ただの世界最強の村人と双子の弟子
第34話 平和な日常
===リリ視点=====================
「よしっ、今日から修行再開だ！！オリナも参加しろよ」
「「はいっ！！」」「了解じゃ」
いつも通りの朝がやってきました。
「リリとルルは1人50体ずつ倒してこい」
「「え！そんなにっ！！」」
「罰ゲームを忘れたか？」
「「うっ！」」
「オリナは取り敢えず、《ウルフキング》を2体、倒そうか」
「……2人との差がありすぎなのじゃ……」
「それだけお前が弱いって事だ」
-----------------------------------------
「「行ってきまーす！！」」
「いってらっしゃい」
私とルルは最近、師匠についていってもらわなくてもいいようになりましたが、
「ほら、いくぞ。オリナ」
「わっ、分かっておる」
玄関で師匠とオリナが2人でいるところを想像すると、ちょっと昔に戻りたいです………。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
「「た、ただいま～～」」
「おかえり～～」
夕方に私達が傷だらけになって帰ってきても、あまり気にされなくなってきてます。
「ちゃんと倒せたか？」
「はいっ！バッチリです！」「……勿論」
「そうか、そうか。良くやったな」
あまり見てもらえなくなった代わりに頭を撫でて貰える機会が増えました！これは嬉しい変化です！
「ほら、お風呂入ってこい。その後に飯だ」
「「はいっ！」」
「あれ？オリナは？」
「ああ、あいつは今、部屋で寝てる。予想以上に弱かったから、明日からビシバシ鍛えないとな」
オリナ、魔神のくせにあまり強く無いんだ……あと、オリナ、御愁傷様。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
「今日はリリとルルはティフィラとエルガとの対人。オリナは昨日と同じだ」
「「はいっ！」」「え、またかの……」
「いや、オリナお前、弱すぎなんだよ」
「いやいやいや！ここの魔物が強すぎるんじゃよ！！」
「クソ野郎と組むなんて、最悪ですね！」
「……うん、ティフィラさん。今日も本音がダダ漏れ」
「今日も頑張ろうね！ルル！！」
「……うん、姉さん」
-----------------------------------------
「はあぁぁっ！！」（キンッ）
「やるねぇ、これならどうかな？」
私の右からの袈裟斬りを腕から生えた大きなツメで防ぐエルガさん。今度は顔の高さの右足の上段蹴りを放ち、それを私は身を屈ませて躱し、そのまま下半身に回転斬りを放ちます。それを飛び退けて躱される。
「だんだん強くなってない？」
「そりゃ、勿論！」
「私を忘れてない？」
エルガさんに向かっている私に、30発の"ファイアバレット"が向かいますが、気にしません。何故なら、
「"ウィンドカーテン"！」
ルルの魔法が、"ファイアバレット"を余す事なく弾きます。そう、私達も2人なんですから！
「"クラノサグト"！」
「くっ！"ライトニングスピア"！」
ルルの"クラノサグト"を"ライトニングスピア"が貫きます。"ライトニングスピア"、上級雷属性魔法。あらゆるものを貫く雷の一筋。範囲は滅茶苦茶狭いけど、威力は折り紙つきの魔法です。
「君たち、本当に強くなるのが早いね～。追いつかれるのもそう遠くないね～」
「ご冗談を！！」
絶対！まだ本気を隠してるくせにっ！
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
「「ただいま～～」」
「おっ、おかえり」「…………おかえり」
「ユウキ～～！疲れました～！疲れましたから、膝枕を……！！」
「やるかっ！」
「そうです！やってもらうのは私ですっ！！」
「げっ！守姫！！」
「今こそ貴女とけりをつけるときです！！」
「いいですよ！受けて立ちます！！銀髮美女は2人もいりません！！」
「そう言えば、貴女はオリナさんとも被っているところがありますよ？」
「……？どこがです？」
「ユウキの事を"ご主人様"って」
「……！？オリナさんっ！貴女も参加してくださいっ！！」
「ひぃっ！こんな化け物と戦って勝てる筈がなかろう～！！」
