僕と最強幼女と狂った世界
輪廻の少年
一つ会話の押収が終わると、スタフェリアと大柄の男が、火花を散らすようにしてお互いに向かい合っていた。それはまさに神話の再開を詠うようなそんなエフェクトが彼らの周りで踊っていたのだ。がれきの上というエフェクトの上で。
  一つ埃の風が彼女らの中で噴いた。それは時代劇の砂煙のような一瞬の出来事である。しかし、彼女らの中では、ほんのゼロコンマ弐秒ほどの時間が十になッていた。
  風が吹き終わったその刹那、大男が一つ俊敏なる歩を進めていた。それに反応したスタフェリアは、すぐさま、その崩壊を召喚するような凄まじいパンチを避けるために、その場から大きなジャンプをすべく、足に力を入れて、華奢な体は物理法則を越えて、天高くへと垂直飛びした。それと同時にパンチは、宙に掠り、凄まじい音がそれなりに高い空中にいる彼女の耳へと入っている。
  それは、空気すらも圧縮するようなパンチであった。彼女はそのような力があるという事実が、彼女の口をゆがませて、そして彼女は地上から降りると同時に大柄の男に攻撃をしようと降りていった。それは竜が獲物を見つけたようでもあり、まさに伝説そのものの異彩を放っている。
  オーラさえも全くべつのような生物の攻撃を、男は正面から、臆することもなく、逃げるわけでもなく、背を向けるでもなく、ただ真正面から、それは一つの意思で、立ち向かった。まるで全ての因果を変えるよなちからづよら、そして精神を垣間見せるような姿でもある。
「だりゃあああああああああああああああああああ」
「こいッ!!!!」
ばぁっん!! と生身の生物がぶつかったような音ではなく、まさに異次元の物体がぶつかったような音が、辺り一面に鳴り響いた。
  そしてその余韻がなりつつも、彼女は次の攻撃をその男へとたたきつけていた。それは、頭を狙った地面と平行をなぞるキックであった。その鋭いキックを、先ほどの受け止めたみぎてではなく、左手でガードして、そしてたたきつけるよなカウンターを彼女の腹へと開始した。空気がねじれ、空間が避けるほどの、それは空気が曲がるほどでもある、パンチである。それをスタフェリアは、キックをした体の回転を使って左ひざで対抗した。
両方の凄まじい攻撃に、地面から爆風が起こり辺り一面は、煙をまかれて逃げた忍者のような光景でもあった。
夜久は、それらの出来事を見て、彼女の本当の強さとはなんだろうかとそんな考えが浮かんだと同時に、相座時之氏守刄が召喚した神祖が、彼の目の前に地面から這い出るようにして出現した。まるで影の軍団のような出現と、その黒尽くめの服装が不気味さを引き立て、そしてそれの顔は似合わずにサングラスを付けた青年である。
  今日は一人だけの出現となっていた。まるで全てを黒く染めようと豪語している悪の手先のようでもある。
「今日は一人なのか?」
夜久は目の前の黒尽くめに話しかけていた。
「そうだよ、どうやらここでもボッチらしい」
「お前この前とはキャラが変わっているぞ、声はそのままだけど、中身がまるで若返ったみたいだよ」
「ああ、ほとんど会っているよ、今の僕は十五歳だけれど、この前の”俺”はどうやら三十五歳の俺だって」
「三十五歳? まあよくわかんねえけど、お前を倒すよ。僕はただそれだけだよ」
夜久は、そう淡々と述べて、男をにらんだ。
「よしじゃあ始めようか。天野路夜久君」
「勝手に僕の名前まで知っていたのか。まあいいけどさ」
「確かにな、それじゃハーフハーフじゃない。俺の名前は佐部タスクっていうらしい」
「らしいって、まるで記憶喪失でもしているのか?」
「まあ、そうらしい。まあ俺はあのスタフェリアって女の子を倒さなければならない」
「なんだか大変そうだな、まあお前には彼女は倒せないよ」
「まあ、やってみなきゃわかんねえだろ」
「たしかにそれは言えている。だけれど無理なものは無理だよ。だって僕が彼女の眷属なんだから」
「服従関係ってやつなのか。まるでアニメの主人公みたいだ」
「記憶喪失の君には言われたくないよ」
「たしかに、んじゃ始めるか?」
「そうだね」
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