ファンタジー作品に使えるかもしれないふわっとした中世ネタ

パクリ田盗作@カクヨムコン3参戦中

市場って?



中世世界の物流の中心は農村や都市で定期的に行われた市場です。
特に王侯貴族や教会に保護された大市の存在は開催場所の経済や情報、金融業の発展に役立ちました。


市場は農村や都市の教会前や広場で年市、週市というのが開催されました。
市は定められた日程で開催され、市の日には都市や農村の目立つ場所に旗が掲げられ、その旗がある間が市の開催日であることを読み書きできない住民にしらせました。
市場では都市在住の職人や商人の固定式の店舗、外部からの商人などは移動式の屋台、露天商などを行っていたそうです。
また市場は肉市場と言った感じで一つの業種で固めていたり、西側は食料、東側は織物といった業種ごとに区域をワケたりしました。


市場は大規模な金銭が動くことから両替商や高利貸しと言った金融業者が忙しく動き回っていたそうです。
また金銭に余裕のある商人は公示人と呼ばれる役職の人に報酬を払って商品の宣伝をしてもらったそうです。


市場は娯楽の意味も持っており、各地から旅芸人や吟遊詩人も集まり芸を披露しました。


特に有名な大市はフランドル地方のサン・ドニの大市、ランドックの大市、シャンパーニュの大市が有名です。
年2回開催され、開催期間は最大7週間、フランス王とシャンパーニュ伯によって保護を受けており、商人に来てもらえるように色々便宜を図っていたそうです。


会場近くには専門の宿が設けられ、街道や市場には武装した護衛がつきます。
開催期間中は通行税などが減税され、監視官や公証人が数多く招かれ契約の立会いと記録を行いました。


大市での支払いは約束手形式で、大市最終日に債務返済という形で精算される流れだったそうです。
数多くの周辺国家の貨幣が集まるために両替商の発展に大きな役割となった大市だったそうです。

          

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