「…………うっ、うるせぇぞ！！お前らっ！！」
師匠は守姫さん達に説教しています。正座にさせて……。
「はぁ、我が主人と守姫達のやり取りを何度見たことか……」
「まあ、おもしれぇからいいじゃねぇか！」
ため息をつく技姫さんと、笑っている攻武さん。
「…………いつもの日常だね、姉さん」
「うん！」
願わくば、この日常が永遠に………！
===？？？視点====================
「『戯神』の奴が魔神を取り逃がしたらしい」
「へっ、使えねぇな！俺なら確実に殺せるのに！」
「殺しては意味はない」
「それにしても、うちでもなかなか強い方に分類に入る『戯神』が魔力切れで、尚且つ右腕を消しとばされるとは………」
「流石は"特異点"。一筋縄ではいかないって事か」
「現在の魔神の行方は？」
「それが……"追跡を外されました」
「………そうか、地上を引き続き監視し、素早く魔神を見つけよ」
「「「「「はっ！」」」」」
==============================
オリナが来てからもう一年。私とルルはあいも変わらず、森の魔物退治とティフィラさんとエルガとの対人。オリナも最近、対人の修行をしています。相手は守姫さん。意外な事に、守姫は剣術も魔法もどっちもいけるオールラウンダーでした。師匠は時々、オリナに何か教わっていて、普段は森の魔物の間引き。攻武さんと技姫さんは2人で対人ばかりやってます。そして、今日は………
「いよいよ、今日からリリとルルは俺と対人をしてもらう！」
「やったー！！」「……よし」
そう、いよいよ師匠との対人！初めての対人で一度だけやりましたけど、全く歯が立たなかった。けど、今ならっ！
「オリナは攻武とだ。タイプの違う相手と戦う事で、見えてくるものもあるだろう」
「了解じゃ」
「技姫とエルガ、ティフィラで森の間引きをしてくれ」
「了解致しました」「はーい」「喜んでっ！」
「守姫は家事とかやっといて」
「はいっ！私は家事の方が性に合っていますからねっ！！」
「性に合っていなくてあの強さじゃったのか………」
-----------------------------------------
「さあ、もっと！もっと！斬りかかって来い！！」
「やあぁぁっ！！」
「いや、相手の思惑通りになっちゃダメだろ……」
師匠は次の瞬間、手にした刀を地面に振るだけで、砂埃と一緒に凄まじい爆風と土や石が飛んできて、吹き飛ばされてしまいます。
「きゃぁっ！！」「姉さん！！」
「ルルもすぐにリリに駆けつけない」
「うっ」
私に駆けつけようとしたルルも、素早く移動した師匠に、首元に刀を突きつけられ、動けなくなります。戦闘開始から戦闘不能まで約5分。ティフィラさんとエルガさんペアでも10分はかかったのに。
「リリ、自己修復は出来るか？」
「2回に1回ぐらいしか成功しませんが……」
「練習あるのみだ、やってみろ。今回は土が付いている。体の免疫力も上げろ」
「はいっ！！」
私は先程の爆風で挫いた左足首と、身体中にある、石でついた軽い擦り傷を"身体強化"の免疫力、治癒力を強化して治します。付いていた土は弾き出されるように落ちたので、中には入っていません。
「出来ました！」
「よく出来たな！お前は確実に成長している！次はルル！リリに魔力の譲渡」
「はいっ！」
頭を撫でてもらえて喜んでいると、師匠は今度はルルにも練習をさせるみたいです。それは魔力の譲渡。私は魔力があまり多くないので、魔力の多いルルに分けてもらいます。魔力がないと、戦闘用の"身体強化"が使えませんからね！
ルルは私の背中に手を当てて、魔力を流し込みます。流石はルル、一発成功です。
「…………ふぅ」
「よしっ、それじゃあ続きだ！」
「「はいっ！」」
私達は再び師匠に『ソウルウェポン』を構えて……飛びかかろうとしたら、
「っ！？お前ら！防御態勢！！」
師匠の突然の指示に驚きながも身を屈み、防御態勢をとった次の瞬間……
（ドゴォォーーン！！！）
激しい爆音が辺り一帯に響き渡りました………。
==============================
一年も飛ばしたのは、その方が話を展開しやすいからであって、ネタ切れって訳ではありませんよっ！？
「よしっ、今日から修行再開だ！！オリナも参加しろよ」
