僕と最強幼女と狂った世界

土佐 牛乳

開戦の宴


 そこにいたのは、くわしくは僕の後ろの、瓦礫でグチャクチャになっていない居間の方の屋根の上を、その男は、座っているのであった。まさにヒーローは遅れてやってくるものと、言わんばかりの登場に僕は、驚きながらも目の前の大男に注意を払いながら、僕は奴に、相座時之氏守刄に質問を投げかけた。

「お前、なんで僕の家を戦場にしたんだ! 近所には人がいるんだぞ!」

 そうここは、一戸建て住宅の住宅街、すぐそこには、別の住居人がいる、集合している団地であり、思い切った戦闘が僕にはできない。

「大丈夫さ! 物理結界は僕の得意分野だからこの家の周りだけに結界を貼っているよ」

「■■■■■■■■■■■■■■■」

 相座時之氏守刄がしゃべり終わったと同時に、イノシシと人が合体したような大男が視界を彼のいる上にして、そして次に僕の方へと移した。

「うんうん、夜久君。彼が言うには、スタフェリアに奇襲をしようとしたつもりだったけれど、彼女の手下に本気を出してしまって、家をこのようにしてしまってごめんなさいだって」

「なんだか戦闘する気が緩むほどのギャップがある! とんでもなく容姿に似合わず律儀な性格をしているんですね!」

 と、僕はその大男に突っ込んでいた。するとイノシシに似た大男は、えへへと頭を掻いていた。いやほめてねえよ!

「何を言っておる、こやつは十二支族の十二番手にして、『猪笹王:破砕の決闘士』と呼ばれている鬼神じゃぞい……」

 彼女は、まるで口にするのも億劫な声音で、当たり前のことのように彼の紹介をした。

「鬼神…… なんだよそれ神話か何か?」

「つまりはそれほど強いということじゃ」

「■■■■■■、■■■■■■■■■■■■■■■」

 彼は彼女に答えるようにして、言葉を発していた。

「夜久君、彼の言っていること、簡単な通訳と解説をすると、つまりは、スタフェリア・アブソリュータ・ウロボロウスがこの地に、この地域にやってきてから、あまりよくはない龍脈が集まってきているんだって、だから彼女と戦ってこの地からつまりは、日本から南極へ移動させようとしていると、彼はこの短い文の中で言っているよ。ちなみにスタフェリアさんも十二支族の一人だよ」

 いつの間にか、僕のそばで立っていた男は、解説を始めた。別にここまでの分かりやすい解説は、彼には頼んでいないのでお礼は言わなかった。

「相変わらず猛進直行な性格をしておるわい、お前はいつも話をできない男じゃったのう」

「■■■■■」

「フフッ、そういうても余はこの地からは動かないがのう」

 クッ、クッ、クッと彼女は笑い、口でできた笑みを見せながら大男をにらんでいた。

「■■■■■■■■■」

「そこまでいうのなら、決着が着くつまりはどちらかが死ぬまでやるということになるのじゃが?」

 どうやら、ものすごい言葉の押収をしているようで、彼の言っていることがわからない僕には、ただ会話を眺めていることしかできなかった。

「旧アトランティス大陸の言葉が、こうして畏敬の人々に伝承されているのは、やっぱりすごいことだとは思わないかい?」

 興味津々な趣で彼は、相座時之氏守刄が僕の方へと近づいて、スタフェリアと彼の会話を一緒になって眺めていた。

「なんですか、アトランティスって?」

「要するにこの世界の太古に生息していた古代人の名残ってわけだよ」

「……。 じゃあ、この猪のような見た目も、古代人のモデルということになるんですか?」

「そうだね、怪異十二支族の末裔でもあるから、そのような造形をした人間ということじゃないのかな?」と彼は一息ついて「まあ怪異という君たちが付けた名称ではなく、正しくはファントマ―と公明しているね。だけれどまあ怪異でもいいんじゃないのかな」

「スイカは野菜に属するか属しないかみたいな議論ですね」

「確かに、たしかスイカは野菜だっけ?」

「スイカは、野菜、果実とどちらとも言えるんですよ。話し聞いていましたか?」

「こりゃ失敬失敬、君の話つまんないから」

「まったく不真面目なのは格好だけにしてくださいね」

「……、ファントマ―について説明しよう。つまりは空間平面上のズレから誕生した生命体が、君たちのような既存のものを媒体にして現改、いや現堺、うーん現界しているといったほうがいいのかな? つまりはそういうことなんだよ」

「もうちょっとしっかりと教えてくださいよ…… それって一次情報の媒体でしか表現できませんよね」

「いやいや、あと漫画もセリフを使ってエキスプレッションできるだろうに。要するに、全ての不思議な力のもとを辿れば、全てはこの世界のバグに落ち着くってことだよ」

「まるでこの世界が、ゲームのような言いぐさですね」
「まあある媒体を使って無理矢理に現実世界として、拡張されているから、ある程度のバグはしょうがないけどね」彼の顔は、発している言葉と同じようにその表情はあやふやであった。「しかし、そうだなあ、君とスタフェリアとでは、天秤は合わないので僕が特別ゲストをここに召喚しておこう」まあ、一種のサプライズだと、彼はそう付け加えた。

「サプライズは、相手に黙ってするものでしょう。僕の全力ではあなたには太刀打ちできませんからあなたの決めたことには従わなければなりませんね」

「いい判断だ、実に『たまに冴えている』君らしい意見だ」

「何を言っているんですか、たまにではなくていつもですよ」

「それは君の願望だろうに、まあ俺も君の家を彼の手によって壊されたくはなかったんだけれど、今回は俺も君の成長に免じて、戦闘の後にはきれいさっぱり直しておいてやろう」

「それはありがとうございます、それなら僕の寝室に室外機を付けておいてください」

「全く……。俺は、リフォームの専属士ではないんだけれどね…… まあもとにあったように戻すことはできるから、楽しみにしておいてくれ」

「っていうかあなたの失敗で僕の家が壊れたのに、それくらいはしてやってくださいよ」「……。きみって案外図々しいよね。まあ今回は俺が悪かったんだけれど」

「まあいつもちゃらんぽらんな恰好と格好をしているので、たまには大の大人として、この年もまだまだな若造にいいもの見せてください」

「それは言葉遊びを上手く言ったみたいで、ちょっと頭にきたねえ……。まあいいさ俺が悪かったんだし」









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