花魁男子!!

猫(=^ェ^=)

*文化祭前日*

今日は文化祭前日。

色々と最終確認中だ。

俺も一応花魁の格好をしているが...クラスのはじっこに隔離されている。

「やべぇ...」

「見せるのもったいねぇ...」

友人に将来の夢がメイクアップアーティストのやつがいたから、そいつに花魁メイクをしてもらった。

顔がすげー白い。おばけみたい。


ギャワギャワ ドンドンドン!

廊下にはたくさんの警備員…クラスメイトがいる。

他クラスのやつらが無理やり入ってこようとするからだ。
どうせ明日見れるんだからいいだろう!

そうやってみんな俺をいじめるんだ!

「みせろぉおおお!!!!」

「阻止しろ!!瀬那を守れ!!!」

...見せてもいいんだけど?
女装なんか見ていいことあるのかは不明だけど。

あぁあ。俺、女に生まれたかった。

男が男に守られたって、ときめかないだろ?
女でもこれはちょっと嫌だけど。

さらには姫様扱いだよ?

この前なんか、普通に歩いてたら何人かの後輩が来て、

「瀬那様を御送りするぞ!」

何て言われて担がれたんだ。

様ってなんだよ!!!まあそこでも俺は人見知りを発動し、やられるがままなんだけどな。

身長、一応175cmあるんだけど...。
そんな簡単に担がれると男として悲しいっていうか…。

女子高との合コンでも、常に男が隣にいるかんじ。
女子が話しかけてこようとしても、隣のやつが「こいつ食う専門だから!」ってさ。

ごはんもらえるなら全然いいっちゃいいんだけど。

ダンダンッ バシバシッ

「瀬那ぁあああああああ!!!!!!」

「出てこいやぁああああああ!!」

うるさいなあ。

あーもう。さっさと終わんないかな。

これもどれもきっと学園祭のせい。

憂鬱だ。学園祭なんて、くそ食らえ!!

窓の外の景色でも見よう。そうでもしないと発狂しちゃいそうだ。

「瀬那が黄昏てるぞ...。」

「あの遠くをみつめるかんじ...たまんねぇ」

瀬那の周りは危険がいっぱい。







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