異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした

森崎駿

デュランダルと計画成功?!

「やぁユート、計画は順調だね」
俺の目の前にはディオニスの近衛兵に連れてこられたカイトがいる

「あぁ…それじゃあ最後の仕上げをしようぜ」
俺とカイトの試合がディオニスの管轄の下に始まろうとしていた

「それでは冒険者ユートよ、準備は良いか」
俺は厳密には冒険者じゃないんだけどな

「はい、いつでもいけます」

『それでは、試合開始!』
ディオニスの号令で試合開始のゴングが鳴る

「…ユート……ちょっと本気で行くよ」
ん?今なんて

そういうとカイトは無限収納アイテムボックスから1本の剣を取り出す
俺は気になりその剣を鑑定眼ステータスチェックで確認する


[名前」  デュランダル
[ランク] 国宝級
[武器説明]
カイトの手によって創造された聖剣
その一撃は龍の鱗でさえ容易く切断する

特殊効果スペシャルスキル
身体強化Ⅶ
魔法耐性Ⅴ
原子分解メルトダウン
アンデット族特攻
ドラゴン族特攻
幻獣種特攻


これがカイトの本気を出す時の剣か……
しかしなぜだ?
この計画なら本気でやる必要は無いはずだが?

「おいカイト……別に本気でやる必要は「行くよ!ユート!」」

カイトがそう言うとデュランダルで俺に斬り掛かる

俺はその攻撃を『鋼鉄化ヘビメタ』で体を硬化し左手でガードしたが

スパンッ!

俺の左腕が宙に舞った

俺も予想外の事態に困惑する
その様子をみたカイトがこの現象の説明を始めた

「ユート、油断したね?油断するなって忠告してあげたのに、これは僕が創った聖剣『デュランダル』の特殊効果スペシャルスキルの一つ『原子分解メルトダウン』の効果さ」
「この効果は龍の鱗やダイヤでさえも斬りつけた場所を原子レベルで分解して切断するのさ」

なるほど…確かにそれならダイヤ以上の硬度を有する『鋼鉄化ヘビメタ』で硬化しても一刀両断って訳か……

俺は切り離された左腕をみる
その切断面はドロドロに溶け見るも無惨な姿があった
原子分解メルトダウン』……流石はデュランダル
「切れ味の鋭さデュランダルに如くもの無し」とは良く言ったものだよ

だが……それがどうした?
切断時に原子レベルで分解されるのであれば
切断されなければ良いだけだ

その後俺は俊敏スピードの値だけ『劣化』を解除させる
「……流石にやられっぱなしは癪に障るからな少しはやり返すよ」

そういうと俺は全力のスピードでカイトの背後に回り込み回し蹴りを食らわせる
しかしカイトは少しはよろめくだけであった

どうやらカイトの防御力ガードの値を上回る事は出来なかったらしい

ならば次は攻撃力アタックの『劣化』を解除しようとしたその時……



『そこまで!この勝負騎士団長カイトの勝利とする!』



「は?」
本音が口から漏れてしまった

「なんでだよー!」「もっと見せろ!」
観客達ギャラリーが不満そうに野次を飛ばす
それもそうだまだ数回の攻防しかみていない
先程のリョフとの試合も止められていた為観客達ギャラリーも満足していないのだろう

「試合を止めた理由は二つある」
「一つ、このまま試合を続けていれば双方の全力の力にこの闘技場は崩れ去るだろうそれは国家予算として大きな損害になる」
確かに……あのままやっていれば崩していたかもな………

「二つ、ユートよ貴様我に隠している事があるな?そうだな……例えばS級冒険者になってしまっては面倒な事になるから騎士団長カイトと戦いわざと負けてS級昇格を無かった事にしようとしているとかな」
……ディオニスの奴この計画を知ってたな

「その様な下賤な試合を我に晒すつもりか?よってこの勝負中断させたのだ、異論はあるか?」 

「いいえ、異論はありません」
終わった……俺は死罪を覚悟したがディオニスの口から出たのは予想もしていなかった事を言い出した

「そこまでしてS級冒険者にはなりたくないのか……良かろう、冒険者ユートよ、貴様には『S級冒険者』改め『A級冒険者へと認定する!』」
まさかだった
死罪を覚悟したがディオニスの口から出たのは俺の望んだA級認定だったのだ

「それでは冒険者ユートにA級冒険者の証として『金の冒険者の証ギルドカード』を与えよう」

「ありがとうございます、ディオニス王よ」
こうして俺とカイトの計画は想定していた手順とは違うが計画通り『A級冒険者に留める』事に成功したのであった



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6/10  エクスカリバーをデュランダルに変更しました

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