「「はいっ！！」」「了解じゃ」
いつも通りの朝がやってきました。
「リリとルルは1人50体ずつ倒してこい」
「「え！そんなにっ！！」」
「罰ゲームを忘れたか？」
「「うっ！」」
「オリナは取り敢えず、《ウルフキング》を2体、倒そうか」
「……2人との差がありすぎなのじゃ……」
「それだけお前が弱いって事だ」
-----------------------------------------
「「行ってきまーす！！」」
「いってらっしゃい」
私とルルは最近、師匠についていってもらわなくてもいいようになりましたが、
「ほら、いくぞ。オリナ」
「わっ、分かっておる」
玄関で師匠とオリナが2人でいるところを想像すると、ちょっと昔に戻りたいです………。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
「「た、ただいま～～」」
「おかえり～～」
夕方に私達が傷だらけになって帰ってきても、あまり気にされなくなってきてます。
「ちゃんと倒せたか？」
「はいっ！バッチリです！」「……勿論」
「そうか、そうか。良くやったな」
あまり見てもらえなくなった代わりに頭を撫でて貰える機会が増えました！これは嬉しい変化です！
「ほら、お風呂入ってこい。その後に飯だ」
「「はいっ！」」
「あれ？オリナは？」
「ああ、あいつは今、部屋で寝てる。予想以上に弱かったから、明日からビシバシ鍛えないとな」
オリナ、魔神のくせにあまり強く無いんだ……あと、オリナ、御愁傷様。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
「今日はリリとルルはティフィラとエルガとの対人。オリナは昨日と同じだ」
「「はいっ！」」「え、またかの……」
「いや、オリナお前、弱すぎなんだよ」
「いやいやいや！ここの魔物が強すぎるんじゃよ！！」
「クソ野郎と組むなんて、最悪ですね！」
「……うん、ティフィラさん。今日も本音がダダ漏れ」
「今日も頑張ろうね！ルル！！」
「……うん、姉さん」
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「はあぁぁっ！！」（キンッ）
「やるねぇ、これならどうかな？」
私の右からの袈裟斬りを腕から生えた大きなツメで防ぐエルガさん。今度は顔の高さの右足の上段蹴りを放ち、それを私は身を屈ませて躱し、そのまま下半身に回転斬りを放ちます。それを飛び退けて躱される。
「だんだん強くなってない？」
「そりゃ、勿論！」
「私を忘れてない？」
エルガさんに向かっている私に、30発の"ファイアバレット"が向かいますが、気にしません。何故なら、
「"ウィンドカーテン"！」
ルルの魔法が、"ファイアバレット"を余す事なく弾きます。そう、私達も2人なんですから！
「"クラノサグト"！」
「くっ！"ライトニングスピア"！」
ルルの"クラノサグト"を"ライトニングスピア"が貫きます。"ライトニングスピア"、上級雷属性魔法。あらゆるものを貫く雷の一筋。範囲は滅茶苦茶狭いけど、威力は折り紙つきの魔法です。
「君たち、本当に強くなるのが早いね～。追いつかれるのもそう遠くないね～」
「ご冗談を！！」
絶対！まだ本気を隠してるくせにっ！
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
「「ただいま～～」」
「おっ、おかえり」「…………おかえり」
「ユウキ～～！疲れました～！疲れましたから、膝枕を……！！」
「やるかっ！」
「そうです！やってもらうのは私ですっ！！」
「げっ！守姫！！」
「今こそ貴女とけりをつけるときです！！」
「いいですよ！受けて立ちます！！銀髮美女は2人もいりません！！」
「そう言えば、貴女はオリナさんとも被っているところがありますよ？」
「……？どこがです？」
「ユウキの事を"ご主人様"って」
「……！？オリナさんっ！貴女も参加してくださいっ！！」
「ひぃっ！こんな化け物と戦って勝てる筈がなかろう～！！」
「…………うっ、うるせぇぞ！！お前らっ！！」
師匠は守姫さん達に説教しています。正座にさせて……。
「はぁ、我が主人と守姫達のやり取りを何度見たことか……」
