ファンタジー作品に使えるかもしれないふわっとした中世ネタ

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皮剥って?



皮剥とは中世ヨーロッパ時代の賤職の一つで、最も忌み嫌われた職業でもあります。
皮剥の仕事は病気などで死亡した家畜の死骸処理です。都市など人口密度の高い場所で動物の死骸の放置は疫病のもとなので処理する職業が必要でした。
ですが、キリスト教圏の世界で死を連想する仕事は忌み嫌われ、賤民に与えられる仕事となったそうです。


皮剥は動物の死骸を解体する能力だけでなく、皮のなめしや獣油から石鹸やロウソク、食肉加工(病死した家畜の肉は食肉加工を禁じられていたが、食料自給率の問題などから偽装して売られた)など色々な技術が磨かれたそうです。


賤職なので都市での立ち位置は底辺に近かったです。同じ賤職である刑吏と同じ扱いを受けたと言われています。
一般市民との接触禁止、死後教会への埋葬禁止、死骸を扱うので市門の外で暮らす(都市の城壁に守られていない郊外に家を建てる)、酒場では専門の席でのみ飲食可能といった差別がありました。


15世紀ごろからは市民は動物の死骸を勝手に扱うことが禁止されました。
例えば自分のペットが死んだ場合皮剥に処分を依頼しないといけない法律があったそうです。
勝手に自分のペットを埋葬したりすると、皮剥は違反者の家のドアに皮剥ナイフを突き立てます。
これは違反者の印であり、市民はこのナイフを勝手に抜くことが許されていませんでした。
勝手に抜くと穢れたとして賤民に落ちてしまうというルールがあり、放置すればナイフから穢が家の中に広まる、周囲で病人が出るとナイフが刺さった家のせいにされるなどありました。
ナイフを抜くのも皮剥の仕事で結構な金額を撤去料として請求されたそうです。

          

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