異世界不適合者の愚かな選択

meika

記憶の断片と、忍び寄る影

「絶対に許さない……。
絶対に………………。」

まただ、またあの夢、あの声が脳に響く。

「お前は一体誰なんだ?!
いい加減に姿を現せ!」

俺がそう叫んだ。
すると俺の目の前から霞んでよく見えなかったものがす〜っと、溶けて行く。

「まて!お前は何者だ?!」

「あなたは何も覚えていない。
だとしても許さない。
すべてはあなたが………。」

くそ!一体なんなんだ?

俺がそう思うと、俺の周りがさっきまでの黒さが嘘のように思えるほど赤く染まった。
その理由は、俺の目の前に浮かび上がっている城にある。
城からは煙が上がっており、よく見ると火が激しく燃えていた。空は青さとはかけ離れるほどに
ドス黒い色に染まり、まるでこの世の終わりなのかと錯覚するほどの光景だった。

城の中庭らしきところには、2人の少年少女とそれを取り囲む兵士がいた。
だが、遠すぎるため顔まではわからなかった。
そして突然兵士たちが消滅し、少年が少女に近づいた。だが少女に近づいた男は体から氷が生えてきたかのように、氷に閉じ込められた。
そして、少女は少し経った後に、青い炎となり、天へと舞い上がった。

俺はこの光景に思わず駆け出そうとしたが、そこで意識が途切れた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「っは?!!」

目が覚めるとそこは学校の寮内だったのだ。

夢?

いや、夢にしてはリアルすぎる。
だが、さっき見た城や空はなかった。

夢…………。

コンコンコン。

誰かがドアを叩く音がした。

「お〜い!カナタ!起きてるか?
一緒に朝飯食いに行こうぜ!」

その声の主はレイドだった。

「あぁ、起きてるよ、すぐ行く。」

「あぁ、外で待ってる。」

俺は急いで着替えを済ませて、レイドと一緒に食堂にいった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「えぇ、ということが………。」

今は授業中だ。
授業中だが、先生の話は全く耳に入ってこなかった。

あの夢は一体なんなんだろう…。

俺はあの夢をずっと考えていた。

あれは誰かが俺に知らせようとしているのか?
なら一体誰が?

………。

「えぇ、じゃあ、ここの問題を……カナタ君、君に解いてもらおう。」

「え?あぁ、いや、そのう、わかりません…。」

「む?あぁ、では、ルナ君きみに頼もう。」

「はい、この問は…………。」

こうして午前が終わった
ちなみに午後は実習の授業だったが、俺はその授業を抜け出した。

だがもちろんルナの護衛はちゃんと務めてる。
サーチの魔法の範囲内にあるように動いている。
これなら何かがあっても転移ですぐにそばに行ける。

「さて、外に出たのは言いものの、一体どうするかな〜。む?」

俺が何をするか悩んでいると突然殺気を感じた、それはかなり抑えられててただのベテランハンターとかでは気づかないが、奈落で常に死闘を繰り広げてきた俺にはすぐに分かった。

後ろ…か。

俺がそう思っていると、向こうも察したかのように距離を詰めてきた。

っ?!来る!

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