に手を添える
『抜刀術ー竜胆ー』
懐に潜り込み足から頭の先まで竜が空へ舞い上がるが如く斬りつける技
外した際の隙は大きいがその分当たれば強い
「安心しな、峰打ちってヤツだ完全に斬れてはないから死んでないはずだ」
俺は脈を測ろうと倒れているマッドハッターに近づくと、マッドハッターの口から黒い触手が出てきて俺に絡みつく
『この男よりもお前の方が強そうだ…次の宿主はお前だ』
精霊は律儀にちゃんと代弁をしているな
ってそんな呑気なこと言ってられないな
「そうかよ…なら…もうマッドハッターの体から出てきなよっ!」
俺は触手を掴み引きずり出す
「よ~し…ちゃんと全部出たな?」
マッドハッターの体から邪気が消える
完全に呪いの媒体は抜けたみたいだ
『お前の体を寄越せぇぇぇ!』
媒体の中心核である黒い球体の物が俺の口の中に入ろうとする
「ここまで近づいたら逃げられないだろう」
『ースパークー』
雷属性魔法で俺を中心とした電撃を発生させる
大抵の奴は黒焦げになる
「まぁお前は元々黒いから変わりないな」
中心核から煙が出て触手はネバネバとしたスライムに変わり俺にへばりつく
「ふぅ…うぇぇ気持ち悪い…シャワーでも浴びたいぜ」
俺がそう言うと空から大量の水が降ってくる
『どうじゃ?これでスッキリしたじゃろ?』
精霊の力恐るべしだな
「それじゃあ俺は城へと行きますか…恐らくこの世界のラスボスはハートの女王だと俺は確信した」
「お前も来るかマッドハッター……」
俺はマッドハッターの方を見ると…
黒焦げになってピクピクと痙攣していた
「あちゃー…やりすぎたか、まぁ直撃じゃないから死にはしないだろ」
懐中時計から赤い半透明な精霊が出てくる
「凄い!なんとも美しいんだ」
マッドハッターは目を輝かせる
『まさかお主か?マッドハッター、お主にはそんな力は無かったと思うのじゃが』
精霊はティーカップの縁に座りあくびをする
「呼んだのは俺だ、頼みがあってな」
俺が話し掛けると
『なんじゃお主は、まさか普通の人間がこの世界にいるとは珍しいのぉ』
精霊は飛び上がり俺の顔をまじまじと見る
『それで?頼みというのは?』
「懐中時計の時刻を七時にして『無理じゃ』」
俺の頼みは一刀されてしまった
『儂じゃって出来ればそうしたいわい、じゃがの…針を動かそうとすると…奴が現れるのじゃ』
そう言って精霊は試しに秒針を動かそうとすると時計から黒い手の様な物が飛び出してきて精霊の首を絞める
精霊はその手に力を込め引き剥がすと手は消えていった
『この様に…針を動かすとこいつが現れるのでの…動かす事は出来ん…諦めるんじゃな』
「それじゃあ、その手をどうにかすれば良いんだな?」
俺は時計を手に取る
『何をする気じゃ?まさか時計ごと壊してその手の主を殺す気かの?無駄じゃ…その時計は壊れんよ…そういう魔法が込められておる』
精霊がそう言ってる間に俺は時計を握り締めさらにバラバラにした
精霊はポカンと口を開けている
『お主…凄いの…あの時計には不壊の魔法が掛けられていたのじゃがな』
「不壊?ならば俺は壊す魔法を使えば良いだけだろ?以前造ったゴーレムが『粉砕』って魔法を覚えててな、とりあえず俺も覚えておいた」
そして、時計の破片から黒い物体が次々と這い出てきてテーブルの上に集まる
その姿はまるで蜘蛛の様であり黒のクレヨンでぐちゃぐちゃと塗りつぶした様な模様をしている
「うわ~…中々キモい形してるな…とりあえず殺すか」
俺は揺らめく炎で燃やそうとしたらその蜘蛛は飛び跳ね、マッドハッターの顔にへばりつく