「まあ、おもしれぇからいいじゃねぇか！」
ため息をつく技姫さんと、笑っている攻武さん。
「…………いつもの日常だね、姉さん」
「うん！」
願わくば、この日常が永遠に………！
===？？？視点====================
「『戯神』の奴が魔神を取り逃がしたらしい」
「へっ、使えねぇな！俺なら確実に殺せるのに！」
「殺しては意味はない」
「それにしても、うちでもなかなか強い方に分類に入る『戯神』が魔力切れで、尚且つ右腕を消しとばされるとは………」
「流石は"特異点"。一筋縄ではいかないって事か」
「現在の魔神の行方は？」
「それが……"追跡を外されました」
「………そうか、地上を引き続き監視し、素早く魔神を見つけよ」
「「「「「はっ！」」」」」
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オリナが来てからもう一年。私とルルはあいも変わらず、森の魔物退治とティフィラさんとエルガとの対人。オリナも最近、対人の修行をしています。相手は守姫さん。意外な事に、守姫は剣術も魔法もどっちもいけるオールラウンダーでした。師匠は時々、オリナに何か教わっていて、普段は森の魔物の間引き。攻武さんと技姫さんは2人で対人ばかりやってます。そして、今日は………
「いよいよ、今日からリリとルルは俺と対人をしてもらう！」
「やったー！！」「……よし」
そう、いよいよ師匠との対人！初めての対人で一度だけやりましたけど、全く歯が立たなかった。けど、今ならっ！
「オリナは攻武とだ。タイプの違う相手と戦う事で、見えてくるものもあるだろう」
「了解じゃ」
「技姫とエルガ、ティフィラで森の間引きをしてくれ」
「了解致しました」「はーい」「喜んでっ！」
「守姫は家事とかやっといて」
「はいっ！私は家事の方が性に合っていますからねっ！！」
「性に合っていなくてあの強さじゃったのか………」
-----------------------------------------
「さあ、もっと！もっと！斬りかかって来い！！」
「やあぁぁっ！！」
「いや、相手の思惑通りになっちゃダメだろ……」
師匠は次の瞬間、手にした刀を地面に振るだけで、砂埃と一緒に凄まじい爆風と土や石が飛んできて、吹き飛ばされてしまいます。
「きゃぁっ！！」「姉さん！！」
「ルルもすぐにリリに駆けつけない」
「うっ」
私に駆けつけようとしたルルも、素早く移動した師匠に、首元に刀を突きつけられ、動けなくなります。戦闘開始から戦闘不能まで約5分。ティフィラさんとエルガさんペアでも10分はかかったのに。
「リリ、自己修復は出来るか？」
「2回に1回ぐらいしか成功しませんが……」
「練習あるのみだ、やってみろ。今回は土が付いている。体の免疫力も上げろ」
「はいっ！！」
私は先程の爆風で挫いた左足首と、身体中にある、石でついた軽い擦り傷を"身体強化"の免疫力、治癒力を強化して治します。付いていた土は弾き出されるように落ちたので、中には入っていません。
「出来ました！」
「よく出来たな！お前は確実に成長している！次はルル！リリに魔力の譲渡」
「はいっ！」
頭を撫でてもらえて喜んでいると、師匠は今度はルルにも練習をさせるみたいです。それは魔力の譲渡。私は魔力があまり多くないので、魔力の多いルルに分けてもらいます。魔力がないと、戦闘用の"身体強化"が使えませんからね！
ルルは私の背中に手を当てて、魔力を流し込みます。流石はルル、一発成功です。
「…………ふぅ」
「よしっ、それじゃあ続きだ！」
「「はいっ！」」
私達は再び師匠に『ソウルウェポン』を構えて……飛びかかろうとしたら、
「っ！？お前ら！防御態勢！！」
師匠の突然の指示に驚きながも身を屈み、防御態勢をとった次の瞬間……
（ドゴォォーーン！！！）
激しい爆音が辺り一帯に響き渡りました………。
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一年も飛ばしたのは、その方が話を展開しやすいからであって、ネタ切れって訳ではありませんよっ！？
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