ファンタジー作品に使えるかもしれないふわっとした中世ネタ
中世の法制度って?
中世世界の法制度は現在と比べると未発達、階層的、地域色の大きいものでした。
中世初期の時代は部族法典と呼ばれる部族ごとで決まった法を裁判の根拠にしていました。
部族法典の裁判では被告が属する地域の部族法典で裁かれました。
現代風に言うと日本人がアメリカで犯罪を犯して捕まった場合、アメリカの裁判所なのに日本の刑法で判決が言い渡されるようなものだと思ってください。
部族法典では罰則は贖罪金を被害者に払う思想に則っています。
フランク王国時代(5世紀~9世紀)にはカトリック教会の思想を反映したサリカ法典、国王罰令を定め、平和、行政、法の3種に反した者を罰しています。
10世紀、フランク王国崩壊後は法制度は混迷します。法令は国家毎に異なり、どのような法が下されるかは生活空間と身分で決まってたようです。
農村では荘園法や農村ごとの習慣法、都市では商人法や都市法。宗教の場合はカノン法と呼ばれる法令が適用されました。
殺人や窃盗など重犯罪は上級裁判、軽犯罪は下級裁判、貴族が罪を犯した場合は皇帝や王が、領民の場合は領主が裁判官となりました。
当時の裁判方法は単純で、事件の立証は真実を語ると宣誓した証人によってなされます。
一方被疑者は、無罪放免を嘆願する保証人を立てて弁護しました。
判決がまとまらなければ神明裁判と言う判決を神に委ねる方法を取りました。
神明裁判の方法は重りを抱えて水に沈め、浮けば無罪、または焼けた鉄を握ってやけどしなければ無罪、決闘で決着を着けるものでした。
          
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