「な…なんだこれ…気持ち悪い…離れて…!」
そして蜘蛛は自らの体を液体状に変化させて鼻や耳や口からマッドハッターの体内に入っていった
「グガカ…キガゴガガ…ガギャゴギグガ……」
マッドハッターが奇妙な声をあげながら悶える
「ガガ…ナンダオマエ…トケイヲコワシヤガッテ…」
あれは…憑依型の呪いだな
呪いというのは種類が多い
俺が以前ダンテに使ったのが敵に警告する『警告型』
シャウラが使ったアルカを凍らせた呪いは詠唱する『詠唱型』
そして、この『憑依型』というのは生き物に使いたい呪いを掛けて呪いの媒体として対象者に憑依させて対象者が死ぬまで決して解かれない呪いを発動させる
「しっかし聞き取りにくいな…おい精霊、通訳してくれ、というか聞き取りやすくお前が代弁してくれ」
『主は儂をなんじゃと思っとるのか…しょうがないのぅ…』
精霊はやれやれといった仕草をする
『ハートの女王様の配下が一つ、スペード席のこの私の呪いによってここに閉じ込めていたが…そこの人間のせいで結界が壊れてしまった…しかし…ハートの女王様からは城に一歩も近づけるなと言われている…だから…』
『お前らは…皆殺しだ』
マッドハッターが…いや闇マッドハッターが手に帽子を持つ
「精霊と三月うさぎは下がってろ」
「しかし…マッドハッターの武器は帽子か…面白そうだ」
俺は鏡花水月を無限収納から取り出し腰に刺す
闇マッドハッターは二つの帽子をこちらへ投げつけてくる
その鍔の部分にはチェーンソーの様に刃がギュルルルと音を立てながら回っている
俺ら鋼鉄化を両手に使いあえて攻撃を両手でガードし刃を全てへし折る
「この攻撃って帽子の意味あるかよ」
俺は両手の鋼鉄化を解除して懐に潜り込み鏡花水月の柄に手を添える
『抜刀術ー竜胆ー』
懐に潜り込み足から頭の先まで竜が空へ舞い上がるが如く斬りつける技
外した際の隙は大きいがその分当たれば強い
「安心しな、峰打ちってヤツだ完全に斬れてはないから死んでないはずだ」
俺は脈を測ろうと倒れているマッドハッターに近づくと、マッドハッターの口から黒い触手が出てきて俺に絡みつく
『この男よりもお前の方が強そうだ…次の宿主はお前だ』
精霊は律儀にちゃんと代弁をしているな
ってそんな呑気なこと言ってられないな
「そうかよ…なら…もうマッドハッターの体から出てきなよっ!」
俺は触手を掴み引きずり出す
「よ~し…ちゃんと全部出たな?」
マッドハッターの体から邪気が消える
完全に呪いの媒体は抜けたみたいだ
『お前の体を寄越せぇぇぇ!』
媒体の中心核である黒い球体の物が俺の口の中に入ろうとする
「ここまで近づいたら逃げられないだろう」
『ースパークー』
雷属性魔法で俺を中心とした電撃を発生させる
大抵の奴は黒焦げになる
「まぁお前は元々黒いから変わりないな」
中心核から煙が出て触手はネバネバとしたスライムに変わり俺にへばりつく
「ふぅ…うぇぇ気持ち悪い…シャワーでも浴びたいぜ」
俺がそう言うと空から大量の水が降ってくる
『どうじゃ?これでスッキリしたじゃろ?』
精霊の力恐るべしだな
「それじゃあ俺は城へと行きますか…恐らくこの世界のラスボスはハートの女王だと俺は確信した」
「お前も来るかマッドハッター……」
俺はマッドハッターの方を見ると…
黒焦げになってピクピクと痙攣していた
「あちゃー…やりすぎたか、まぁ直撃じゃないから死にはしないだろ」
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