異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした

森崎駿

神との出会いそして死にました

「あ……俺死んだ………」

俺の体に鉄柱が何本も突き刺さっていた
なぜこんな事になってしまったのだろう

時は少し遡る

「あー退屈だ…こんなに退屈だとなにもやる気が起きねぇな」
そう呟きながら交差点を歩いていく

俺の名前は《佐藤勇翔》
自分で言うのもなんだけど俺は才能に恵まれている……いや恵まれすぎている

勉強では俺の右に出るやつはいない
運動でも俺に適う者はいない

そんな俺を見て人はこういう
「羨ましいな」 「俺にもその才能を分けてくれよ」

人間とは競い合う生き物だ
競い合った上での勝利や敗北が人生の全てだと言えるだろう

察しの良い奴なら解っただろう
俺は人生が退屈でしかたがない
なぜなら……
【俺と競い会える奴はいない】
そう……俺は才能に恵まれすぎている
そのせいで俺は……
退屈している
渇望している
飢えている
俺は……何の為に生きてるんだろうな……

そんな事を考えているとどこかから声が聞こえてきた
「た!助けてください!」
俺は声が聞こえてきた方へ歩き出していた

そこは路地裏で3人のゴリラ顔の男が1人の少年を囲んでいた

「………俺には関係ないな」
そう呟きながらまた交差点の方へ戻ろうとすると

「ちょちょ!なんで戻ろうとしているのさ!普通僕みたいな幼気な少年が街の暴漢に襲われていたら助けるでしょうが!」
なんだこいつ

「と!とにかく助けてよぉ~」
なんか……結構余裕そうだな

「余裕なんか微塵もないよー(棒)」
はぁ……まぁここで見捨てたら後々付けてきそうで面倒だな
しょうがない…助けてやるか

そう思いその3人のゴリラ顔の男に向かって
「大の男3人がそんな子どもに何の用だよ」

「あぁ?誰だテメェ?」
「ぶっ殺されてぇのか!」
「すっこんでな!」
とまさにテンプレじみた言葉が返ってきたので

俺は素早く3人のリーダー格の男の懐に潜り込み腹にアッパーを決めてやった
するとその男は泡を吹いて倒れ込んでしまった
そして残った2人に
「まだやるか?」
と脅しをかけたら逃げ出してしまった

「つまんないな……」
そして不良を追い払った後絡まれていた少年が近づいてきた

「ありがとうお兄さん♪僕の名前はアルトっていうんだ!」

「そうかそうかこれからは気を付けろよな」

「ねぇお兄さん…今大丈夫?」

「ん?…まぁ別に大丈夫だけど…どうした?」

「実は僕は神様なんだ!だからさっき助けてくれたお礼に願い事を何でも一つ叶えてあげるよ!」
なにいってんだこいつ……

「あ~!その顔は信じてないね!う~んそうだなぁ……あっ!ちょうど良いところに!」
とアルトが指さしたものは鳥だった
いや…正確に言えば既に息絶えている鳩だ

「あの鳩がどうかしのたか?」

「ふふん♪今から僕が神の奇跡を見せてあげるよ!」
と言った後アルトは鳩に手をかざし
神の祝福ゴッドブレッシング
すると辺りの空気が澄んでいきそして驚くことに鳩が元気に空へ飛んでいったのだ

「どう?これで信じてくれたかな?」

俺は口を開けてアルトと名乗る少年を凝視した
こいつ…本当に神なのか……

「さぁ!願い事を言いたまえ!何でも叶えてしんぜよう!」
と胸をはりドヤ顔で言い放つ

だったら……
「俺の…」
俺はもうこんな才能はいらない
そしてもうこんな退屈しかない世界にはいたくない

「俺の願い事は…」
だから俺はこんな願い事を言う
そう…男子高校生なら誰もが夢見るあの現象を…

「俺を『異世界転移』させてくれ!」

「うん良いよ☆」
かるっ!!

「それじゃあちょ~っと痛くなるけど我慢してね☆」
ん?痛くなるってどういう…

と考えていると空から何かが降ってくる
あれは……「鉄柱」!?

そして冒頭へと戻る

「あぁ……くそ痛いどころじゃねぇぞアルト」

「大丈夫♪すぐに楽になるかるさ♪」
「それよりも…」
とアルトが俺の近くにきてささやいた…

「第二の人生…退屈しない様にいわゆるチート能力も特典でプレゼントしておいたからね♪」
ちょっとまて今なんて……

「それじゃあ!ユート君!僕が作った世界で存分に楽しんできてねー♪」

こうして俺の……第1の人生の幕は降ろされたのであった

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